明治末期、日露戦争を戦い抜いた杉元佐一は戦死した親友寅次の妻、梅子の治療費を求めて砂金が取れるという北海道の地に足を運んでいました。そこで佐一は酔っ払いから興味深い話を聞く事になります。

のっぺらぼうと言う男がアイヌから盗んだ20貫(75kg)にして八萬圓(8億)の黄金が北海道の何処かに隠されているということ…

その後捕まったのっぺらぼうが黄金の隠し場所を24人の囚人に入れ墨として刻み、全員を脱獄させたと言うこと…

脱獄した囚人全ての入れ墨が揃う事で黄金に至る鍵になると言うこと…

初めこそは酔っ払いの戯れ言として本気にはしていなかった佐一でしたが、酔いが覚めた男から「話しすぎた」と殺されそうになります。それを退けた杉元佐一は黄金の話が事実である事を確信し、黄金を探す旅に出る事となります。

杉元が手にする三十年式小銃の全長は1275mmであるとされています。その小銃と軍帽分を差し引いた杉元の身長を比べると、杉元佐一の身長は小銃の1.3倍程に見えます。だとすれば杉元の身長は大体165cm程度だと考えられるでしょう。明治時代の男性の平均身長が155cmであったことを考えると、杉元は中々に大きかったと言えるのではないでしょうか。

歴史上に実在した土方歳三は身長が160cm以上あったと言われています。漫画で登場する土方歳三(上の画像では左から三番目)も160cm以上あると仮定すれば、彼と身長の変わらない杉元佐一(上の画像で右から三番目)も同じ程度の身長であると考えられるのではないでしょうか。

この時代の徴兵令は20歳の男性が3年間の兵役につくものでした。それを満期で終えた杉元は少なくとも23歳以上である事が分かります。また物語序盤の酒飲みのセリフから日露戦争より杉元が帰還して、まだそれ程の時間が経っていない事が伺えます。よって杉元佐一の年齢は20代前半だという事が分かるでしょう。

杉元佐一の全身には日露戦争中に受けた数多の傷が残っています。加えて杉元佐一はゴールデンカムイ作中でもどんどんと新しい傷を増やして行きます。時に切られたり、時に刺されたり、巨大な熊に噛まれたり、文字通り串刺しにされたりと、それでも杉元佐一は一歩も引きません。杉元佐一のそんな外見は他のキャラクターには見られない特別な魅力であると言えるでしょう。

杉元が黄金を求める理由は日露戦争で亡くなった親友寅次の妻、梅子の眼病を治療するお金を稼ぐ為です。そんなエピソードからも杉元が非常に仲間思いで優しい性格である事が分かります。また狩りの際には逃走する獲物の姿に自分を重ねてしまい、とどめを刺せないという場面もありました。

反面、自身や仲間に害をなす存在に対しては一切の躊躇が無く、微塵の情もありません。特にアシㇼパに危険ぶ状況だと判断すればその激高ぶりは凄まじく、瞬く間に偽アイヌ数十名をたった一人で皆殺しにしてしまう程です。

杉元は道中で様々な料理をアシㇼパから振る舞われます。非常に美味しそうなものもあれば、生き物の脳や頭部等の我々にとっては馴染みの薄い料理が出てくる事も多々あります。そんなとき杉元佐一は決して否定の言葉を口に出さずに、上の画像のように珍妙な表情を浮かべながらも結局は最後まで平らげます。こんな何気ないシーンからも杉元佐一の実直である様が見て取れるのではないでしょうか。

杉元佐一の代名詞ともいえる不死身。熊をも投げ飛ばす牛山と近距離において互角に対峙する身体能力。この二つを併せ持つ杉元は強者揃いの作中においても類を見ない戦闘能力を発揮します。

杉元佐一はどんな状況下においても自分が生き残る手段を冷静に考える事が出来ます。どんな攻撃にもひるまず、数の不利にも怯えず、相手がたとえ野生の熊だろうと果敢に立ち向かい、そして打ち勝ってしまいます。

体力、精神力もさることながら、戦闘の技術という面においても杉元佐一は抜群のセンスを持っています。相手に微塵も隙を与えない迅速な作戦行動、アシㇼパから教わった罠を即座に戦闘に応用する機転、着弾音から相手の狙撃位置を特定してしまう技術、そういった様々なスキルを持つ杉元佐一の戦闘センスは間違い無く作中随一だと言えるでしょう。

杉元を象徴する名言です。いざこの言葉を口にした杉元が負ける姿が想像出来ません。

たとえそれが不可抗力だとしても自らの殺人を正当化したりはしない。そんな杉元の覚悟が滲み出ている名言だと言えるでしょう。

杉元がどんな環境を生きてきたのか...それを垣間見る事が出来る名言だと思います。

天涯孤独の身である杉元が弱音ともとれる言葉を漏らした非常に珍しい瞬間です。鋼のような杉元に暖かい人間性を見る事が出来る素敵な名言だと思います。

杉元の強さのルーツがこの名言の中にあるのでしょう。

アシㇼパの身に危険が及んだとき、杉元は過去に類を見ない激高を見せます。アシㇼパは杉元にとってそれほど大切な存在なのでしょう。

杉元がアシㇼパに対して言った名言です。非常にシンプルで、だからこそ格好いい。杉元がその言葉を違える事は絶対に無いでしょう。

下記は野田サトル先生のブログから一部を抜粋させていただいたものです。

その活躍たるやまさに不死身の杉元。しかし野田サトル先生はブログの続きにこう記しています。

船坂弘もまた物凄い活躍をした人物であり、杉元と同じように多くの致命的な損傷から快復したと言われている人物です。

2018年4月9日(月)よりゴールデンカムイのアニメが始まります。漫画とはまた違った迫力で主人公、杉元佐一が鬼神の如き戦いぶりを見せてくれる事でしょう。忠実に再現されたアイヌの風習や料理、また北海道の大自然も是非動画で見てみたいものです。

小林親弘さん(真ん中に立つ背の高い男性です)の表現する杉元を見る(聞く)のが楽しみです。また、小林親弘さんはアニメゴールデンカムイの杉元佐一の他にも、【ヴァイオレットエヴァーガーデンのトビー・セルウィン】、【デュエルマスターズのジョリー・ザ・ジョニー】等の声もあてています。

知れば知るほどもっと見たくなる、杉元佐一はそんなキャラクターです。これからも杉元佐一はどんどんと新しい顔を見せてくれる事でしょう。まだゴールデンカムイを読んだ事が無い人は漫画でもアニメでも是非、目を通して見てください。杉元佐一という男に惚れること請け合いです！