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プロダクトバイプロセスの意味は?気になる事例や権利範囲は?

2024.02.25

近年特許についての裁判などがニュースで取り上げられますが、プロダクトバイプロセスという言葉を聞いたことはあるでしょうか。そこで今回は、特許に関わるプロダクト・バイ・プロセスの意味や事例と、権利範囲について解説していきたいと思います。

  1. プロダクト・バイ・プロセスとは
  2. プロダクト・バイ・プロセスの意味
  3. プロダクト・バイ・プロセスの権利範囲についての事例その①
  4. プロダクト・バイ・プロセスの権利範囲についての事例その②
  5. まとめ
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自分が考えたアイディアや発明品を特許申請しようと考えたことはありませんか?そして、特許の申請をするにあたって重要なのが、他社が申請した特許申請と被っていないかです。また、自分が特許申請した物と同じものが申請されるとクレームをつけたくなりますよね。そこで、重要な役割を担っているのがプロダクト・バイ・プロセスです。ただ、このプロダクト・バイ・プロセスという言葉を聞いてもピンとこない人がほとんどかと思います。そこで今回は、特許申請に重要な役割をもっているプロダクト・バイ・プロセスの言葉の意味と、権利範囲について実際に行われた最高裁の事例をもとに解説していきたいと思います。
引用: https://mastand.com/wp-content/uploads/business-2717427_1280-1280x720.jpg
引用: http://honnmono-fx.com/wordpress/wp-content/uploads/2017/10/image283.jpg
まず最初にプロダクト・バイ・プロセスの意味について解説していきたいと思います。まず特許申請には、物の発明、方法の発明、物を生産する方法の発明の3種類の申請があります。プロダクト・バイ・プロセスは、この中の物の発明に関するものでとなります。プロダクト・バイ・プロセスとは、正式にはプロダクト・バイ・プロセス・クレームと呼ばれ、それぞれの単語を翻訳するとプロダクト【製造方法】・プロセス【商品・発明品】・クレーム【損害請求】となります。簡単に説明すると、商品や発明品の製造方法に対する損害請求となります。
引用: https://www.corporate-legal.jp/wp-content/uploads/2016/01/a0002_001500.jpg
これが意味するところは、特許申請する際に発明した物の説明を構造から説明できないときには、製造方法から発明した物の説明をしていくことになります。このときに製造方法から権利範囲を解釈していいのかが問題になってきます。物を発明するときには、製造方法が異なっていても同じ発明品であれば当然同じものを作っているので、特許申請は下りないことになります。これをプロダクト・バイ・プロセス・クレームと言います。
引用: http://www.e-kaisha-seturitu.com/img/image/contents/touki.gif
ここからは、プロダクト・バイ・プロセス・クレームの権利範囲の事例をいくつか紹介していきたいと思います。まず最初の事例は、平成29年12月21日に行われた裁判で、東洋ライス株式会社が幸南食糧株式会社を相手に、旨み成分と栄養成分を保持した無洗米の特許に対して、幸南食糧株式会社が製造方法は違うにしても同等の発明を特許申請していると、プロダクト・バイ・プロセス・クレームをしたものですが、平成27年6月5日の最高裁ではプロダクト・バイ・プロセス・クレームが認められたのですが、知財高裁では製造方法がどういった構造で特性を持っているのかが、明らかになっているのであるから違反ではないと判決を下しました。
引用: http://www.ip.courts.go.jp/l2/l3/l4/vcms_images/Vcms4_00000292/vc11_parts-015-0/20150427114436/s_0_vc11_parts-015-0_vc11_parts-015-1_i.JPG
引用: https://www.city.yao.osaka.jp/cmsfiles/contents/0000022/22161/shinsei.JPG
次に紹介するプロダクト・バイ・プロセス・クレームの事例は、日本ではなくアメリカの事例を解説していきます。アメリカでは、基本的にプロダクト・バイ・プロセス・クレームが認められていて、プロセスが違っていても発明品が同等のものであれば、申請は認めてもらえません。ですのでアメリカの場合は、相違点がどこにあるのかを明確に立証することができなければ特許は認められません。
引用: http://www.ip.courts.go.jp/l2/l3/l4/vcms_images/Vcms4_00000292/vc11_parts-015-0/20150427114426/s_0_vc11_parts-015-0_vc11_parts-015-1_i.JPG
引用: http://ads.kaipoke.biz/images/articles/articles_post_49-4e553dba.jpg
いかがでしたでしょうか。今回はプロダクト・バイ・プロセス・クレームの意味や、権利範囲について事例をもとに解説してきました。少し専門的な話が多くなってしまったので、理解するのは多少難しいかとは思いますが、プロダクト・バイ・プロセス・クレームは、特許申請をするにあたって重要になってきますので、知っておかなければいけないことです。そして、最高裁で違うプロセスで発明された物であっても同じ発明品であれば、特許侵害だと認められたことは大きな動きとなりました。そこで今回の記事を参考にしていただき、今後特許申請をしようとしている人や、既に特許を会得していて同様の申請がなされた場合の参考にしていただければと思います。
引用: http://fleamap.xyz/wp-content/uploads/2017/05/706828-424x300.png
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: http://blog-imgs-82.fc2.com/n/i/g/nigiyakanigiyaka/9e35d446.jpg