<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ~はじめに~
メダカって小学校で飼育していたような気がしますが、何となく池や用水路のような田舎にいるイメージでした。ところが、最近、メダカを観賞用で飼育する方が増えています。熱帯魚より設備が要らないのが良いのでしょうか。
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また、メダカの種類も黒いメダカや銀色のメダカなど今では様々、新たな品種を交配により生み出そうというブリーダーの方も多くいるそうです。
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ちょっとした注意点に気を付ければ、飼育や繁殖は容易なメダカの魅力をご紹介します。
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<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ①メダカの購入
さて、ともかくメダカを購入しないと始まりません。ネットでも販売がありますが、生き物ですので出来れば現物の状態を確認し、飼育方法などアドバイスが貰えるショップでの購入がベストだと思います。
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割安感を前面に出して、弱ったメダカを売りつける業者も中にはいるようですのでご注意ください。
繁殖が目的でなくても、やはり飼っていてメダカの子供が生まれるのは嬉しいでものです。購入するときはオスメスを同数(メスが少し多めが良いです)を購入すると良いですね。
<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ②メダカの飼育用具
熱帯魚ほど大げさな水槽や装置は必要ないですが、メダカの数量に適した大きさの水槽を用意しましょう。1匹につき水1ℓが目安と言われています。10匹飼うのなら30cm規格の水槽(幅30cm×奥行18cm×高さ30cm 水量は約12.9ℓ )、20匹なら45cm規格の水槽(幅45cm×奥行24cm×高さ30cm 水量は約31ℓ)という具合にメダカの数に応じて水槽は大きくなります。
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メダカの飼育で一番気を付けたいのが水質です。(このあと水替えの章でご説明します。)水槽の大きさに比べて飼っているメダカの数が多すぎると、まず、水中の酸素が不足することと、大量の糞による水質汚染が早く進むという2点の問題が生じます。(毎日、朝晩水替えが出来れば小さな水槽でも何とかできますが)
それから、底砂はあった方が良いでしょう。砂に付着したバクテリアが水質改善に一役買ってくれます。それから、水草です。水草は水槽の見た目にも良いですし酸素を補給してくれるので水質を改善する役目があります。
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底砂におすすめなのは、大磯沙や赤玉土、ソイルなどです。
水草はマツモ、アナカリス、カバンボなどが定番ですが、その他にもホテイアオイも良く見かけます。初心者には育て易く、底床に植え込まなくてよいマツモやアナカリスがおススメです。
<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ③餌やり
餌やりは1日に2~3回が一般的です。忙しいからと1日1回にしてしまうと、1回分の分量が増えますよね。人間も1日分の食べ物を1回で全部食べようとしても無理で残してしまうでしょう。メダカも同じです。そうすると残った餌が水中を漂ったり底に溜まったりして水質を悪化させてしまいます。
忙しいから1日1回の餌やり=水替えの頻度が増える。という新たな手間を生じますので、出来れば1回に食べきれる分量を小まめに与えるようにしてください。水温が下がる冬の時期はメダカが冬眠しますので、餌やりは不要です。水温とメダカの動きに注意して餌を与えるようにしましょう。
餌は、粉の餌も売っていますし、そのほかゾウリムシやミジンコなどの活餌もメダカに喜ばれるようです。どれもホームセンターやショップで売っています。
<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ④水替え
水はカルキ抜きのものを使います。カルキ抜きは水道水を一晩汲み置きしておけばOKです。
水温は25度くらいがベストです。水替えの頻度は夏場は1週間に1回程度3分の1を入れ替えます。春・秋の涼しくなってきた頃合いからはメダカの動きを見て2週に1回程度を目安にすると良いでしょう。冬はメダカは冬眠するので水替えは不要です。
ただし、これは一般的な話で合って、たとえば室内で飼育していて水温が1年中一定でメダカも季節に関係なく元気に泳いでいるようならどの季節でも同じように水替えが必要になります。
また、見た目が汚くなってからではなく、定期的に水替えをおすすめします。見た目に汚れが分かるようでは手遅れの場合があります。水質の悪化がメダカを死なせる一番の原因ですのでご注意ください。
<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ⑤卵を産ませるには
当然ですが、オスとメスのメダカがいないと産卵はしません。また、ペアには相性もあるようなので2~3ペア作れるような数のメダカが要ると良いでしょう。
繁殖時期の前には栄養価の高い餌(ミジンコ・ワムシなど)を与えて体力をつけさせるのがおすすめです。丈夫な卵をたくさん産んでくれます。
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卵を産み付ける水草も必要です。産み付ける場所がないとメスは卵をぶら下げたまま彷徨ってしまい、挙句その卵を他のメダカが食べてしまうことがあります。卵を隔離する必要もありますので、隔離用の水草を用意しましょう。
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<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ⑥繁殖時期と水温
メダカの繁殖時期は春から秋、特に春~夏が一番活発です。4、5月には準備を始めて5~7月の産卵を狙っていきましょう。
水温は25度くらいがベストですが、23~28度の範囲内なら大丈夫です。
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また、この時期の水替えは特に慎重に行いましょう。普段、水槽を傾けてどばーっと水を抜いているような方は、卵を一緒に流してしまったり、卵の付いた水草を流してしまったりするので注意が必要です。柄杓で丁寧にすくってあげるのが一番安全でおすすめです。
<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ⑦卵を隔離する
ここも重要なポイントです。折角生まれた卵ですが、そのまま放置していると他のメダカが格好の餌として食べてしまいます。なので、メスのお腹に卵がぶら下がっているのを確認したら、早めにそのメスを別の水槽に移しましょう。そこで産卵用の水草に卵を産み付けてもらいます。
卵が付いたのを確認したらそのメスを元の水槽に戻します。これも、メスに卵を食べられないようにするためです。自分が産んだ卵でも食べてしまうのは自然の摂理なので仕方ありません。が、繁殖したいこちらとしては困るので、卵の隔離は必ず行いましょう。
卵を隔離するための専用の産卵床もあります。産み付けられた卵が分かり易いので、卵の隔離がしやすいです。
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<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ⑧産卵から孵化まで
孵化するまでだいたい2週間くらいです。 一説には孵化までの日数×水温=250という計算が出来るそうです。なので水温が25度の場合はおおよそ10日、25度より低い場合はもう少しかかるということですね。
水温を上げればよい訳ではありません。40度なんてお湯では卵が死んでしまいますし、あまり早く孵化させると未熟な稚魚が生まれてしまい結局育たないことになります。
25度くらいで10日をじっくり楽しみながら待ちましょう。その際、気を付けることとして、白カビの発生に注意してください。卵に白っぽいもやのようなものがついていたら、それはカビです。
カビてしまった卵はもともと無精卵だったか、カビによって死滅しているかいずれかですので、速やかに水槽から取り除いてください。放置すると他の健康な卵もカビでやられてしまいます。卵どうしが糸状のものでくっついているときは指で外して大丈夫です。力をこめない限り卵は壊れません。それよりもカビがうつる方が心配です。
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カビ対策に敢えてカルキ入りの水を使うのも手です。ただし、稚魚が孵ったら速攻でカルキなしの水に戻してください。カルキは消毒剤なのでカビを殺しますが、生まれたての稚魚も殺してしまうので注意です。
<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ⑨稚魚の餌は?
孵化した稚魚はそのまま親とは別にして育てます。ある程度大きくなって、親と同じ餌が食べられる、また親たちに稚魚が食べられないサイズまで別に育てるのがおすすめです。
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孵化したての時期は、口が小さいので通常の餌は食べられません。メダカ用の粉末の餌であればさらに細かくなるようにすり潰して与えるのがおすすめです。また、活餌も小さめのブラインシュリンプやゾウリムシが良いとされています。初心者には安価で増やしやすいゾウリムシがおすすめです。
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餌の量は、1回の分量を少なめにして回数を多く与えましょう。食べきれない餌は水質を悪くして、生まれたての稚魚をすぐに死なせてしまいます。水質については親メダカの水槽以上に注意を払ってください。
<メダカ繁殖方法・稚魚の餌> ~まとめ~
如何でしたでしょうか。メダカをこれから飼育したい方、お子さんが夏休みの自由研究でメダカを観察したい方など様々でしょうが、今の時期はメダカを飼い始めるのにもってこいですので、こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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