マツコ・デラックスさんと関ジャニ∞の村上信五さんが出演されている、深夜の人気テレビ番組の『月曜から夜ふかし』（日本テレビ）では、日本各地の方言についてもよく取り上げていますが、山梨の甲州弁については、残念ながら「ブサイク方言ワースト1位」と紹介されてしまっています。

テレビ番組では、マツコさんが考えた例文「私って田中ちゃんの愛人なの」をご当地美女が方言で言うといった企画があり、甲州弁では「おら 田中ちゃんの愛人っつーこんずら」とご紹介されました。その結果、甲州弁は不名誉な「ブサイク方言ワースト1位」に。これ以降、度々マツコさんと村上さんの『月曜から夜ふかし』では甲州弁が取り上げられています。

山梨の方言について、もう一つ「汚い」なんてことも言われてしまっています。その理由として、「〜ずら」などインパクトの強い濁音を使う言い回しが多いということがあります。また、「アイ」や「アエ」などの連続する母音が「エエ」になりやすく、このことからも少し乱暴でな響きに聞こえてしまうことがあり、汚いといったイメージに繋がってしまっています。

元サッカー選手の中田英寿さんは、山梨県甲府市の出身です。現役引退後は、実業家としても活躍されています。

「トシちゃん」の愛称で親しまれているアイドル歌手の田原俊彦さんは山梨県甲府市出身です。ジャニーズ事務所の「たのきんトリオ」のメンバーとして活躍ののち、事務所を退所し、現在はソロで活躍されています。

3人組ロックバンド・レミオロメンのボーカル兼ギターの藤巻亮太さんは、山梨県東八代郡御坂町（現笛吹市）の出身です。2018年には主催のフェス「Mt.FUJIMAKI2018」を山梨で開催しました。

モデル・女優の小松菜奈さんも山梨県出身です。『バクマン。』『溺れるナイフ』など数々の人気映画に出演しています。

「ブサイク方言」「汚い」などマイナスなイメージを持たれがちな山梨方言ですが、そんな山梨方言にも可愛いものや面白いものがたくさんあります。そんな山梨方言の定番から可愛い、面白いものまで15選でご紹介します。

「〜しろし」は、「〜しなよ」「〜した方が良いよ」という意味です。命令口調に近い表現なので、先生や上司など目上の人には使われません。「ちったぁ片付けろし（＝ちょっとは片付けなさいよ）」などと使います。

「〜ずら」は、「〜だ」という断言の意味や「〜だろう」という推測の意味など幅広い意味で使われる代表的な甲州弁です。マツコさんの『月曜から夜ふかし』でも取り上げられました。「〜ずら？」と、語尾が上がる時には、「〜でしょ？」といった意味の同意を求めるような表現になります。

「〜け」も語尾について「そうなんだ」や「〜だよね？」など様々な意味で使われる甲州弁です。「具合でも悪いだけ？（＝具合でも悪いの？）」などと使います。

「〜しちょ」は、「〜しないほうが良い」という禁止の意味です。さらに「〜しちょし」となると念押しの意味が加わりさらに禁止具合が強くなります。「ほんなこんしちょ（＝そんなことしない方が良いよ）」などと使います。

「いくじ」は「何時」という意味で時間を聞く時に使います。「今いくじ？（＝今何時？）」という言葉がよく使われます。

「えらい」は「大変」という意味です。標準語では「立派だ」という意味の「偉い」という言葉があるので、ついつい間違えてしまいそうな言葉ですね。「階段のぼるのがえらいじゃんね」は、「階段をのぼって立派だ」という意味ではなく、「階段をのぼるのが大変だ」という意味になります。

「おまん」は「あなた」という意味です。「おまえ」が訛ってできた方言のようですが、標準語で使う「お前」という言葉よりは親しみを込めて使われる言葉です。マツコさんの『月曜から夜ふかし』でも取り上げられ、甲州弁を一気に“ブサイク方言"のイメージに仕上げた方言としても知られています。

「かじる」は「掻く」という意味です。標準語では前歯でそぎ取るという意味の「かじる」という言葉があるので、「背中をかじって」なんて言われると少し驚きますよね。甲州弁では「背中を掻いて」という普通の意味になりますが、他県民にとってはどうしてもかじる＝前歯でそぎ取るというイメージがあるために、少々汚い印象を抱かれやすい方言です。

「かまーん」は「構わん」という意味です。「かまわん」が訛ってできた方言だということがわかりますね。「かまーんからあがってけし（＝いいからあがっていきなよ）」などと使います。

「からかう」は、「やってみる」「取り掛かる」という意味です。標準語では、冗談を言って弄ぶという意味があるので、誤解しやすい甲州弁です。「からかってみたけどだめだ（＝色々やってみたけどだめだ）」などと使います。

こちらは山梨の道を運転しているとよく見かける言葉です。「ドライバーに向かってなんてことを言っているんだ…！」と一時期SNSで話題となった方言で、“山梨の方言は汚い”というイメージを強める一因にもなってしまいました。

この「〜しね」は山梨の方言です。「〜してくださいね」という意味で、「気をつけろしね」は「気をつけてくださいね」という意味になります。

「ちゃくい」は標準語では「着衣」という言葉を想像しがちですが、甲州弁では「ずるい」という意味になります。「ずいぶんちゃくいこんしてくれただな（＝ずいぶんずるいことしてくれたね）」などと使います。

「つこん」は「ということ」という意味です。会話で使う時には「つこん」の前に「っ」がつくことがほとんどです。「明日忙しいっつこん（＝明日忙しいんだよ）」などと使います。

「てっ」は「わぁ」という意味の驚いた時に使われる言葉です。「ててっ」「てててっ」など驚きの程度によって繰り返して使います。マツコさんの『月曜から夜ふかし』でも紹介された方言で、山梨の“ブサイク方言”の一つといったイメージを持っている人も少なくありません。

「ぶちゃる」は「捨てる」という意味です。濁音があるために強めの言葉に聞こえる甲州弁です。「こんな古いもん、ぶちゃっちゃめぇ（＝こんな古いもの、捨ててしまえ）」などと使います。

方言は告白フレーズにするとよりキュンキュンしますよね！山梨男子や山梨女子にいつかは言われてみたい告白フレーズについて3選でご紹介します。

「好きだっつこん」は「好きだ」というストレートの告白フレーズです。山梨らしい告白で、胸キュンですよね。

「俺の側から離れちょし」は、「俺の側から離れるな」という意味のフレーズです。山梨男子に言われたい少し強引で情熱的な告白フレーズですね。「離れちょし」が「離れるな」という意味になります。

「おめっさら抱いてくりょうし」は、「思いっきり抱いてくれ」という色っぽいフレーズです。「おめっさら」は「思いっきり」、「くりょうし」は強い願望を表す言葉です。山梨女性から言われたら情熱的でドキドキしてしまうフレーズですね。

いかがでしたか？山梨の方言についてご紹介しました。マツコさんの『月曜から夜ふかし』でブサイク方言などと言われてしまう甲州弁ですが、独特で可愛らしい言い回しもありましたよね。山梨の方言は濁音も多く、少し乱暴に聞こえてしまうこともあるかもしれませんが、意外にも言っている内容は優しいなんてこともあります。ぜひ山梨を訪れた際には地元の人ともコミュニケーションをとってみてくださいね。