人気ノンフィクション作家「石井光太」
石井光太(いしいこうた)。1977年、東京都出身。ノンフィクション本「物乞う仏陀」でデビューし、ノンフィクション作家としてだけではなく、小説、作家、絵本、漫画原作など多岐にわたって活躍している。2012年には「ルポ 遺体安置所の人びと/遺体捜索」が、第18回 編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞、震災・原発報道特別賞を受賞するなど、高い評価を受けている。
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【石井光太のおすすめ書籍&新刊】①:「物乞う仏陀」<デビュー作>
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石井光太氏のデビュー作である「物乞う仏陀」は著者が20代半ばの頃、実際に訪れた東南アジア諸国での出来事を綴ったノンフィクション本。「インド・ボンベイの乞食は、手足や目玉がない人が多い」という疑問から貧困ビジネスの闇に踏み込んでしまう。日本とはあまりにもかけ離れた「障害・物乞い」の現実に言葉を失った。「物乞う仏陀」は石井光太のデビュー作にして衝撃作。
物乞う仏陀
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¥ 1,697
【石井光太のおすすめ書籍&新刊】②:「遺体―震災、津波の果てに 」<実写映画化>
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代表作である「遺体―震災、津波の果てに」は2013年公開の映画「遺体 明日への十日間」として実写映画化されました。著者は東日本大震災発生2日目に現地入りし、テレビや新聞では報道されることのなかったあまりにも悲惨な状況を目の当たりにする。釜石市の死体安置所となった釜石第二中学校では数百の遺体が並べられた光景がそこにあった。そのひとつひとつの遺体にフォーカスをあて、凄惨な現実に向き合う職員、医師、遺族のリアルを追ったルポタージュ。
遺体: 震災、津波の果てに (新潮文庫)
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【石井光太のおすすめ書籍&新刊】③:「津波の墓標」<”遺体”の続編的位置づけ>
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本当の震災被害が語られている。印象的だったのは、「人災は情が見えるが、天災には感情がない。だから、容赦がない」という一文。
「遺体―震災、津波の果てに」の続編的な位置づけとなる「津波の墓標」。「遺体―震災、津波の果てに」では、亡くなられた被災者とその死に向き合う職員、医師、遺族の姿が描かれているが、「津波の墓標」では突然日常が奪われた被災地のリアルな姿が描かれている。報道されることのなかった被災地のリアルを生々しく記録したノンフィクション。
津波の墓標 (徳間文庫カレッジ)
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【石井光太のおすすめ書籍&新刊】④:「43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層」<新刊>
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取材に忠実で定評のある石井氏のルポは、よく読みます。今回は、本当に卒倒しそうになりました。どうしてここまで悪魔になれるのかと
記憶に新しい「川崎中1男子生徒殺害事件」。被害者少年の体には「43回」カッターナイフで切られた跡が残っていた。加害者が18歳と17歳ということもあり、報道はデリケートにならざるを得ない。その中で取り上げられたのは少年法の在り方でした。被害者の父親・同じグループの友人たちの証言などから「川崎中1男子生徒殺害事件」を紐解く。「43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層」は著者初となる少年事件ルポ。
43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層
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¥ 1,620
【石井光太のおすすめ書籍&新刊】⑤:「絶望の底で夢を見る」<新刊>
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石井光太最新刊「絶望の底で夢を見る」は著者としては珍しい短編ルポ集のような構成になっています。しかし、そのひとつひとつの完成度は高い。過酷な運命に直面した人たちの姿を鋭く描いている。
絶望の底で夢を見る (徳間文庫)
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¥ 756
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【石井光太の書籍&新刊おすすめ|43回の殺意・遺体・津波の墓標など!】まとめ
石井光太氏の著書は普段普通に生活している上では気づくことができない「人間の闇」、「綺麗事ではない真実」を鋭く描きます。あまりにも深く鋭く掘り下げるので、題材によっては読むのが苦しくなることがあるかもしれませ。しかし、ノンフィクションだからこそ真実から目を逸らしてはいけません。