シャンプーの頻度の世界事情
私たち日本人は、毎日お風呂に入り、シャンプーで洗髪する方がほとんどですよね。なんとなくですが、お風呂に入るかシャワーを浴びることと、シャンプーをすることはひとつのセットになっていて、それが普通のことと感じているのではないでしょうか。
ところが、この習慣は日本だけのものだとご存知でしたか?
世界のシャンプー頻度事情はどのようになっているのかをご紹介しましょう。
日本のシャワーとシャンプーの回数
日本の場合、週に5回程度シャワーを浴び(入浴)、シャンプーで洗髪する回数も同じ程度行っています。
イギリス・ドイツ・ロシア・中国のシャワーとシャンプーの回数
イギリスやドイツ、ロシア、中国の場合は、週に5~6回程度シャワーを浴び、シャンプーで洗髪する回数は3回程度です。
オーストラリア・コロンビアのシャワーとシャンプーの回数
オーストラリアとコロンビアの場合は、それぞれ週に8回と9回程度シャワーを浴びていますが、シャンプーで洗髪する回数は3回程度となっています。
こうしてみると、他の国の方々は、シャワーを浴びる回数の半分程度か、それよりの少ないシャンプーの回数のようですね。
シャワーのたびにシャンプーをするという習慣は、どうやら日本独特のものと言えそうですね。他の国の人たちは、日本人は洗いすぎという印象を持っているかもしれませんね。
環境によって変わるシャンプー頻度
シャワーやシャンプーの回数が多い国と、少ない国があるのには、その国の環境が関係していると思われます。
シャワーやシャンプーの頻度が高い国
ブラジルやメキシコはシャワーを浴びる頻度が高く、シャンプーの頻度も高くなっています。
こういった国は、気温や湿度が高いために汗を良くかきます。そのために、シャワーを浴びてすっきりするのは、やはり自然なことですね。
日本も、夏は蒸し暑く、汗をかくたびにシャワーを浴びて洗い流したくなりますよね。そのついでに髪も洗っているということでしょうか。
シャワーやシャンプーの頻度が低い国
シャワーやシャンプーの頻度が低い国の特徴は、水の供給が不安定であったり、頻繁にシャワーやシャンプーをする習慣がないということが考えられるようです。
水の供給が不安定であれば、シャワーやシャンプーをするのにはとても不便ですよね。海外へ旅行した時に、シャワーの水圧が低く、洗い流すのが大変だったりしたご経験はありませんか?
水が硬水のために、シャンプーが泡立たなかったり、髪がきしんでしまうこともありますね。
日本は、水資源が豊かな国ですし、上下水道もしっかりと整備されていますので、蛇口をひねれば豊富な水が出てきます。また、日本の水は軟水ですので、シャンプーの泡立ちも良く、洗髪しやすい環境にあると言えそうですね。
こう言った環境なども、日本人のシャワーやシャンプーの頻度の高さの要因となっているのでしょうね。
清潔になるのはとてもいいことなのですが、髪の洗いすぎによるデメリットがあるのをご存知でしょうか?
シャンプー頻度が高いと臭いの原因になる
頭皮についてしまったいやな臭いを取り除くために私たちはシャンプーをしますよね。シャンプーをしていい香りに包まれると、髪もすっきりしますし、気分もリフレッシュするものです。
頭皮と髪を適度にうるおわせるために、お肌と同じように、頭皮からは皮脂が分泌されています。分泌される皮脂がバリアとなって、外からの刺激に対してお肌を守っているように、頭皮や髪を守ってくれているのです。
普段、私たちが使っている市販のシャンプーは洗浄力が高いものですので、過剰に使用して洗いすぎてしまうと、そのバリア機能が失われてしまい、頭皮が傷んでしまい薄毛の原因にもなってしまいます。
シャンプーで失われてしまったうるおいを補うために、さらに皮脂が分泌されます。頭皮の常在菌も洗い流されてしまうため、有害な雑菌が繁殖してしまうこともあります。
過剰に分泌された皮脂によって毛穴が詰まってしまったり、雑菌が繁殖してしまったことによって、頭皮から悪臭がしてしまうことがあるのです。
シャンプー頻度が高いとかゆみや炎症、ふけトラブルに
シャンプーを過度にしていると、うるおい成分である皮脂が失われてしまいます。その結果、頭皮は乾燥が進んでしまうのです。
乾燥してしまった頭皮は、バリア機能が弱っていますので、外からの刺激である、紫外線、パーマやカラーリング、ストレスによって大きなダメージを受けてしまいます。
頭皮の乾燥により、かゆみが出てしまったり、炎症、ふけが増えてしまうなどのトラブルになってしまうこともあるのです。
シャンプー頻度が高いと薄毛や抜け毛の原因に
また、必要な皮脂までもが洗い流されてしまった頭皮は、乾燥によって健康状態が悪化していることになります。
髪は頭皮から生えてくるものですので、髪の状態も悪化してしまうのです。かゆみや炎症、ふけのトラブルだけでなく、薄毛や抜け毛の原因にもなってしまうことが考えられます。
髪を美しくしようとしていることが、逆に髪を傷めてしまっていることになるのですね。
シャンプー頻度はどのくらいがベスト?
それでは、シャンプーの頻度はどのくらいがベストなのでしょうか?
頭皮の汚れや乾燥は、人によってさまざまです。その状態に合わせてシャンプーをすることがベストと考えたほうが良いでしょう。
髪と頭皮の状態によってシャンプー頻度を変えてみましょう
それでは、状態によってのシャンプー頻度を見ていきましょう。
皮脂の分泌量が多い方
皮脂の分泌量が多い方は毎日か2日に1回のシャンプーがおすすめです。
頭皮がべたつきがちな方は、皮脂の分泌量が多いと考えられます。シャンプーが少ないと、分泌された皮脂が毛穴を防いでしまい、また、皮脂が酸化してしまったことによって臭いが発生してしまったりします。
毛根にもダメージを与えることになりますので、髪の成長にも影響を与えてしまうことになります。こまめなシャンプーをして、頭皮を清潔に保ってあげてくださいね。
普通の方より、髪が汚れる環境にいる方
お仕事の関係や、スポーツ選手の方など、大量の汗をかいたり、ホコリや油などが髪についてしまう方は、汚れていると感じたらシャンプーをしてくださいね。ほっておくと薄毛のの原因や頭皮のトラブルも招く原因になります。
お湯で落ちないような汚れをそのままにしておくと、頭皮のトラブルを招いて薄毛になってしまう可能性も増してしまいます。シャンプーをして汚れを落としてください。
頭皮や髪が乾燥しがちな方
頭皮や髪が乾燥しがちな方は3日か4日に1回のシャンプーが良いと考えられます。
シャンプー頻度が高いと、さらに頭皮の乾燥を招いてしまいます。2日以上間隔をあけることで、皮脂が分泌され、頭皮と髪にうるおいが戻ってきます。
自分に合ったシャンプー頻度を見つける方法
それでは、洗いすぎではなく、自分に合ったシャンプー頻度を見つけるにはどうすればよいのでしょうか。
シャンプーをした後の髪の状態見てみましょう。パサついているようでしたら、1日、2日と間をあけてみます。パサつきが改善されてきたらその間隔がベストと言えるでしょう。
シャンプーの翌日にはべたつきを感じるようでしたら、毎日のシャンプーが良いでしょう。
季節や、ホルモンバランスなどによっても頭皮や髪の状態は変わってきます。その都度、色々とシャンプー頻度を変えてみることで、ご自身に合ったシャンプー頻度を見つけていってくださいね。
頻度以外の髪と頭皮ケアポイント
シャンプーをしなくても、簡単な汚れや臭いは取ることが出来ます。
シャンプー剤を使わなくても、ぬるめのお湯で、ごしごし洗いすぎなくても、洗い流すだけでもある程度の汚れは落とせます。1分~3分程度、頭皮をマッサージしながらシャワーで流してください。流す前に、ブラッシングをしてホコリなどを落としておくと効果的ですよ。
お湯の温度が高すぎると、皮脂が余分に失われてしまいます。人肌程度のぬるめのお湯のほうが髪にはやさしいようです。
その他にも、シャンプー剤の洗浄成分がやさしいものに変えてみることも良いですね。アミノ酸系の洗浄成分のものや、弱酸性のものは頭皮や髪に与えるダメージが少なくなりますので薄毛の心配はほぼなくおすすめですよ。
まとめ
当り前のように毎日シャンプーをして洗いすぎていたことが、かえって髪にダメージを与えて薄毛の可能性も進行していたと知ってびっくりですよね。ご自身に合ったシャンプー頻度を見つけて、トラブルのない、ツヤのあるきれいな髪を目指してみましょうね。