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【ニノ国】予備知識無しでも大丈夫?あらすじや考察をネタバレ解説!

2019.09.03

2019年8月に公開されたアニメ映画『ニノ国』。本作は物語がわかりやく、近年のアニメとしては珍しい考察もしやすい映画となりました。この記事では『ニノ国』についてネタバレ考察をしていきます。ストーリーのネタバレがあるので注意してください。

  1. 『ニノ国』とは
  2. 【ニノ国】お爺さんの杖【ネタバレ考察】
  3. 【ニノ国】お爺さんの髪と目の色【ネタバレ考察】
  4. 【ニノ国】「息がぴったり」の意味【ネタバレ考察】
  5. 【ニノ国】ユウがアーシャ姫を気にする理由【ネタバレ考察】
  6. 【ニノ国】「もう1人の自分」だとしてもまったく同じわけではない【ネタバレ考察】
  7. 【ニノ国】ハルとユウが世界を行き来できた理由【ネタバレ考察】
  8. 【ニノ国】ユウが二ノ国で歩ける理由【ネタバレ考察】
  9. 【ニノ国】予備知識がなくても楽しめる?【ネタバレ考察】
  10. 『ニノ国』についてまとめ

『ニノ国』とは、脚本・日野晃博、監督・百瀬義行、音楽・久石譲が手掛けたアニメ映画になります。ニノ国は、現実世界である一ノ国の並行世界として存在する異世界です。ニノ国に住む人物は、一ノ国にも存在しており、2人は同じ魂を共有しています。

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『ニノ国』という作品の原案はゲームで、ゲームは「ニノ国Ⅱ」まで登場しています。映画は、「ニノ国II レヴァナントキングダム」をメインに、その前の「ニノ国シリーズ」などを取り入れた二ノ国集大成のような作品となっていますね。ただ、ニノ国シリーズという土台を使っているだけで、登場人物やストーリーはまったくの別物です。

映画『ニノ国』は、日本に住む高校生を主人公に物語が進んでいきます。バスケ部に所属するハル、車椅子で生活するユウ、そんな2人の友人で、ハルの恋人であるコトナの3人を主役に、「愛」か「友情」か、「生」か「死」かを選んでいく冒険が始まるのです。

映画は、お爺さんが杖を空に向けて掲げているシーンから始まります。お爺さん曰く、異世界へのゲートを開くための魔法を完成させている最中だそう。映画の予告を観ていた方は、これが「ニノ国」を指すとわかるかもしれませんが、観ていない方にとってはボケた老人のようにも見えますよね。

ただ、ここで重要なのはお爺さんの言葉の審議ではなく、持っているその杖。エメラルドグリーンの杖は、ただ歩行を助けるためのものにしては、宝石のようなものが付いていて、どこか豪華さが感じられます。わざわざ、杖のアップから映画を始めたということは、この杖は後々何かに使われるという暗示。是非、この杖には注目したいところです。

杖の本当の姿のヒントは、埋め込まれたエメラルドグリーンの宝石のようなもの。似た宝石が嵌め込まれたものが最後のほうで映るので、ハルとユウのバトルが始まってから、キャラクターたちのセリフと映像に注視したいですね。

杖の正体に気付くと、次に気になるのがお爺さんの正体。もともとニノ国を知っていたのもそうですが、ニノ国にとって大事なものを持っていたというのが気になるところですよね。お爺さんを見るポイントとして、是非その容姿に注目してみてください。白い髪は老人だからかもしれませんが、真っ青な瞳が印象的ですよね。

実は、ニノ国に白髪・碧眼という特徴を持った人物が登場します。コトナと命が繋がっている、アーシャ姫の父・フランダー王です。白髪自体は、歳をとればみんななるもののように思えますが、瞳の色が一緒というのは見過ごせませんよね。お爺さんの正体は最後まで明かされませんが、エスタバニア王国の過去、杖の正体を考えれば、お爺さんの正体が想像できます。

一ノ国とニノ国の関係性を考えると、このお爺さんが一ノ国のフランダー王ということも考えられなくはないです。しかし、ラストのアーシャ姫の言葉と、お爺さんが一ノ国でずっと入院していることを踏まえると、お爺さんは元々ニノ国の住人だと考えるほうが合っているのではないでしょうか。

側近のヨキに、ハルとユウが敵国のスパイの可能性を指摘された王は、彼らを剣技大会のデモンストレーションに参加させます。ここで機敏な動きを見せたら、スパイとして尋問することを決めていた様子。普通に日本で暮らしていた彼らに、剣が扱えるわけはないと考えてしまいましたが、2人は以外にも軽やかな剣術を披露したのです。

おそらく、ユウが無意識のうちに剣を扱えることが影響しているのだと思いますが、非常に息の合っているハルとユウの姿を見て、「息がぴったり」「同じ人間が2人いるよう」という言葉を発します。『ニノ国』という作品の設定を考えると、非常に意味深長な言葉ですよね。幼い頃からの親友であれば「息ぴったり」なのもわかりますが、「同じ人間」というのは少々引っかかるところ。

ハルとユウは「息がぴったり」なわりに、対照的なキャラクターとして描かれていることにも注目したいです。髪の長さや、髪・瞳の色、ニノ国での服が、ハルは上が色付きで下が白に対し、ユウは上が白で下が色付き、猪突猛進なハルと冷静沈着なユウ、といったように敢えて反対になるように設定しているのではと考えられます。

ユウはもともとコトナに片想いをしていたので、コトナに似たアーシャ姫を気にするのはわかります。しかし、コトナと付き合っていたハルが、アーシャ姫をぞんざいに扱うのは少々不思議ですよね。これもまた、ユウの正体の伏線となっていたのではないでしょうか。

ハルも、アーシャ姫と言葉を交わすまでは、その見た目からコトナを重ねていたようですが、違う人物だとわかるともう興味ないというように、コトナ自身のことばかり気にするのです。一方、そんなハルに「コトナのことはどうだっていいのか」と言われるほど、ユウはアーシャ姫のことばかり気にかけ、最終的にこっそり会いに行くまでになります。このユウのアーシャ姫に対する感情と行動力は、アーシャ姫がコトナに似ている以外の何かがあるようですよね。

一ノ国とニノ国の同一人物は、見た目だけでなく好みや性格なども似ていることが多いです。コトナとアーシャ姫なら、酸っぱいオレンジが好きなところですね。同じものを好きになったりする、ということを考えると、ハルがコトナを好きなように、ユウがアーシャ姫を好きになってもおかしくありません。アーシャ姫が、ハルではなくユウに惹かれたのも、同じ命を持つ2人は同じものを好きになることに由来するのでしょう。

アーシャ姫がユウにコトナを聞いたとき、どういうところが似ているのか話題になりましたが、「コトナは人を元気にする」と言ったとき、アーシャ姫は「自分はそんな人間ではない」と否定しました。命が繋がっているもう1人の自分だとしても、まったく同じではない、とここで明かされたのです。

この「同じではない」というのは、ユウとハルの関係を考えるときに大事になってきます。2人は対照的な人物として描かれていますが、お互い腹の立つことがあったとしても、親友としてお互いへの友情を大切にしていたり、愛する人のことを自分以上に大事にするなど、根本的に似た部分というのが多くあります。「同じであり、同じでない」というのが、ハルとユウの関係ですよね。

ユウとアーシャ姫のこの会話は、サラッと流れてしまいますが、ユウの正体を考えたときにこの発言は重要になるので覚えておきたいですね。アーシャ姫の呪いを解こうとした医師団と、一ノ国で亡くなった3人が絶妙に似ていて、絶妙に似ていないこともおそらく伏線になっているので、そこにも注目したいところです。

ハルとユウが行き来できた理由ですが、これにはいくつか可能性があるでしょう。まずひとつに、ユウとハルが「勇者」であったこと。杖を持ったお爺さんは、幼いユウにニノ国と一ノ国を行き来できるのは勇者だけだと言います。ユウの前にかつて勇者と共に闘ったと言われる、滅多に人前に姿を現さない巨大な鳥が2度も姿を現れたこと、ハルが黒旗軍の指導者に「勇者」と言われたことを考えても、この説は間違いないでしょう。最後は共闘しますしね。

ただ、ここで不思議なのが、ハルとユウがニノ国へ行く際、一緒にいたコトナやサキはニノ国へ行かなかったということ。これに関しては、行き来できないことが当たり前なのではないかと考えます。一ノ国にいる人間はニノ国にもいる、亡くなれば同じように亡くなる、ということを考えると、一ノ国の住人数=ニノ国の住人数で世界の釣り合いを取っているはずです。

そのため、片側の人間に行ける条件が整ったからといって、もう片側の人間の準備が整っていない、空きがない場合、行き来は不可能だと考えられます。もし、片側の人間の準備が整っただけで行き来が可能なら、コトナもサキもニノ国へ行っているはずだからです。

ユウとハルが行き来できたもうひとつの理由は、2人は常に同じタイミングでゲートを潜る条件ができており、なおかつ、片側にもう1人の自分が存在していなかった、空きがあった状態だったからではないでしょうか。

ニノ国での全てのバトルが終わり、ハルとユウが一ノ国へ帰らなければいけないというとき、二ノ国に残ろうとしたユウにアーシャ姫が「一ノ国の人間は長い間滞在することができない。命を削る」と伝えます。命を共有する相手と同じ世界にいたら、もともと住人じゃないほうに負担がかかるのは当然ですよね。また、ニノ国は魔法が存在するようなので、そういった能力のない人間には辛い環境になるのでしょう。

ただ、命を削るというのは、ニノ国だけでなく一ノ国でもおそらく同じで、ニノ国の人間が一ノ国へ行っても何かしら負担があるのではないかと考えられます。お爺さんがずっと入院していることを考えても、万全な状態で過ごすことはできないのではないでしょうか。

つまり、ユウが一ノ国で車椅子状態だったのは、赤ん坊時の飛行機事故が原因ではなく、一ノ国に体が合わなかったからだと考えられます。ニノ国で歩ける状態になったのは、そこがそもそもの彼の生きる場所だったから。本来の自分の世界に帰れたと考えれば、元の姿を取り戻してもおかしくはないですよね。

ゲームが原作になっているとは言え、ストーリー自体は完全なるオリジナルなので、予備知識は特に必要ありません。アニメや漫画などが好きで、たくさんそういったものを観ている方は、予告さえ見ていなくても、物語の大体の設定を予想することが可能でしょう。

本作は、非常にわかりやすい話の作りをしていて、伏線の提示も回収も華麗にしていきます。多少予想外のことがあったとしても、予想と大外れということはまずないでしょう。ただ、予告はうまい具合にミスリードを誘っているため、予告のような内容を想像していると、少々驚くかもしれませんね。

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土台自体は「ニノ国シリーズ」と一緒なので、ゲームをプレイしていれば、楽しめる部分もあるでしょう。ゲームはできない、という方は、ゲームとも映画とも違う、新たな「ニノ国」の物語である漫画を読んでもいいかもしれませんね。

わかりやすい物語、わかりやすい構成、心躍る世界観、美しい映像が魅力的な『ニノ国』。現実世界とファンジー世界の融合が好きな方には、オススメの作品となっていますよ。