「あんさんぶるスターズ！」とは、Happy Elements株式会社と、同社の京都オフィス・カカリアスタジオが提供するゲームです。男性アイドルの育成に特化した学院で、新設のプロデュース科唯一の生徒、初の女生徒となった主人公が、新進気鋭のユニット「Trickstar」とともに学院のトップを目指していくというのがメインストーリー。

メインストーリー以外のイベントストーリーも多く配信していて、一定のペースでイベントを開催しているので、ゲームをやり込んでいても楽しめるのが魅力的な作品でもありますね。

ゲームだけでも十分あんスタの世界を楽しめますが、発売されている小説や漫画を読むと、本編ではあまり見られないギャグちっくな生徒同士の掛け合いや、書き下ろしストーリーなどを楽しむこともできます。

乙狩アドニスは主人公であるプレイヤーと同じクラスに通うアイドル科の生徒です。現状、あんスタ唯一の褐色キャラで、口数が初期からいるキャラクターの1人です。「アドニス」という名前から想像できるように、ハーフキャラでもありますね。

父親が外国人で、母親が日本人になります。元々は父親のいる国で生活していて、現在は留学生として学院に通っています。詳しい出身国は明かされていませんが、アラビア半島の小国であることが、イベントで判明しました。

ゲーム内では、プレイヤーに冷たく当たるキャラ、最初から好意的なキャラがいますが、乙狩アドニスはどちらかというと、好意的に接してくれる人物でもあります。

名前：乙狩アドニス（おとがり アドニス）

身長：178cm

体重：64kg

血液型：A型

誕生日：8月29日

趣味：小さな生き物を眺める事

特技：オカリナ

お気に入り：飼育小屋

嫌い：機械類

実家の家族構成：母親、姉3人

クラス：夢ノ咲学院2-A

部活：陸上部

お気に入りと趣味を見るだけで、アドニスの優しさや可愛らしさが想像できますね。アドニスは他のキャラクターに比べると笑った姿が少なく、まゆも釣り上がり気味なことから強面な印象を与えがちですが、実際はとても心優しく、周りへの気配りや配慮を忘れないキャラクターです。

嫌いなものに「機械類」とありますが、これはどちらかと言えば苦手なもの、と言えるかもしれませんね。機械類など文明的なものには疎く、野性味溢れる言動も彼の魅力のひとつでしょう。

アドニスは、非常に真面目で、優しい性格をしていると言えるでしょう。彼は話すことが苦手で、ライブ時などに「何か話せ」と言われても、「話すのは苦手だから歌とダンスで表現する」と答えるのですが、それは努力はしようという姿勢の表れでもあります。自分にできる最善とさらに＋αで答えようとするのは、真面目さゆえでしょう。

またアドニスは、「小さいものは守るべき」という信念に基づき、プレイヤーをはじめ、身長などが小さいキャラクターをいつも気にかけているのも特徴的。アドニスの育った国は紛争が絶えない地域で、おそらくそこで暮らした経験が「守るべき」という思いを育てたのではないでしょうか。大変な思いをして育ちながらも、他者を気にかけることを忘れないその姿は、彼の優しさそのものを表しているようですね。

アドニスの容姿の特徴的なところといえば、やはり褐色肌ではないでしょうか。あんスタは頭髪や目の色などが非常にカラフルで、その中で言えば紫髪も金目もあまり珍しいものではないですが、そこに褐色の肌が加わることで、「野性味」や「ハーフ」といった雰囲気がより醸し出されているように感じます。

また、アドニスはあんスタキャラの中でもトップクラスの「鍛え上げられた体」を持った人物になります。あんスタでは数え切れないほどのイベントが行われており、その度に新規イラストカードが登場するのですが、アドニスは他に比べると腹筋や体を見せるイラストが多いです。これもまた、彼本来の「ワイルドさ」の現れであり、特徴的な部分ですね。

アドニスが所属しているのは、過激で背徳的なユニット「UNDEAD（アンデッド）」です。テーマカラーは黒と紫で、ユニットメンバーのコンセプトは「夜闇の魔物」。リーダーである朔間零が自称・吸血鬼であり、太陽の出ているうちは基本的に行動できないため、こういったコンセプトになっているのかもしれませんね。

「過激で背徳的」「夜闇の魔物」というのは、陸上部という太陽の下で走る健康的な部活に所属し、真面目で優しいアドニスとはあまり結びつかないようにも思えますが、UNDEADは「野獣」「野性味」というのも持ち味のひとつ。そう考えると、ワイルドさを持つアドニスが所属するのも納得なユニットですね。

また、アドニスが学院に通い始めたのは零と出会ったのがきっかけで、零には色々とお世話になっているというのも、UNDEADに所属する理由のひとつでしょう。

アドニスの特徴的なセリフの代表的なものが「肉を食え」です。アドニスは食べ物を勧めてくるセリフが多く、「たくさん食え」「たくさん食べるのはいいことだ」など食べることを褒めることも多いのですが、そのひとつとして度々登場するのが「肉を食え」です。

たくさん食べることで大きくなって強くなる、という気持ちから勧めてくるようですが、たくさん食べるだけで褒められるというのは、なかなか印象的なシーンですね。

これはストーリー内に登場するセリフですが、非常に印象深い言葉です。話すことは苦手だから、という理由でこう語ったアドニスですが、「奉仕」というあたりが非常に彼らしいですよね。UNDEADは100%のパフォーマンスを披露することが稀なユニットで、ユニット練習自体もあまり行いません。

そんなユニットでも、ステージに立った以上、メンバーとして全力のパフォーマンスを見せるという、アドニスの強い信念が感じ取れますね。

セリフは短いながらも、思いやりが見て取れるものが多いアドニス。そんなアドニスの声優を担当するのは羽多野渉さんです。ファンからは「渉くん」「わちゃ」などと呼ばれる、81プロデュース所属の声優兼歌手。声優デビューからは15年以上も経っている中堅の声優さんですね。

大人気スポーツ漫画『黒子のバスケ』の「実渕玲央」や『弱虫ペダル』の「段竹竜包」など少年漫画原作の作品はもちろん、設定が突飛で話題となった『魔法少女 俺』の「魔法少女サキガスキ」など、幅広い作品に登場。

歌手として活動し、アイドルものにも多く出演しているなど、今度も安定期にアドニスのキャラクターソングが発売されることが期待されます。あんスタは基本的にユニット単位での曲発表ですが、物語が進むにつれて変則ユニットやソロも期待できますね。

2019年7月からアニメ化が決まっているあんスタ。物語はゲームのメインストーリーに準じているようですが、現在すでに40人ほどのキャラクターが登場しており、メイン以外がアニメにきちんと登場を果たすのかどうかは、不安なところですよね。

キャラクターの多いあんスタですが、誰も欠かせない人物ばかり。もちろん、アドニスもアニメに登場します。アドニスは、あんスタのメインユニットであるTricksterの4人中3人と同じクラスで、彼らを支えようと動くUNDEADのメンバーでもあります。そのことから、出番も多いのではないかと予想できますね。アドニスがアニメでどう動くのか、とても楽しみですね。

見た目は無愛想ながら、周りの人々にいつも気を配っている優しさが魅力的なアドニス。そのギャップに虜になる人も多いかもしれませんね。仲良くなっていくごとに、「強くなった」とプレイヤーを認めてくれる場面も多く、行動に対して正当な評価をしてくれるのもいいところです。

現状唯一の褐色キャラというのも、人気のひとつではあると思いますが、それ以上にプレイヤーに寄り添ってくれる優しさと隠しきれないワイルドさ、時折見せる不器用さが人気の理由かもしれませんね。