氷菓・十文字かほの基本プロフィール
十文字かほは主人公・折木奉太郎が通う神山高校の1年D組の女子生徒です。ちなみに古典部の福部里志と同じクラスです。
部活動は占い研究会に所属し会長を務めています。とは言っても所属部員は十文字のみなのです。
また実家は神山市内にある「荒楠神社」の名門宮司です。占い研究会に所属する理由は作中では明らかになっていませんが、家柄の関係で神秘的なものへの関心が強いのかもしれませんね。
十文字家は神山市の四名家の1つで、「豪農」の千反田家も同じく四名家の1つであるため家同士の繋がりがあります。そのため、十文字と千反田は仲が良く「える」「かほさん」とお互いに下の名で呼び合う仲です。
氷菓・十文字かほの知られざる人気の秘密
大人びた外見
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十文字かほは氷菓一大人びた眼鏡美少女です。氷菓キャラでは珍しい眼鏡っ子ということも注目を浴びる理由の1つなのでしょう。
トレードマークはさらさらとした黒髪を三つ編みにし、小さいフレームの眼鏡に左目下の泣きぼくろ。
また前髪も重めで微妙に斜めカットである所も見逃せません。片目が少し隠れていることでよりミステリアスな雰囲気が強調されています。
大人でセクシーな印象と柔らかい少女的な雰囲気を持ち合わせている十文字かほの風貌には、多くの男性視聴者が魅了されているのです。
女子高生と巫女の2つの顔
実家が神社であるため、十文字かほは巫女の格好をして登場するシーンがあります。巫女姿というのは神聖そして清らかな乙女という印象を強めます。
大人っぽい面持ちでもセーラー服を着ていればあどけなさが残ります。しかし巫女の衣装は成熟した大人っぽさを際立てるため、セーラー服から巫女への変貌のギャップが多くの視聴者の心を鷲掴みにしているのです。
掴めない謎めいたキャラクター
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十文字かほは登場数は少ないものの、毎回違う顔を見せてくれるため「一体どんな子なの!?」と目が離せないのも注目を浴びている理由と言えます。
千反田を心配する優しさを見せたと思えば、ハプニングに巻き込まれても冷静にむしろ楽しむ余裕を見せます。しかも、終始穏やかな面持ちでハプニングをネタにしてしまいます。
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はたまた巫女でいるときは空気が引き締まるような雰囲気を醸し出します。かと思えば真顔で冗談を言って、いたずらにニコッと笑ったり、頼りになるお姉さんキャラを見せることもあります。
ネット上では「もっと登場させるべき!」という声が多く上がっており、ミステリアスな十文字かほに翻弄される視聴者が後を絶たないのです。
氷菓・十文字かほの人気を支えるあの大人気声優とは?
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十文字かほの声は大人気声優・早見沙織さん!柔らかく穏やかで透明感溢れた声で人気の声優さんです。
早見沙織さんは神秘的なイメージの強い女の子を演じるのに定評があります。巫女としての顔も持ちミステリアスな十文字かほにぴったりですよね。多くのファンに愛されている早見沙織さんが声を担当しているというだけでも、十文字かほは注目を浴びているのです。
氷菓・十文字かほと古典部との関係
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十文字かほは千反田えると幼いころからが仲が良いですが、その千反田えるが部長を務める古典部とは直接関わるシーンはほとんどありません。しかし、実は古典部の未来を左右する大きな事件に関与している重要人物の1人なのです。
その事件は文化祭で起き、文集「氷菓」の完売を目指す古典部も関与することになるその名も「十文字事件」です。なんと十文字かほの苗字と同じ名が付けられた事件なのです。
氷菓・十文字かほから全ては始まった!?文化祭で起こった十文字事件とは?
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十文字事件とは、折木たちが1年生のときに開催された神山高校文化祭「カンヤ祭」で起こった事件で、いくつかの部活動から1点ずつ物が盗まれるという連続盗難事件です。
十文字という名が付けられたのは、決まって盗難にあった部宛てに「十文字」と書かれたカードが見つかるからです。つまり文化祭当日に十文字と称する何者かが事件を起こすのです。
普通に考えたら十文字を苗字に持つ十文字かほが怪しいですよね?しかし、その十文字かほも盗難事件の被害に合うのです。果たして本当に十文字事件を起こしたのは、十文字かほなのでしょうか?
ここからは十文字事件について解き明かしていきます。【ネタバレ注意】
氷菓の舞台・神山高校の文化祭での十文字事件に関わる古典部の行動
十文字事件は古典部員各々の行動により、謎を解く鍵が明らかになり主人公の折木奉太郎が見事に解き明かします。
そこで、十文字事件を解決に導いた古典部員たちの行動を紹介します。
折木奉太郎
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文化祭中、折木は文集の売り場で待機をしていますが、その最中にアカペラ部が盗難事件の被害にあったことに気付きます。そして古典部で十文字事件の謎解きが始まり、まずは「十文字」の謎を解きます。また遊びに来た姉からもらった「夕べには骸に」という同人誌は作者が複数いる合作であることと作られた背景を知り、あとがきに隠された意味を知ることになります。
千反田える
千反田は初日、文集販売の件で総務委員会に相談しに行き、その後も校内を歩き回ります。その途中で十文字と出会い盗難事件のことを知ります。福部・伊原と参加したイベントでも盗難が起きたことがきっかけで全校に事件が知れ渡り、その後壁新聞部も被害に合ったことを知ります。また千反田は折木が手に入れた同人誌「夕べには骸に」を見て作画に見覚えがあることがどうしても気になり、確認しにまた校内へ出ていきます。
福部里志
福部は友人の谷から囲碁部の碁石が盗まれたことを聞いたことが発端で、十文字事件と関わっていきます。千反田と同じイベントに参加しそこでも盗難が起き、古典部の仲間との推論中に事件の法則性に気付きます。乗り気でない折木に期待するのをやめ、自分が本格的に犯人捜しに乗り出します。次に被害に合うであろう部活を回り犯人捕獲に奮起しますが太刀打ちできないことを思い知らされ、謎解きを諦めてしまいます。
伊原摩耶花
伊原は文化祭中のほとんどを漫画研究会で過ごします。そこで企画に文句を言いだした先輩・河内と衝突し、納得させる材料として昨年文化祭で売られていた同人誌「夕べには骸に」を持ってくることを約束します。しかし自宅のどこにも見当たらず断念します。十文字事件とは千反田・福部と参加したイベントで遭遇し、部長の湯浅の話から「夕べには骸に」の原作者を教えられたことが解明のヒントになるのです。
十文字かほも鍵を握る!氷菓の舞台・神山高校の文化祭で起こった十文字事件を解く鍵とは?
犯行声明の書かれたカードと開かれて置かれたカンヤ祭の歩き方(文化祭のしおり)
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「(部活名)から(盗品)は失われた」という定型文と犯人のサインと疑われる「十文字」という文字で構成された犯行声明が書れたカードが毎回事件現場に置かれています。
被害に合う全ての部活名が記載されたページが開かれた状態で【カンヤ祭の歩き方】が毎回事件現場に置かれています。
盗難に合う部活と盗まれるもの
部活動の頭文字と同じ頭文字を持つ物が盗まれていきます。
夕べには骸に(同人誌)
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作者は安心院鐸玻(あじむたくは)で、あとがきには作者たちが来年の文化祭に「クドリャフカの順番」というミステリー作品を出す予定で、クリスティの超有名作をひねることを企んでいることが書かれています。
文化祭のポスター
「夕べには骸に」の絵柄にそっくりな文化祭のポスターが総務委員会が使用している会議室の入り口脇に貼られています。
十文字かほが犯人?氷菓の舞台・神山高校で起こった十文字事件の謎解き
※ここからは本格的にネタバレになりますのでご注意ください。
「十文字」と特定の部活から物が盗まれていく謎
被害に合うのは、アカペラ部・囲碁部・占い研究会・園芸部・お料理研究会・壁新聞部・奇術部・軽音部・古典部で五十音順の「く」を抜いた「あ~こ」の十文字を頭文字に持つ部活です。
『夕べには骸に』の原作者と作画
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原作者は転校してしまった安城春菜(あんじょうはるな)という女子生徒です。
作画は生徒会長の陸山宗芳(くがやまむねよし)です。
カンヤ祭の歩き方の作成団体
総務委員会が作成しています。
氷菓の舞台・神山高校の文化祭で起きた十文字事件の結末
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十文字事件はクリスティの超有名作、ABC事件に酷似しています。しかし「く」だけ飛ばされています。そこに事件の真相があるのです。「く」が飛ばされるのはミスではなく、「く」のつく人物に「く」のつく物が失われたと伝えることが事件の目的だったからです。
この事件はABC事件を知らない人間にはまず解けません。知っていても「く」が何を意味するかに繋げられなければ解けません。逆に言えば犯人は相手がこの2つの結びつきに確実に気付くと確信しているから、このような形で伝えようとしたのです。
クリスティの超有名作に似せた犯行と「く」のつくものが失われることの2つを結び付けるものは、「クドリャフカの順番」以外考えられません。現に今年出品されなかったため失われたという言い回しも自然です。
「クドリャフカの順番」を以前から知っているのは、「夕べには骸に」の関係者だけです。かつ開かれたカンヤ祭の歩き方に名前が記載された人間です。2つの条件に当てはまるのは作画を担当した生徒会長・陸山宗芳しかいないため、十文字事件は【生徒会長の陸山宗芳】に【クドリャフカの順番】が失われたことを伝えるためのものだったとわかります。
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そして、犯人も同様に「夕べには骸に」を知っている人物でなければ成り立たちません。そのため犯人は安心院鐸玻(あじむたくは)の作者の1人だとわかります。
安心院鐸玻(あじむたくは)の「あ・は」である安城春菜、「む・く」である陸山宗芳を除いたもう一人、「じ・た」がつく人物です。加えてカンヤ祭の歩き方にヒントを載せることができる、総務委員会の人間です。
これら全ての条件に当てはまる人物は、総務委員会の委員長である田名辺治朗しかいません。十文字事件の犯人は田名辺治朗です。
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全ては田名辺治朗が引っ越した安城春菜の原作「クドリャフカの順番」に絵を付けようとしない陸山宗芳に向けたメッセージだったというのが、十文字事件の真相なのです。
氷菓・十文字かほと、氷菓の舞台・神山高校の文化祭で起こった十文字事件についてのまとめ
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十文字は十文字でも、十文字事件の犯人は十文字かほではありませんでした。十文字かほを被害者の1人として一番初めに登場させたことで、多くの視聴者は千反田や福部、伊原と同じように十文字を「じゅうもじ」ではなく「じゅうもんじ」と読み、犯人かもと思ったことでしょう。人の心理をうまくついていますよね。
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古典部も十文字事件を解いた恩恵を受け文化祭を成功させます。古典部と古典部の未来を左右する十文字事件を結びつけた十文字かほだからこそ、存在感が強くミステリアスな魅力が多くの視聴者に伝わっているのでしょう。