【ハンターハンター】コムギはキメラアント編の重要キャラ
今回紹介するのは、多くのハンターハンターのファンたちを虜にしたコムギというキャラクターです。キメラアント編で初登場したコムギは、数多くの名場面を生んでいます。
ハンターハンターのキメラアント編を語る上で欠かせない人気キャラクターと言えます。アニメには声優が欠かせません。
今回の主役コムギの声を担当したのはオフィスPAC所属の遠藤綾(えんどうあや)さんが声優を務めています。そしてメルエムの声を担当しているのは劇団ひまわりに所属の声優内山昂輝(うちやまこうき)さんです。
漫画とは違う魅力のアニメはもちろん、人気声優があてる声も注目です。ではさっそく、コムギが生み出した数々の名シーンと押さえておきたいキャラクター設定などについてみていきましょう。
【ハンターハンター】コムギの人物像とは
コムギは容姿はとても個性的で、舌っ足らずの話し方が低姿勢で魅力たっぷりな女の子です。髪はボサボサっとしており、鼻水をたらした姿が印象的なキャラクターです。また全盲という特徴があり、キメラアント対人類の総力戦という壮大な戦いが繰り広げらました。
コムギはゴンやキルアと違ってハンターではありません。念能力も習得していないため、普通の女の子そのものです。戦闘力は皆無でどこにでもいるような女の子のコムギがハンターハンターのキメラアント編の物語の根幹を担う存在となりました。その理由は軍議と言うハンターハンターの世界で広まっている競技が関係しています。
【ハンターハンター】コムギは机上競技「軍議」のプロ
軍議という競技は、ある意味でハンターハンターのキメラアント編の中でコムギを重要なキャラクターの一人に押し上げました。そもそも、ハンターハンターのキメラアント編の中で軍議という競技はたくさん登場します。しかし、その具体的なルールというものはハンターハンターの作中でも明確に表記されていません。
ハンターハンターの作中で描写されている軍議から想像すると、将棋や囲碁などに似ています。軍議はどちらかといえば現実世界の将棋に近い競技だと考えられます。そんな謎に包まれた軍議という競技の中でコムギは世界王者という称号を持っています。今まで5連覇している軍議の天才として有名です。
【ハンターハンター】コムギとメルエムとは
キメラアント編の中で数多くの名場面を生み出したコムギに関係するシーンでは、ハンターハンターのファンたちを虜にするほど印象的でした。その中でも、もう一人知っておかなくてはいけないキャラクターがいます。ハンターハンターのキメラアント編でラスボス的立ち位置を演じた蟻の王メルエムです。
新種の生物キメラアントの王というだけあって、外見は著しく人間をりょうがしています。ハンター協会のネテロ会長との死闘の見所ではありますが、コムギとの関わりの中で成長していくメルエムの心情もハンターハンターのキメラアント編では見所です。
【ハンターハンター】コムギとメルエムの出会い
コムギと蟻の王メルエムは大まかに概要を説明しただけでも印象的な特徴を持っています。ですが、そんな二人が顔を合わせたのが「机上競技の名人たちと戦」と言う余興です。蟻の王であるメルエムが強力なキメラアントの軍団を作るために、必要な選別が始まるまでの退屈しのぎとして始めた戦いです。
蟻の王メルエムは、強者が対立し合うキメラアントの中でも最強の力を持っています。余興で招待した数々の机上競技の名人たちを次々と倒していきます。最後に訪れたのが軍事の天才でもあるコムギです。コムギと蟻の王メルエムの初体面に運命的なものは感じられませんでした。メルエムに「黙れ」と言われたコムギが口を閉じ気絶してしまうという少し拍子抜けするような出会いでした。
コムギは拍子抜けするような出会いと、低姿勢な言動や見た目から大したことのないような印象を読者たちに与えました。軍議が始まるとその雰囲気は一変し、見えないはずの目ははっきりと見開かれていました。コムギの先ほどまでの雰囲気とのギャップに圧倒されることでしょう。
【ハンターハンター】メルエムがコムギに提案した賭けとは
蟻の王メルエムとコムギの記念すべき一回戦はコムギが難なく勝利を収めました。コムギが本気を出さずとも難なく勝てたという事実が蟻の王メルエムはしゃくに障り、本気を出させようと軍議の試合を続けます。何度か続いた試合の中でメルエムはコムギにある賭けを提案しました。
「そちが勝てばそちが望むものなんでも与えをよう。ただし、負ければ左腕をもらう」とメルエムが提案したその賭けは、コムギの呼吸を乱すためのセリフでした。いくどかの試合を繰り返す中で確実に成長していくメルエムを前に、一切の動揺を見せないコムギの呼吸を乱し勝機を見出そうとしたのです。
【ハンターハンター】コムギはメルエムを変えた存在
メルエムと同じようにコムギも落合の中でメルエムのことを少しずつ理解していっているように感じられます。そのことが本当に現れたのは目が見えていないはずのコムギが左腕をちぎったメルエムの異変に気付いた時です。左腕をちぎった後も勝負を続けようとするメルエムに対して、コムギは治療するまで勝負をしないと口にします。
コムギとの試合と言うやり取りの中でメルエムは人間に対する認識を少しずつ変化させていました。目の前で見せられた弱者であるはずの人間の可能性に魅了され、この時初めてコムギの名前を聞きます。ですが、逆にコムギはメルエムに名前を問いかけ、メルエムが生まれてから初めて自分の存在の意味を真剣に考えるきっかけを与えました。
【ハンターハンター】コムギの存在理由
コムギに改めて自分の名前を問われたことでメルエムは自分自身の存在の意味、生まれた意味を真剣に考えます。蟻の王メルエムという存在は絶対的な強さの象徴でした。
メルエムは王になる資格を持った超越した存在だと結論づけました。長らく先延ばしにしていた選別を始めるために様済みとなったコムギを始末しようと部屋を訪れます。
メルエムが訪れた部屋で見た光景はコムギが大きな鳥につつかれて怪我をしているところでした。とっさにメルエムは始末しようとしていたコムギの身を案じ、抵抗しなかったことを怒ります。
この時、メルエムは決意とは裏腹にどうでもいい存在と認識していた人間のコムギを大切な存在と感じ始めている様に見えます。コムギとメルエムの関係が変化しているというのが目に見えてわかる場面です。
【ハンターハンター】コムギとメルエムの最後
記憶に残る名シーンの中でもコムギとメルエムの最期は欠かせないワンシーンです。キメラアント討伐隊との戦いが進む中でメルエムはキメラアント討伐隊が行った爆発に巻き込まれコムギとの記憶をなくしてしまいます。その後長らくプフの策略によりコムギのことを思い出せずにいたメルエムですが、ウィルフィンの一言でメルエムはコムギと言う大切な存在のことを思い出します。
ネテロ会長との戦いの中で自分の死を知ったメルエムは残された時間の中で思い出したコムギという大切な存在に会いたいと願います。その願いの強さは王ということを忘れ頭を下げるほどで、コムギと出会った頃のメルエムからは想像できない最期の光景です。
記憶を取り戻したメルエムは残された時間の中で願いを叶えるため、最期にコムギのもとに向かいます。怪我をし眠るコムギは夢の中でも軍議を指し続け、メルエムは自分が初めて尊敬した人間の変わらない姿に思わず笑みを浮かべます。「起きろコムギ。打つぞ」メルエムはそう口にし、残された時間の中でコムギとメルエムは再び軍議の試合を始めます。
コムギとの試合の中でメルエムはいつしか問いかけられた質問に答えます。それが自分の名前は何なのかです。メルエムは長らく考え続け、出した答えとともに自分の名前をこの木に伝えました。
変化したのはメルエムだけではなくコムギもメルエムとの試合の中で得たことがあります。過去に自分が生み出し、我が子のように慈しむも天才が故に自ら殺してしまった軍旗の戦法にも生きる道があったのだと気づき涙を流します。
何の運命の繋がりもなく、共通点もありません。ただ軍議という競技の中で出会っただけのコムギとメルエムの二人でしたが、そんな小さな繋がりは続けていくうちにいつしか愛おしく思うほどの大きなものに変わっていました。それをコムギは幸せだと心から思い、毒に犯されるのを承知の上でメルエムのそばを最期まで離れず、メルエムと共に死ぬことを選びました。
【ハンターハンター】コムギはメルエムを救った存在
ハンターハンターのキメラアント編において多くの名場面を生み出したコムギは戦闘力を持たない一般の女の子でありながらラスボス的立ち位置にいたメルエムと言う存在を変えました。
多くのハンターハンターのファン達を感動の渦に巻き込んだキメラアント編には欠かせないキャラクターの一人です。ハンターハンターのキメラアント編を見た人にとっては忘れられないキャラクターになることでしょう。