岐阜の方言の特徴
映画『君の名は。』やNHK連続テレビ小説『半分、青い。』の舞台としても知られている岐阜県。岐阜県には『君の名は。』『半分、青い。』にも登場するように岐阜の方言があります。中でも岐阜弁は飛騨弁・美濃弁の2つにわかれていて、それぞれ異なった特徴を持っています。
飛騨弁
飛騨・高山などがある岐阜県北部で使われる方言を飛騨弁と言います。映画『君の名は。』やNHK連続テレビ小説『半分、青い。』などで使われている岐阜方言はこの飛騨弁なので、全国的にも岐阜方言=飛騨弁として知られていることも。飛騨弁では「や」「じゃ」が使われることが多く、「〜やわ」などおっとり柔らかい響きの言い回しが多いのが特徴です。
美濃弁
岐阜県南部の美濃地方で使われる方言を美濃弁と言います。「〜やん」「〜やでね」などの語尾が特徴です。より関西地方に近くなるので、美濃弁には関西的な特徴も強く混ざっていて、「買うた」「〜はる」といった言い回しも見られます。
岐阜出身の有名人
高橋尚子
2000年シドニーオリンピックの金メダリストでQちゃんの愛称で親しまれている元陸上競技選手の高橋尚子さんは、岐阜県岐阜市出身です。げ内ではスポーツキャスターやマラソン解説者として活躍されています。
綾野剛
俳優の綾野剛さんも岐阜県出身です。映画『新宿スワン』やドラマ『コウノドリ』など数多くの話題作に出演していて、その色気で多くの女性を魅了しています。同じく俳優の山田孝之さん、内田朝陽さんとバンド"THE XXXXXX"も結成しています。
清水ミチコ
タレントの清水ミチコさんは岐阜県高山市出身です。『モノマネ女王』としても有名で、桃井かおりさんや平野レミさんのモノマネなどをしています。日本最大の野外ロックフェスティバルであるROCK IN JAPAN FESTIVAにも出演するなど幅広く活躍されています。
朝井リョウ
小説家の朝井リョウさんは岐阜県垂井町出身です。2013年に『何者』で直木賞を受賞し、平成生まれ初の直木賞作家として話題になりました。『桐島、部活やめるってよ』『チア男子!!』など数多くの作品が映画化され人気を集めています。
定番や可愛い・面白いものまで!岐阜方言17選!
映画『君の名は。』やNHK連続テレビ小説『半分、青い。』などの作中でも使われた岐阜の方言ですが、たくさんある中から今回、定番や可愛いもの、面白いものをピックアップして17選でご紹介します。ぜひ意味を推測しながら見てみて下さいね。
岐阜方言Part.1|〜しぃやぁ
「〜しぃやぁ」は「〜したら?」という意味です。愛知や関西でも使われる言い回しですが、岐阜ではもう少し柔らかい響きになることが特徴です。
岐阜方言Part.2|〜しとる
「〜しとる」は「〜している」という意味です。過去形で「〜しとった」否定形で「〜しとらん」といった使い方もします。「食べとる」「食べとった」などと使います。広島や大阪などでも使われるので、県外の人にも意味が通じやすい方言です。
岐阜方言Part.3|〜もんで
「〜もんで」は「〜だから」という意味です。「や」がついて「〜やもんで」といった言い方になることもあります。「昼から雨が降るもんで、傘持っていきや(=昼から雨が降るから傘持っていったら?)」などと使います。
岐阜方言Part.4|〜やらぁ
「〜やらぁ」は「〜だよね」という意味です。「あの店員さんイケメンやらぁ(=あの店員さんイケメンだよね)」などと使います。
岐阜方言Part.5|〜やよ
「〜やよ」は「〜だよ」という念押しの意味や呼びかけの時に使います。特に飛騨弁で多く使われる方言です。柔らかくおっとりした言い回しなので、可愛い方言としても知られています。映画『君の名は。』にも、主人公三葉の妹の四葉が「お姉ちゃんなんか変なんやよ」と言うセリフがあります。
岐阜方言Part.6|あかん
関西弁にもよく見られる表現の「あかん」は「いけない」「だめ」という意味です。岐阜でも使われることに驚かれる方も多いのではないでしょうか。岐阜らしい語尾の「や」「やん」「やろ」と組み合わさって使われることが多くあります。
岐阜方言Part.7|かう
「かう」は標準語では「買う」「飼う」などの意味がありますが、岐阜弁では「閉める」という意味です。「鍵かってってね」は鍵を購入することを勧めているのではなく、「施錠しておいてね」という意味になります。
岐阜方言Part.8|ケッタマシーン
「新種のロボットか何か!?」なんて思ってしまいそうなユニークな「ケッタマシーン」ですが、実は意味はいたって普通の「自転車」です。「ケッタ」と略して使うこともあります。特に美濃弁の地方でよく使われています。
自転車という言葉に慣れている人にとっては、なんだか仰々しい言い方な気もしてしまいますが、一度は使ってみたい面白い方言です。
岐阜方言Part.9|こわす
「こわす」は標準語では「壊す」という言葉がよく使われますが、岐阜弁ではお金を細かい金額に両替することを意味します。「一万円こわせる人おらん?(=一万円両替できる人いない?)」などと使います。なんとなく意味が通じそうな方言ですが、初めて聞いた時には驚いてしまいそうですね。
岐阜方言Part.10|ちんちん
初めて聞いた時には思わず「下ネタ!?」と思ってしまいそうな「ちんちん」ですが、岐阜弁で「ものすごく熱い状態」を意味します。「この鍋ちんちんやわ!(=この鍋ものすごく熱い!)」などと使います。愛知でも使われる方言です。
岐阜方言Part.11|つる
「つる」は机やタンスなどを移動させる時に使います。「掃除するから机つっといて」と言われたら、「掃除するから机移動させておいて」という意味になります。意味を知らないとついつい「釣る」という意味を思い浮かべてしまうので、「机を釣るってどうやって!?」なんて思ってしまいそうですね。
岐阜方言Part.12|なまかわ
「なまかわ」は生の皮のことではなく、「怠け者」「サボること」を意味します。「なまかわせんで、ちゃんとやっといて(=サボってないでちゃんとやっておいて)」などと使います。
岐阜方言Part.13|なんやったね
「なんやったね」は、「なんだったでしょうか?」という意味です。こちらも岐阜らしい「や」を使った方言で、柔らかく可愛い響きが人気です。
岐阜方言Part.14|ほかる
「ほかる」は「捨てる」「放置する」という意味です。「これほかっといて」と言われたら、「これ捨てておいて」という意味と「これ、放っておいて」という意味の2つの意味を持っているので、ものの状態や前後の文脈から推測する必要があります。
岐阜方言Part.15|ほんで
「ほんで」は特に美濃弁にみられる方言で、「それで」という意味です。「ほんでなぁ、(=それでなぁ、)」「ほんで?(=それで)」などと使います。関西でもみられる表現です。
岐阜方言Part.16|まるけ
「まるけ」は「〜だらけ」「〜まみれ」という意味です。「海で砂まるけになったやん(=海で砂だらけになったじゃない)」などと使います。知らなくてもなんとなく意味が通じそうな方言です。
岐阜方言Part.17|ようけ
「ようけ」は「たくさん」という意味です。ものがたくさんあるという状態を表すだけでなく、「よく知っている」などといった知識量を表したり、「よく行く」などの頻度が多い状態などを表す時にも使います。
「ようけ食べやぁ(=たくさん食べてね)」「小さい頃からようけ知っとるで(=小さい頃からよく知っているよ)」などと使います。
可愛い岐阜弁で言われたい!告白フレーズ3選!
方言は告白フレーズにすると可愛さが増しますよね!そこで胸キュン必至の岐阜弁告白フレーズを3選でご紹介ます!
岐阜方言の告白フレーズPart.1|好きやもんで付き合ってくれん?
「好きやもんで付き合ってくれん?」は、「好きだから付き合ってくれない?」という王道の告白フレーズです。「や」があることで柔らかく岐阜らしい表現になっています。シンプルな告白が一番胸キュンしますよね。
岐阜方言の告白フレーズPart.2|好きやお
「好きやお」は「好きだよ」という意味です。「だ」が「や」になることで柔らかさが増し、とても可愛らしい印象ですよね。特に岐阜女子に言われたい告白フレーズです。
岐阜方言の告白フレーズPart.3|○○がおらんと寂しくなるんやわ
「○○がおらんと寂しくなるんやわ」は「○○がいないとさみしくなるんだよ」という意味です。こちらも「だよ」が「やわ」になることで柔らかい響きになり、守ってあげたくなるような雰囲気になりますよね。ストレートな告白でなくても可愛さが伝わる告白フレーズです。
まとめ
いかがでしたか?映画『君の名は。』やNHK連続テレビ小説『半分、青い。』にも登場する岐阜方言についてご紹介しました。『君の名は。』や『半分、青い。』で使われているのは飛騨弁で、他にも関西弁に近い美濃弁があるということ、「ケッタマシーン」などユニークな方言があるなど興味深いことがたくさんありました。数多くの作品の舞台になっている岐阜県。ぜひ方言にも注目してみてくださいね。