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石川達三 おすすめ代表作|僕たちの失敗/人間の壁/蒼氓/金環蝕など!

2024.02.22

第1回芥川賞を受賞した「石川達三」は社会派作家として多くの人気作を世に残した。石川達三おすすめの代表作は【蒼氓/結婚の生態/生きている兵隊/四十八歳の抵抗/人間の壁/僕たちの失敗/金環蝕/青春の蹉跌】などたくさんあります。石川達三おすすめの代表作をご紹介。

  1. 初代芥川賞受賞の作家「石川達三」
  2. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介①:「蒼氓(そうぼう)」<第1回芥川賞受賞作品>
  3. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介②:「結婚の生態」<当時の大ベストセラー>
  4. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介③:「生きている兵隊」<発売禁止になった衝撃作>
  5. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介④:「四十八歳の抵抗 」<中年男性の姿を描く風俗小説>
  6. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介⑤:「人間の壁」<女性教育者のバイブル>
  7. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介⑥:「僕たちの失敗」<若者におすすめ>
  8. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介⑦:「稚くて愛を知らず」<結婚の本質を突く>
  9. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介⑧:「金環蝕(きんかんしょく)」<渾身の社会派小説>
  10. 【おすすめ】初代芥川賞作家・石川達三の代表作紹介⑨:「青春の蹉跌(せいしゅんのさてつ)」<青春の陰を照らす社会派小説>
  11. 【石川達三 おすすめ代表作|僕たちの失敗/人間の壁/蒼氓/金環蝕/結婚の生態など!】まとめ
1905年7月2日、秋田県出身の「石川達三」は昭和を代表する作家です。30歳の時に第1回芥川賞を受賞し、社会派作家として【僕たちの失敗/人間の壁/蒼氓/金環蝕/結婚の生態】など多くの代表作を残した。その傍ら、通算22年45回にわたって芥川賞選考委員を歴任した。芥川賞を受賞した「蒼氓(そうぼう)」から年代順に石川達三の代表作を振り返る。

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かなり昔の作品であるということで、手を出しにくいと思われがちかもしれませんが、そんなことはありません。普通に読めて普通に面白い小説です。

太宰治らの作品を抑え、第1回芥川賞を受賞した「蒼氓(そうぼう)」は石川達三の原点にして名作です。1930年、自身が実際にブラジルに渡り、そこで体験した農園での体験が話の元になっています。石川達三を語る上では外すことのできない「蒼氓(そうぼう)」は1937年熊谷久虎監督により映画化もされた。
蒼氓(そうぼう) (秋田魁新報社)
価格 ¥ 1,620
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1938年に初版が刊行された「結婚の生態」は当時の大ベストセラーとなりました。蒼氓(そうぼう)に引き続き「結婚の生態」の大ヒットで石川達三は名実ともに人気作家の仲間入りを果たしました。1941年には映画化され、昭和の名女優「原節子」が出演したことでも注目された。2018年現在「結婚の生態」は絶版になってしまっているのが残念。
結婚の生態 (1950年) (新潮文庫)
価格
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戦時中に書かれた芥川賞作家によるルポ文学。殺戮の描写だけでなく、従軍する兵の心情の細やかな変化が書かれていて、人間味を感じた。

1945年に出版された「生きている兵隊」。実際は1938年頃には完成していたにもかかわらず、この著書がなぜ7年間も日の目を浴びなかったのか?1937年日本軍が南京を陥落した直後に石川達三は中央公論社特派員として現地入りし、南京の現状を己の目で見た惨状と当事者への取材などを元に書き記されたルポタージュ的な側面を持った小説になっています。その衝撃的な内容は「反軍的内容をもった時局柄不穏当な作品」として、石川達三、編集者、発行者の3名は起訴され、発売禁止処分となってしまったのです。終戦を迎え、不当な規制が無くなったことで1945年の12月にようやく石川達三の代表作「生きている兵隊」は日の目を見ました。「結婚の生態」と同時期に書かれたとは思えないほど、重いメッセージが込められた作品。
生きている兵隊 (中公文庫)
価格 ¥ 617
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昭和30年頃の作品なので、現在とは社会通念とか違うが、共感を覚える部分もかなりある。たまには古い小説もいいかも。

「四十八歳の抵抗」の主人公は48歳の中年男性。「四十八歳の抵抗」は当時の流行語にもなった話題作で、48歳前後の中年男性にはダイレクトに感性を刺激する内容になっている。55歳が定年だった当時では現代の48歳とはモノの考え方には差があると思うが、当時の時代背景や考え方などを今の自分に当てはめながら読むのもおすすめ。もちろん、若い世代や女性の方にもおすすめできる傑作小説です。
四十八歳の抵抗 (新潮文庫)
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時代は昭和30年代と古いが,人間の考え方,特に一人ひとりの子どもの姿が実際にいるように感じられた。人のエゴや生き方を考えるにはよい本だった。

小学校教師志野田ふみ子が主役の「人間の壁」は教育を軸にしながらも、教育の国家統制を企む政府との闘いを描くなどの政治的なメッセージが込められている。その主人公が女性なのだから当時の時代背景を考えると現代とはまた違ったインパクトがあったのだと考えられます。「人間の壁」は政治的なメッセージもそうだが、上下巻に分かれる長編でもあるので、敷居が高いと思った方は評価も高い映画版「人間の壁」を観てみるのも良いかもしれない。
人間の壁 (上巻) (新潮文庫)
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「僕たちの失敗」はドラマ化、映画化もされた人気作品。3年間の契約結婚をした主人公福田信太郎とそれに応じたヒロイン伊吹まさ子。若者による結婚の形を問う石川達三の意欲作である「僕たちの失敗」は、そもそも結婚における失敗と成功とは何なのか、「結婚・男女の在り方」を考えさせられる作品。50年以上昔の結婚観と現代での結婚観には隔たりがあることは間違いないが、「僕たちの失敗」は本質を鋭く突いているからこそ、現代にも通じるところがたくさんあるはずだ。
僕たちの失敗 (新潮文庫 い 2-24)
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結局自分自身が一番可愛いんです。 『モテ』が蔓延する昨今。愛される事は嬉しいけど、愛する事を忘れてはいけないですね。

読んでいてイライラするほど自己中心的な主人公・友妃子はいつの時代にも「こういう人いる!」と思わせるリアリティと、物語としては魅力的なキャラをしています。「結婚こそが女の幸せ」とされていた当時と現代では考え方は大きく違うが、結婚の本質は今も昔も変わらないのかもしれません。
稚くて愛を知らず (角川文庫 緑 97-12)
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政・財・官トライアングルの暗部を、明晰な文章で描く。さすがは長いキャリアを持つ大作家。練達の文章の冴えが読む者をぐいぐい引っ張る。

「金環蝕(きんかんしょく)」は1966年に出版され、その内容が前年に表面化した「九頭竜川ダム汚職事件」をモデルにしていたことから当時大きな話題となったようです。社会派作家として名を馳せる石川達三の代名詞と言える渾身の社会派小説がこの「金環蝕」です。実際にあった事件をモデルにしていることもあって、その内容は生々しくリアルに政治の暗黒部を描いています。
金環蝕 (岩波現代文庫)
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エゴの塊がゆえに本心に気付けない人間の話、古い小説だけれど古くない人間描写がおもしろい。久々に文学小説を読んだなぁという感じ

「新潮文庫の100冊」にも選ばれた「青春の蹉跌(せいしゅんのさてつ)」はこれからも長く読み継がれるべき傑作社会派小説です。「青春の蹉跌」の「蹉跌(さてつ)」とは「つまずく・うまく進まない、失敗の状態になること。」を意味し、青春真っ只中の若い男女がどのようにして、何に「つまずいてしまったのか」、実際にあった事件を元に描かれ、ラストには衝撃のどんでん返しが?1974年に当時人気だった荻原健一が主演し映画化もされた「青春の蹉跌」は各賞を受賞するなど高い評価を受けています。
青春の蹉跌 (新潮文庫)
価格 ¥ 529

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傑作の多い石川達三作品の中から代表作を選ぶのは難しいが、特に高い評価を受ける作品は第1回芥川賞を受賞した「蒼氓」、戦争の悲劇を描くルポ小説「生きている兵隊」、社会派小説の代名詞「金環蝕」などが代表作と呼んで相異ない。
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://instagram.com/p/Ba3h-p4n4Je/