お酒がもたらす健康に良い影響とは?
お酒が体にもたらす影響は、飲む人の体質や摂取量などによって変わります。「酒は百薬の長」という故事のことわざによると、適度に飲む酒はどんな良薬にも勝るとのこと。お酒のメリットを上手に取り入れることで、健康的に楽しくお酒を飲むようにしましょう。
お酒のメリットその1:血行を促進する
少量のお酒は血行を良くします。アルコールが体内でアセトアルデヒドに分解されますが、この物質に血管拡張作用があるためです。血の巡りが良くなることで体が温まり、冷え性の改善や疲労回復の効果が得られます。また、首や肩のコリが軽減したり、血液がサラサラになることで血管の詰まりを防ぐこともできます。
お酒のメリットその2:ストレスの緩和
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適度な量のお酒はストレスを緩和させます。その秘訣は、アルコールの影響で、脳から分泌されるドーパミンです。ドーパミンは「幸せホルモン」とも呼ばれており、気分を高揚させ、同時にリラックス効果をもたらす等の効果があります。ストレスが溜まってきたら、「たまには1杯飲もうかな?」といった飲酒はおすすめです!
お酒のメリットその3:食事が美味しくなる
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お酒を飲むと、ガストリンというホルモンがはたらき、胃液の分泌を増加させます。そして胃の働きを活発にさせて消化を早めるため、食欲が増進します。その結果、お酒とともに味わう食事は普段以上に美味しく感じられるのです。カロリーが気になる場合は、サラダや枝豆など糖質の少ない食事から手をつけましょう。
お酒の飲みすぎによる健康への悪い影響とは?
お酒を飲みすぎて、翌日二日酔いになった経験はありませんか?体内で分解しきれなかったアルコールは、肝臓をはじめ他の臓器にまで負担をかけます。また適量を超えた飲酒によって、急性アルコール中毒やアルコール依存症などのリスクも上がります。健康を害するばかりでなく、死につながる恐れもあり、非常に危険なのです。
お酒のデメリットその1:二日酔いになる
代謝しきれなかったアルコールが体内に残り、翌日に現れる不快な症状です。アルコールを摂取すると、体内でアセトアルデヒドという物質に分解されます。さらに酢酸へと分解されたのちに水と二酸化炭素に分解されて体の外に排出されます。このアセトアルデヒドには毒性があるため、頭痛や吐き気などの症状を引き起こします。
アルコールの中間物質であるこのアセトアルデヒドは毒性が非常に強く、その毒性によって引き起こされる症状が二日酔いである。
お酒のデメリットその2:各種臓器へ負担がかかり、健康を害する
摂取したアルコールのおよそ90%を分解すると言われている肝臓。お酒を飲みすぎるとオーバーワーク状態となります。その結果、アセトアルデヒドの毒性によって脂肪肝やアルコール性肝炎を引き起こします。また、脳が委縮しやすくなって認知症のリスクを高めたり、膵炎や糖尿病の原因にもなります。
お酒のデメリットその3:急性アルコール中毒やアルコール依存症へのリスクが高まる
一気飲みなどで短時間に多量のお酒を摂取すると、急性アルコール中毒を引き起こすことがあります。そうなると最悪の場合、尊い命を落としかねません。一方、慢性的に多量のお酒を摂取し続けると、アルコール依存症のリスクが上がります。依存状態になると飲酒の制御がきかず、抜け出すのは非常に困難です。
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お酒の適量はどのくらい?
人によってお酒に強い、弱いがあるように、適量にも個人差があります。厚生労働省が推進している「健康日本21」による基準では、適度な飲酒量を「一日平均順アルコールにして約20g程度」としています。瓶ビールなら中瓶1本、日本酒であれば1合、5%の缶酎ハイなら1.5缶、14%のワインなら180mlです。
体重60㎏の人が1時間に処理できるアルコール量は7gと言われています。
体質だけでなく、体重でも変わってくるんですね。
健康にいい正しい飲み方は?
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飲酒には、メリット、デメリットともにあります。適切な量、正しい飲み方を知っておくことが何より大切です。体に不要な負担をかけず、健康にいい正しい飲み方を紹介します。急な飲み会が入っても、これらのポイントをしっかり心得ておいてください。安心して、美味しいお酒を楽しめるでしょう。
おすすめポイント1:一気飲みをしないこと
甘い酎ハイやカクテルをジュース感覚で飲んだあと、時間が経つとアルコールが回ってフラフラ…なんて経験はありませんか?ハイペースでの飲酒は、自分のアルコール限界量を超える量を酔いを感じる前に摂取してしまうため、危険です。自分の酔いを確かめながら飲むには、チビチビ飲みがおすすめです!
おすすめポイントその2:飲む前に乳製品をとる
お酒を飲む前に、牛乳やヨーグルト、アイスクリームなどの乳製品を摂ることをおすすめします。これらには乳脂肪分が含まれており、胃の内側に膜を作ります。その膜があることでアルコールの吸収が妨げられ、悪酔いや二日酔いを防いでくれます。
おすすめポイントその3:飲む量をあらかじめ決めておく
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「今日は生ビール1杯だけにしておこう」「カクテル2杯以降はウーロン茶に切り替えよう」と、自分のキャパシティより少し弱めに設定しておけば安全です。また、楽しくお酒が飲めるのは「ほろ酔い期」までといわれています。顔が少し火照ってきたなと感じたら、理性が失われる前にお酒をストップしましょう。
【まとめ】お酒で健康長寿を目指すために
お酒は百薬の長と言われる反面、飲み過ぎは体に有害です。飲み方一つで、毒にも薬にもなり得るわけです。それに適量のお酒を飲む人は、飲みすぎや全く飲まない人より健康で長生きするというデータが出ています(ACSHのJカーブ効果 )。お酒との上手な付き合い方が、健康長寿の秘訣ということです。
毒性って聞くと怖いですね。