リバースグリップベンチプレスとは?
リバースグリップベンチプレスとは、私たちがふつう思い浮かべるベンチプレス(インクラインベンチプレス)とは違い、手首を逆に返して行うベンチプレスです。下の動画を見ていただくと分かりますが、通常のベンチプレスと手首の向きが逆になるので、ちょっと持ちにくいのでは?と思ってしまいますよね。
実際に、リバースグリップベンチプレスの動作は初心者では少し難しいところがあるかもしれません。一方で、このトレーニング方法をマスターすることで、大胸筋上部や上腕三頭筋などを効果的に鍛えることができますので、おさえておきたいところです。
リバースグリップベンチプレスの効果は?
リバースグリップベンチプレスは、大胸筋上部、上腕三頭筋に効果があります。特に、バーベルを挙げ下ろしする際に脇が閉まりますので、インクラインベンチプレスのように脇を開けて行うトレーニングよりも、これらの筋肉にかかる負荷が大きくなり、効率的なトレーニングを行えます。
大胸筋がダイレクトに鍛えられる
写真は若い日のシュワルツェネッガーです。迫力のある大胸筋はとてもカッコいいですね。ただ、大胸筋のトレーニングは負荷が分散しやすく意外に鍛えるのが難しかったりします。そこをリバースグリップベンチプレスで補うことで効果的なトレーニングが可能となります。
難しい上腕三頭筋のトレーニングにもおすすめ
上腕三頭筋も同じように意外と鍛えるのが難しい部位ですが、リバースグリップベンチプレスを組み合わせると効果的なトレーニングを行うことができます。上の画像のような上腕三頭筋まで鍛えるのは難しいですが、盛り上がった三頭筋ができると、上半身のボリュームが一気に大きく見えます。
ピンポイントで筋肉を鍛えられるのでトレーニング効果が高い
ウェイトトレーニングを行うと、どうしても鍛えたい部分以外の筋肉にも負荷が分散してしまい、効果が減少してしまいがちです。一方で、リバースグリップベンチプレスでは、大胸筋と上腕三頭筋をピンポイントで鍛えることができますので、効率の良いトレーニングを行うことができます。
リバースグリップベンチプレスとインクラインベンチプレスの違い
インクラインベンチプレスの特徴
普段のトレーニングで行うベンチプレスと言えば、このインクラインベンチプレスです。とてもポピュラーで、高重量を使用してトレーニングができますが、肩まわりの三角筋にも負荷がかかるので、大胸筋だけを集中的に鍛えたい場合には意外とロスが多かったりします。
リバースグリップベンチプレスの特徴
一方のリバースグリップベンチプレスだと、手首を返すだけで肩にかかる負担が少なくなり、大胸筋にかかる負担が大きくなりますので、普段よりも少し軽めの重量でも胸の筋肉を鍛えることができるようになります。
リバースグリップベンチプレスのメリット
大胸筋や上腕三頭筋がより効果的に鍛えられる
手首の向きを逆にして握ると、体の構造上、自然に脇が締まって肩まわりの動きがぐらつかなくなります。その結果、重量の負荷を肩まわりの小さな筋肉に分散させることなく大胸筋や上腕三頭筋に集中して刺激を与えることができます。
肩への負担が少なくなる
更に、脇を締めて重量物の挙げ下ろしを行うことで、通常のベンチプレスよりも肩への負担がかなり少なります。その結果、肩をケガするリスクがかなり抑えられることになります。
リバースグリップベンチプレスに必要となる器具等
リバースグリップベンチプレスもベンチプレスの一種ですので、必要となる器具はインクラインベンチプレスの場合と変わりませんので、既にベンチプレス用の器具が一通り揃っているのであれば、追加で購入する必要なく、すぐにトレーニングを開始することができます。
フラットベンチ(必須)
ベンチは写真のようなフラットベンチがよいです。角度を調整できるインクラインベンチを使用すると、正しいフォームを身に着けるのが難しくなったり、角度がつくことで三角筋に負荷が分散したりしますので、使用しない方がよいです。
バーベル・ダンベル(必須)
当然ですが、負荷となるバーベル・ダンベルは必須です。ジム通いされている場合はどちらもありますが、自宅でトレーニングする人はダンベルだけでも十分トレーニング可能です。
スミスマシン(余裕があれば)
高重量を安全に扱いたい場合には、スミスマシンがあれば便利です。ただ、ここまでくるとかなり高額になりますので、トレーニングジムに通う方が安上がりかもしれません。
リバースグリップベンチプレスのやり方
1.ラックにバーベルを置き、ベンチに仰向けにになる
まずは、比較的軽めの重量から行いましょう。バーベルがセットされたら、両足はぐらつかないように、しっかりと床に接地させ、体全体を固定させます。
2.手首を返して、逆手でバーベルを握る
次に、手のひらを上にしてからそのまま、バーベルまで手を伸ばし、逆手で握りこみます。このときの両手の幅は、肩幅くらいか、やや広めで行いましょう。
3.バーベルをゆっくり持ち上げる
ラックにかけたバーベルをゆっくりと持ち上げなら外します。インクラインベンチプレスと違って、手首がロックされていませんので、もし、ここで手首がぐらつきそうだと思ったら、事故防止の為にも、更に軽い重量に変更しましょう。
4.バーベルをゆっくりと胸まで下ろしていく
バーベルを下ろすときは、大胸筋や上腕三頭筋に負荷がかかっていることを意識しながら、ゆっくりと下ろしていきます。下ろすときには上腕が垂直になるようにまっすぐ下ろしてください。腕の角度が斜めになると、手首の負担が大きくなってしまいます。
5.バーベルを挙げる
バーベルを下ろした時と全く同じフォームでバーベルを挙げてください。バーベルを挙げるときは息を吐きながら行います。
6.扱う重量について
トレーニングのやり方は以上です。インクラインベンチプレスとやり方は全く同じですが、バーベルのコントロールが難しいので、初めの頃は軽いウェイトで何回も挙げ下ろしを行い、正しいフォームで行えるようになれば、ウェイトを増やしていきましょう。ここでの目的は大胸筋と上腕三頭筋を発達させることですので、扱うウェイトはそれほど大きなものでなくても構いません。
リバースグリップベンチプレスのトレーニング方法その1
バーベルを使ったリバースグリップベンチプレス
最初はバーベルを使って正しいフォームを身につけましょう。手首の向きが逆なので、大胸筋上部を鍛えるトレーニングですが、バーベルは胸のやや下で挙げ下ろしします。脇は締まりやすいので、脇を絞り上げるように持ち上げるとよいです。
リバースグリップベンチプレスのトレーニング方法その2
ダンベルを使ったリバースグリップベンチプレス
ダンベルを使ったリバースグリップベンチプレスです。バーベルの場合よりも可動域が広がりますので、筋肉により刺激を与えることができます。一方で左右の筋力バランスが悪いとトレーニング効果に差が出てしまいます。ダンベルを行うのは、バーベルである程度フォームを固めてから行う方がよいでしょう。
リバースグリップベンチプレスのトレーニング方法その3
スミスマシンを使ったリバースグリップベンチプレス
高負荷をかけてトレーニングを行いたい場合、安全に行えるスミスマシンはとても便利です。スミスマシンを使ったトレーニングはジムなどの施設に行かないとなかなかできるものではありませんので、普段はバーベルかダンベルを使用したトレーニングが多くなります。
リバースグリップベンチプレスの注意点
しっかりとしたフォームを身につける
リバースグリップベンチプレスのフォームは、バーベルのコントロールが難しいので、慣れていないとバランスが悪くなります。そのため、しっかりときれいなフォームでトレーニングできるようになるまでは、誤ってバーベルを落としたりしないような、軽い重量で行いましょう。また、手首の角度と肘の角度が悪いと力が入りにくくなりますので、挙げ下ろしはゆっくり確実に行ってください。
リバースグリップベンチプレスを始めよう!
リバースグリップベンチプレスは、ベンチプレスの種目としては、最近やっと注目されだしたトレーニング方法ですが、正しく行うことで大胸筋や上腕三頭筋をもっと効果的に鍛えることができます。フォームが独特で、少し難しいと感じるトレーニング方法ですが、初心者から上級者へステップアップするのには、とても効果的ですので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?