進撃の巨人(進撃の巨人 Attack on Titan)は2009年9月に別冊少年マガジン10月号(創刊号)で連載が開始された原作:諫山創の作品です。小説やアニメ、映画などのメディアミックス展開が行われている超人気作品です。驚異的な力をその巨体から繰り出す巨人と、それに抗う人々の戦いを描いたファンタジーバトル物です。
2017年時点で単行本累計発行部数6,600万部を超えるという超人気作品「進撃の巨人」、その魅力はただ売れているだけという訳でなく多彩なメディアミックスにもあるかもしれません。マンガに始まり、小説、アニメ、映画化だけにとどまらずスピンオフ、ゲーム、実写化までしています。このメディアミックスの多彩さは世の中にある漫画作品の中でもかなり多い方と言えると思います。
身長170cm、体重68kg、年齢15歳(初登場時は10歳、12歳で第104期訓練兵団へ入団)、出身地シガンシナ区近郊、誕生日2月10日。ミカサ・アッカーマン(Mikasa Ackerman)は進撃の巨人におけるヒロインです。進撃の巨人の世界においての父が西洋人、母が東洋系というハーフだそうです。この東洋系というのは現在の時間軸ではほぼ絶滅したとされています。エレンやアルミンとは幼馴染になります。
ミカサは綺麗な黒髪に整った睫毛で胸も大きく、進撃の巨人に登場するキャラクターの中でもかなりの美少女です。その可愛さから非常に人気の高いキャラクターとなっています。
そんな美人可愛いと評判のミカサですが、基本的にはとても冷静なキャラであまり感情を表に出さないタイプです。また平時の目つきも良い方ではないので、可憐やキューティというよりはカッコイイとかクールビューティという表現の方が当てはまるかもしれません。
ミカサは非常に高い戦闘能力を有していることも特徴です。第104期訓練兵団において首席卒業を果たしている彼女は破格の格闘能力を誇り、現役精鋭兵ですら追いつくことが敵わない奇行種を瞬殺するなど実戦に於いてその実力は群を抜いています。こと戦闘に於いてはおそらく進撃の巨人登場キャラクターの中でトップクラスに強いです。
何かとイジメなどに遭うことが多かったアルミン、そしてたいして強くはないがすぐ首を突っ込むため返り討ちにあったりなめられてたりのエレン、それに対してミカサは幼少期から強く周りのいじめっ子達からも恐れられていたようです。
美人で強いミカサ、死角が無いほどに優秀な彼女ですが、そんな彼女にも弱点はあります。それは進撃の巨人主人公であるエレンです。彼女はエレンにとても一途で、常時冷静な彼女も彼絡みになると冷静さを欠いてしまいます。
ミカサにとっての弱点となりうるエレンですが、それは同時に彼女の限界を引き出すトリガーにもなります。ミカサはエレンが窮地に及ぶとなりふり構わなくなります。常時は冷静で的確なエースですがなりふり構わなくなると容赦も慈悲もない、エレンの障害と認識した物を徹底排除する狂戦士の様になります。ただでさえ戦闘能力の高い彼女なのでこうなると手が付けられません。
ミカサは進撃の巨人の世界においての父が西洋人、母が東洋系というハーフです。この東洋人の血筋というものが非常に希少らしくそれが原因で9歳の頃に強盗達によって両親を目の前で殺害され自身も誘拐されます。そこに助けに現れたのがエレンで、彼と共に強盗達を殺害します。この事件を切っ掛けにミカサはエレンの実家、イェーガー家に引き取られます。
ミカサが常時付けているマフラーはこの出来事の際にエレンから貰った物で、暑い時以外常につけています。この事件を切っ掛けにミカサは命の恩人であるエレンに対してとても一途で、その一途さは盲目的な依存の域であり非常に強く執心しています。
ミカサはあまり感情を表に出さない方ではありますが、エレンが絡むと結構喜怒哀楽を見せるようになります。ミカサはエレンの事について恋愛感情を問われると家族であると主張するので、そう考えると強い家族愛によるものなのかも知れませんが、極端な執着ぶりとこの件における感情の起伏具合から考えると恋愛感情を持ってるようにも思えます。
アルミンはミカサにとってエレンと同じく幼馴染という関係で、アルミンとも非常に仲がよいです。エレンにも言えることですがミカサはアルミンのことを全面的に信頼しており、エレン絡みで暴走状態になってもアルミンの言葉であれば聞きます。
主人公のエレン・イェーガー、ヒロインのミカサ・アッカーマン、それとアルミン・アルレルト。彼らは仲の良い幼馴染であり、それぞれに明確な強みを持ったバランスの良い仲間です。負けない、挫けない、諦めない、三人における精神的支柱となるエレン。2人から強く信頼を受ける軍師的存在であるアルミン。そしてミカサはエレンの為なら命を投げ出すことを厭わない、そしてアルミンの言うことであれば必ず信頼して動く圧倒的な戦闘力を誇る超戦士です。
アルミンとエレンは人類はいずれ外の世界へ行くべきだと考えており、壁の向こうの世界を見に行くという共通の夢を持っています。ミカサはその事について彼らほど夢を抱いていそうにはありませんが、アルミンがそう言うのなら、そして特にエレンがそうしたいなら私もそれに付いていくといった風に彼らと共に歩んでいるように思われます。アルミンの事もとても大事に思っていますし、エレンについては一途であるミカサらしい立ち振る舞いがここからも窺えます。
進撃の巨人ヒロイン、ミカサ・アッカーマン役の声優を務めたのは石川由依さんです。
石川由依さん出演の代表作品には終わりのセラフ(雪見時雨)、クオリディア・コード(宇多良カナリア)、ヴァイオレット・エヴァーガーデン(ヴァイオレット・エヴァーガーデン)などがあります。
ちなみに進撃の巨人、実写化映画でミカサ・アッカーマン役に抜擢されたのは水原希子さんでした。
進撃の巨人の舞台の中でも重要な役割を担うヒロイン、ミカサ・アッカーマン。彼女はいくつかの名言を残しています。
人々が避難する中、一人の役人が大きな荷物で避難道を塞いでしまいます。その役人は避難する人々や周りにいる兵士を黙らせ自分の荷物を無理矢理通そうとして譲りません。そこにミカサが現れどけと言うのですがその役人はミカサに対しておまえなんかどうとでもなるぞと脅します。それに対してミカサは「死体がどうやってしゃべるの?」と言い放ちます。役人さん、全くの自業自得ですが恐かったでしょうね。
アニが女型の巨人と断定した時のミカサの発言。かつての友であったとしても敵と判断すれば容赦のないミカサの切り替えの潔さが見て取れます。
圧倒的な戦闘能力を誇るミカサ、そんな彼女でも死を覚悟する事もあります。私の知る限りでは二度ほどあるのですが、どちらも共通していることは巨人に絡んでいることは勿論です。さらにエレンが両方に於いて絡んでいる点は彼女らしいといえるでしょう。
アニメ「進撃の巨人」第一期七話にての出来事。エレンが巨人に食べられたと聞かされた時、その場では表情一つ変えることはありませんでしたが内心とても動揺していたようです。その後彼女は同様のあまり立体機動装置のガスがガス欠になるまで無闇に戦闘を続行し、無防備な状態で巨人の前に座り込んでしまいます。
しかしその直後、巨人化したエレンが現れる事でこの窮地から逃れることが出来ました。
アニメ「進撃の巨人」第二期十二話にての出来事。ミカサとエレンが幼き頃、巨人から救ってくれた恩人のハンネスが目の前で食べられてしまいます。ミカサは戦えない、そしてエレンは巨人化が出来ないという最悪の状況。ミカサは自分たちに迫り来る巨人達を前に死を覚悟し、エレンに今までの感謝を伝えます。
しかしそこでエレンが座標という力に目覚めます。これにより母と恩人ハンネスを食べた巨人を討伐し、その後エレンを再度捕らえようと向かってくるライナー(鎧の巨人)を足止めします。これによって窮地から逃れるのです。
ミカサの強さは男子顔負けというか、一般的な兵士の戦闘能力を凌駕しています。実はこれにはミカサの生まれ、血筋に理由があります。
この記事で現在判明している秘密を全て語りはしませんが、進撃の巨人の世界には大まかにエルディア人とマーレ人という人種がいます。アッカーマン一族はこの内エルディア人側の王家に仕えていた武家一族です。
アッカーマン一族の特徴として、常人とは一線を画す戦闘能力が上げられます。これは取りあえずひたすらに鍛えたら到達しうるというレベルを超えた物らしく、作中の「巨人化学の副産物」という称され方からもどうやら人為的に改良の施された一族であると言うことが想像できます。
画像を見ての通りですが、ミカサは実はかなりの筋肉量を誇ります。そしてこれほどの筋肉を支えるには相応の骨も必要です。だからミカサはぱっと見細身でありながら、身長170cmで体重68kgという身長の割りにそれなりの重量があるのです。これもアッカーマン一族の特徴だそうです。
人間は基本的にリミッター機能があり、身体機能については普通20~30%程度しかその性能を発揮しません。これは100%で稼働すると自身が持たない為でもあるので人体を守るためには重要な防衛機能です。このリミッターは普通はよほどのことがない限り外れることは無いのですが、アッカーマン一族はこのリミッターを意図的に外すことが可能なようです。それによって及ぶ甚大な負荷は強靱な骨で耐えているそうな。もしこれが本当であればただ強いというのを通り超えた、人間兵器の域かもしれませんね。
圧倒的な戦闘力を誇るアッカーマン一族ですが、進撃の巨人の作中にはミカサの他にも存在します。そのうちの一人がリヴァイです。
リヴァイ兵長、リヴァイ兵士長などという呼ばれ方が一般的。人類最強の兵士とまで呼ばれておりその戦闘力は一人で一個旅団並みと言われるほどの破格の戦闘力を誇ります。ちなみに一個旅団は約4000人です。
無愛想で粗暴な面が目立ちますが非常に冷静且つ潔癖、特に潔癖に於いては拠点に着いたらすぐさま自ら大掃除を始めたり、戦闘中であっても巨人の返り血は即拭くといった具合です。
2人とも大柄というわけでもないのに肉体的に逞しい点、破格の戦闘能力を誇る点などがあります。さらにリミッターの件もどうやらリヴァイ兵士長も解除が可能なようです。
エルディア人側の王家に仕えていたアッカーマン一族でしたが、とあることを切っ掛けに王政は人々の記憶を操作するという行為に踏み切ります。それは「壁の向こうの人類は絶滅した」というその時点に於いて自分たちに都合の良い改ざんだったのですが、その記憶操作がアッカーマン一族ともう一つ、東洋の一族という少数派一族に効きませんでした。記憶操作が効かず反発する一族が居る、その事を恐れた王政はこの二つの部族を迫害します。
ミカサはアッカーマン一族と東洋の一族のハーフです。なので同じ境遇であったアッカーマン一族はやらずに東洋の一族が行った事、後世に壁内の秘密を伝えていくという目的で印、つまりは刺青を受け継いでいます。
ちなみにこのミカサの刺青ですが、アニメ版では刺繍として受け継がれています。
進撃の巨人のアニメ三期が今年(2018年)の7月からNHKで放送が始まるとの発表があったようです。人気のある作品なので待ち遠しい方も多いことでしょうね。そしてこの三期のイメージ画像にいるのが一人がリヴァイ兵士長(リヴァイ・アッカーマン)、もう一人がケニー・アッカーマン。そう、この記事で話題として取り上げたアッカーマン一族の一人です。
対人立体機動部隊隊長、通称切り裂きケニー。リヴァイの伯父であり大量憲兵殺しです。アッカーマン一族としての戦闘能力は勿論有しており、リヴァイ曰く「脅威の度合いで言えば…敵に俺がいると思え」とのこと。リヴァイと同等となると一般的な兵士程度では相手にもならない戦闘能力でしょうね。
どうやらリヴァイとは深い関わりがありそうなケニー・アッカーマン。ミカサの父親の事はアッカーマン一族の分家として認識はしていたようですがそこまで深い関わりは無かったようです。このことからミカサとケニー・アッカーマンは遠い親戚程度の関係かもしれません。
さて、ここまで長々と書いてきましたがいかがだったでしょうか。美人で可愛く、それでいてクールでかっこよく、さらには凄く強い進撃の巨人のヒロインミカサ・アッカーマンについて少しでもご理解深まれば幸いです。そして途中でも語りましたが進撃の巨人のアニメ待望の三期が今年(2018年)の7月からNHKで放送が始まるようです。今回少し触れたアッカーマン一族についても語られていくかもしれませんね。まだまだ謎も残る進撃の巨人、今後の展開に期待です。