1.お酒とアレルギーの関係
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アルコールの入った飲み物でアレルギーの症状が起きやすいのがアルコール喘息です。これはアルコールの入ったの飲み物を飲むと喘息が誘発されるという病気です。それを引き起こす遺伝子もわかっています。これはアルコールを分解する酵素を誘導する遺伝子の欠損のため起こる症状です。
アルコールと喘息の関係はアルコールを分解するアルデヒドデハイドロゲナーゼという酵素が不足している場合にアルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドという物質が体内で増加します。その薬理作用により喘息発作が出ることが知られています。日本人に多く、それらの人々の約半数にこのアルデヒドデハイドロゲナーゼ遺伝子が変異しているためにアルコールが完全に分解できないことが確認されています。 またこれらの遺伝子の変異は先天性の場合とある年齢から突然起こる場合があります。（出典：用賀アレルギークリニックHPより日本アレルギー学会 アレルギー疾患 診断・治療ガイドライン ２０１０年 20ページ）
2.お酒によるアレルギーの症状の喘息とカブレ
アルコールアレルギーの症状でよく見られるのは喘息と皮膚のかぶれになります。皮膚のかぶれは注射をするときなどにアルコール綿で消毒をしますが、その部分が赤く腫れてしう症状です。また化粧品に日本酒やアルコール成分が含まれている物があり、その化粧品を塗った部分が赤く腫れたりかゆみが起こる症状です。この症状をアルコールかぶれと言います。
また他の症状としては頭痛・めまい・脱力感・鼻詰まり・鼻水・皮膚の発疹・かゆみなどの症状もあります。
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3.アルコールアレルギーが起きる原因
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体質的な原因としてはアルデヒドデハイドロゲナーゼ遺伝子が変異しているためにアルコールが完全に分解できないことと疲労やストレスで体の抵抗力や免疫力が低下していることでアレルギーを起こすことが考えられます。なかには蕁麻疹の症状と共にかゆみを起こす場合もあるようです。
今まで飲酒をしても何も症状は起きていなくても中年から高齢になるころ酵素の働きが弱くなりアルコールアレルギーの症状が起きてしまうこともあるそうです。
4.お酒を飲んだ後の様子で判断できる
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このアルデヒドデハイドロゲナーゼという酵素の働き具合は飲酒後、顔が赤くなるか、ならないかを目安にすることができます。真っ赤になる人は酵素の働きが乏しく、顔色が変わらない人は酵素が働きが良いということになります。
5.アルコールアレルギー検査
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お酒を飲んで蕁麻疹や喘息・頭痛・めまい・脱力感の症状が起きた場合、これがアルコールアレルギーによるものなのか検査をしてはっきりさせたいと思われる方もしらっしゃると思いますが血液検査による合うアルコールアレルギーの検査は無く皮膚による検査で判断します。
アルコールアレルギー診断は自分でも行える
アルコールアレルギー検査は病院で行いたい場合は内科か皮膚科で検査できます。またご自分でパッチテストの要領で行うことができるのでご紹介します。
①ガーゼか脱脂綿に市販の消毒用アルコール（70％）を含ませ上腕部の内側に貼る
②7分間そのままにした後にはがし10分後に皮膚の様子を見てみます。
皮膚が赤くなれば酵素は「非活性方」か「不活性型」という判定になりアルコールアレルギーを発症しやすい。皮膚に変化が無ければ「活性型」と判定できます。
（１）ガーゼや脱脂綿に市販の消毒用アルコール（７０％）を含ませ、上腕部の内側に貼る（２）７分間そのままにした後に剥がし、１０分後に様子を観察する。「皮膚が赤くなれば酵素は『非活性型』か『不活性型』、変わらない場合は『活性型』と判定できます。
ご自分の体質を知っておくと飲酒の量や体調の優れない時の飲酒の仕方がわかりますね。
6.お酒との付き合い方
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遺伝的な要素の多いアルコールアレルギーは、ご両親の体質や過去に飲酒や化粧品でのトラブルがあった方またはパッチテストで皮膚に変化が起きた方は今後の為にも、どのような事に気を付ければよいのかを知っておきましょう。
〇アルコール喘息の症状には食前の抗ヒスタミン薬の内服が有効な場合があります。（薬の処方は必ず受診をして処方してもらいましょう）
〇飲酒時に注意する事はアレルギー症状は基本的に、お酒の種類ではなく量と濃度が関係します。水で薄めて調節するなどの方法をしましょう。またはアレルギー症状の出やすい体調不良の時には飲酒をしない選択も必要です。
7.【まとめ】ご自分の体質とアルコールとの付き合い方を知っておくことが大切
アレルギー症状が起きてみて、ご自身がアルコールアレルギー体質なのではと気づくことが多いと思いますが。遺伝性も強い体質なので、ご両親の様子からもその要因は判断できます。またお酒にはアルコール以外にも酸化防止の添加物やビール酵母などの食品によるアレルギーも考えられます。特定のお酒を飲むとアレルギー症状が起きる場合は食品アレルギー検査を受けて原因をはっきりさせることができます。また皮膚の発疹やかゆみは成分表を確かめたり事前にパッチテストを行うことで回避できます。また症状がひどかったり繰り返し何度も起こる場合は受診をし薬を処方してもらいましょう。
