名探偵コナンの絶対に見るべき神回30選を紹介!
大人気アニメ『名探偵コナン』は、放送24年を迎えて放送回数は940回を越えました。その中には「神回」としてファンに語り継がれるような傑作回も多く存在します。そこで、これからコナンを見始める初心者から、記憶に残る名シーンを改めて見たいというファンまで、みんなに見てほしいおすすめの厳選神回・全30選+αを一挙に紹介していきます。
ストーリー上の重要回以外にも、本格ミステリの傑作回や見逃せない感動の名シーン、笑える回や感動回なども紹介します。第何話の放送かも紹介しますので、それを参考にチェックしてください。
名探偵コナンの神回1~10選まで紹介
まずは1000回近い放送回の中でも、特に感動の名シーンの多いコナンと「黒の組織」との対決を中心にストーリーの重要回を厳選し、全10選として紹介していきます。
神回1選目:ジェットコースター殺人事件
記念すべき『名探偵コナン』の第1話です。高校生名探偵・工藤新一が幼馴染の毛利蘭とともに遊園地を訪れて殺人事件に巻き込まれます。そこではジェットコースターに乗った乗客が首を切られて殺されます。
黒の組織の一員であるジンやウォッカに飲まされた薬品によって工藤新一が小学生・江戸川コナンへと変身する重要シーンが描かれています。コナンの物語を理解するうえでも絶対に見ておきたい神回です。
なお、この回のジンとウォッカは、黒ずくめの妖しい恰好のままジェットコースターに2人で乗客として乗り込みます。本来、人目を避けなければならない犯罪組織のメンバーの行動としては、ツッコミどころの多い行動であるとファンの間ではネタにされていることも多い人気回です。
神回2選目:黒の組織10億円強奪事件
『名探偵コナン』の原作漫画にはない、アニメオリジナルの回で、アニメでは第128回で放送されました。黒の組織による銀行襲撃事件を描いています。逃走する犯人とコナンとの追跡劇が、シリアスに描かれた名作回です。
この事件は2つの点で、初期コナンのターニングポイントといえる重要回となっています。ひとつはこの事件で犯人に協力することになる銀行員・広田正美が、コナンの目の前で殺されてしまうということです。コナンは彼女を救えなかったことを、後々まで後悔することになります。コナンが名探偵として成長するきっかけとなる回として、重要な回とされています。
もうひとつ、アニメの第129回で灰原哀が登場する伏線となっている点でストーリー上の重要回となっています。実は殺された広田正美の正体は、灰原哀の姉・宮野明美であることが、129回で明らかにされます。
神回3選目:黒の組織との再会
『名探偵コナン』の原作漫画では第24巻に収録されているエピソードです。アニメでは第176話から178話にかけて放送されました。3回にわたって描かれたこの事件は、ストーリーに関わる重要回です。
この回では自分を子供にしたジンとウォッカを見かけたコナンが、彼らを追った先のホテルで殺人事件に遭遇します。そしてコナンの後をついてきた灰原哀が黒の組織に捕らえられ、解毒作用のある中国酒(バイカル)を飲んで逃げ出すというストーリーになっています。
とらえられた灰原哀を電話でコナンが助けようと奮闘する感動的な姿がえがかれており、非常に緊迫感のあるサスペンスあふれる傑作回です。子供に戻ったコナンを元に戻す解毒剤の存在が、はじめて物語に登場した重要な回でもあります。
神回4選目:工藤新一NYの事件
『名探偵コナン』の原作漫画では35巻から36巻にかけて収録されている回で、アニメでは第286回から287回にかけて放送されました。黒の組織の秘密を握るベルモットの初登場する重要回です。また、物語が始まる前からコナン(工藤新一)と蘭が、黒の組織に関わっていたことが明らかにされる点も注目されます。
1年前に起きた事件を、毛利蘭の回想という形で描かれたストーリーとなっています。ニューヨークの劇場で起こった事件に巻き込まれた工藤新一(コナン)と毛利蘭は、シャロン・ヴィンヤードという往年の大女優と知り合うことになるのです。
このシャロン・ヴィンヤードの正体が、黒の組織の幹部・ベルモットです。またこの回には赤井秀一も登場し、黒の組織をめぐるストーリーの伏線が張られた重要回となっています。
神回5選目:黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
『名探偵コナン』の原作漫画では単行本42巻に収録されている事件で、アニメではスペシャル番組として第345話で放送されました。これまでは黒の組織から隠れたり逃げたりすることの多かったコナンが、初めて本格的にぶつかり合うことになる重要回です。
「工藤新一」宛てで、コナンのもとに届いたハロウィンパーティーの招待状の送り主は、黒の組織の幹部・ベルモットでした。ベルモットに自分の正体がばれていることを悟ったコナンは、組織を追うために罠とわかっていながらあえて誘いに乗ります。
この回ではFBIと黒の組織との直接対決の名シーンに注目です。これまで張られていた赤井秀一たちFBIメンバーの詳細が明らかになる重要回でもあります。
神回6選目:赤と黒のクラッシュ
『名探偵コナン』の原作漫画では単行本57巻から59巻にかけて収録されている回です。アニメは第491回から504回にかけて放送されました。黒の組織をめぐるストーリーの重要回で、非常に長いエピソードになっています。
黒の組織とFBIとの銃撃戦などアクションシーンもあり、ファンからも人気の高い回です。この事件で黒の組織の幹部・キールの正体が明らかになるほか、『名探偵コナン』屈指の名シーンのひとつである赤井秀一の殉職場面が描かれるなど見どころの多い感動的な傑作回です。
神回7選目:漆黒の特急
『名探偵コナン』の原作漫画では単行本78巻に収録された回です。アニメでは第701話から704話にかけて放送された、コナンと黒の組織をめぐるストーリーの重要回です。逃げ場のない走る列車内で、黒の組織の一員と思われる複数の人物がコナンや灰原哀の前に次々と現れる緊張感のある物語が展開します。
ミステリートレインに乗って推理劇を愉しむ少年探偵団とコナン、毛利蘭が黒の組織に襲撃されるストーリーです。自己犠牲をいとわない灰原哀の感動的な姿が印象的なこのエピソードは、これまでの物語の中で登場した重要人物や怪盗キッドなどの人気キャラクターが一堂に会することでも人気の高い傑作回となっています。
神回8選目:緋色の序章
『名探偵コナン』の原作漫画では単行本84巻から85巻にかけて収録されている長編エピソードです。アニメでは第779話から783話にかけて放送されました。「緋色の序章」以降は、「緋色の追求」「緋色の交錯」「緋色の帰還」「緋色の真相」というサブタイトルがつけられています。これまで死亡したとされてきた赤井秀一の謎が明らかにされる『名探偵コナン』の重要回です。
灰原哀や赤井秀一、安室透といった人気キャラクターが活躍する名作回でもあります。そして感動的なエピソードの最後には、黒の組織の謎を解くカギとなるボスの側近「ラム」についての伏線が語られます。『名探偵コナン』のストーリーを追ううえで極めて重要な回となっています。
神回9選目:裏切りのステージ
『名探偵コナン』の原作漫画では単行本90巻に収録された事件です。アニメでは第866話から867回にかけて放送されました。赤井秀一と安室透のふたりが、ともに黒の組織を追うという同じ目的を持ちながら対立する理由が明らかにされる『名探偵コナン』の重要回です。
ステージに吊るされ死んだロックミュージシャン殺人事件を扱ったエピソードですが、探偵役としてコナン・赤井秀一、安室透の3人が関わる名作回です。さらに赤井秀一と安室透のふたりが、ともに黒の組織を追うという同じ目的を持ちながら対立する理由が明らかにされる重要回でもあります。
神回10選目:さざ波の魔法使い
『名探偵コナン』の原作漫画では第92巻に収録されたエピソードです。アニメでは第881回から882回にかけて放送されました。コナンや黒の組織と深い関係のある赤井・世良・羽田家の人間関係について、全貌が明らかになる重要回です。
これまで謎に包まれていた、世良真澄と一緒に暮らす「領域外の妹」の正体が明らかになります。また、彼らとコナンや蘭とのつながりも描かれていて、『名探偵コナン』の人間関係を整理するためにも必見のエピソードとなっています。
名探偵コナンの神回11~20選まで紹介
『名探偵コナン』には黒の組織をめぐるストーリー以外にも、注目したい回がいくつもあります。ここではそんな中から切ない物語や、キャラクターの理解が深まるラブコメ回の中から厳選した神回を紹介します。
神回11選目:ピアノソナタ「月光」殺人事件
『名探偵コナン』の原作漫画では第7巻に収録されているエピソードです。アニメでは第11話として放送されました。初期の作品ですが、「もっとも切ない事件」として人気のある感動的な名作回です。
コナンが招待された孤島で起こった12年前の無理心中事件の真相を探るうちに、新たな殺人事件に巻き込まれるというエピソードです。コナンの推理によって追い詰められた犯人の行動が衝撃的で、忘れられない名シーンとなっています。その後のコナンの探偵としてのスタンスを決定する重要な回でもあります。
神回12選目:鳥取クモ屋敷の怪
『名探偵コナン』の原作漫画では第25巻に収録されています。アニメでは第166話から168話にかけて放送されました。上記の月光殺人事件とならんで、切ないラストが印象に残る名作回です。
地元の人たちから「絡繰峠の蜘蛛屋敷」と呼ばれ忌み嫌われている館でコナンが遭遇した殺人事件をめぐる物語です。犯行に至る犯人の動機の真相が切なく、もの悲しいラストが印象深い名作回です。
『名探偵コナン』では、犯罪を肯定しないように犯人が犯行を後悔するようなラストが描かれることが多いのが特徴です。特に、初期にはその傾向が強くみられます。月光殺人事件やこの回のような切ないラストが多く描かれており、最初期の作品ながら忘れられないファンも多くいます。
神回13選目:そして人魚はいなくなった
『名探偵コナン』の原作漫画では第28巻に収録されています。アニメでは第222から224話にかけて放送されました。これも犯人の犯行動機が切なすぎるおすすめの感動回となっています。『名探偵コナン』の中でも本格ミステリとしての出来が良い傑作回として、ファンからの評価が高い回でもあります。
事件の途中でこの島を訪れたリストが画面に映るのですが、その中に灰原哀や黒の組織のメンバーを示唆する名前が描かれている点も注目されます。実はストーリー上でも灰原哀や黒の組織に関わる伏線が張られている重要回でもあります。
神回14選目:殺意はコーヒーの香り
『名探偵コナン』の漫画原作では第60巻に収録されています。アニメでは、第513から514話にかけて放送されました。漫画原作では第60巻に収録されています。アニメでは、第513から514話にかけて放送されました。被害者の行為があまりにも非道で、犯人に同情したくなる切ないエピソードが描かれます。
『名探偵コナン』のエピソードには「犯罪は割に合わない」という結果に終わる事件がほとんどですが、その中でも特に犯人が気の毒過ぎる事件として記憶に残る名作回です。エンディングテーマの後に語られるコナンのモノローグが印象的な回でもあります。
神回15選目:ウェディングイブ
『名探偵コナン』の原作漫画では第75巻に収録されたエピソードです。アニメでは第667話から668話にかけて放送されました。最近のエピソードではあまり描かれることの少ない犯人の意外な動機がもの悲しい結果を招く切ない回として、印象に残る事件です。
また、ファンからは人気キャラクター・安室透が初登場する事件として評価の高い名作回でもあります。ミステリ作品としては禁じ手ともいわれるあるトリックが上手く使われており、ミステリとしても優れたおすすめ回です。
神回16選目:ホームズの黙示録
ここからは、『名探偵コナン』レギュラーメンバーたちのラブコメ回に焦点を当てておすすめの神回を紹介していきます。
まずは、主役であるコナン(工藤新一)と毛利蘭との恋愛を取り上げます。原作漫画では第71巻から72巻にかけて収録されています。アニメでは第616話から621話にかけて放送されました。
長年にわたり読者をやきもきさせてきたコナンと毛利蘭との関係が、ようやく進展することになる回です。この回で、はじめてコナンは蘭に自分の思いを告白します。なお、コナンと蘭の関係を知った灰原哀が不機嫌になるのも、三人の関係性を暗示していて面白い回です。
神回17選目:揺れる警視庁 1200万人の人質
『名探偵コナン』の原作漫画では単行本36巻から37巻に収録されたエピソードです。アニメでは第304話で放送されました。婦警・佐藤美和子と同僚の高木渉のラブコメ話になっています。スケールの大きな爆弾事件として緊張感のあるサスペンスが楽しめるとして、高い人気を誇る傑作回です。
普段はコナンの名推理の引き立て役になりがちな警察サイドに焦点を当てた重要な作品で、彼らの感動的な友情のストーリーとしてファンの間でも評価の高い事件です。また黒の組織をめぐる重要人物では安室透の警察学校の同期生のメンバーが描かれており、のちのエピソードにもつながる重要な回となっています。
神回18選目:イチョウ色の初恋
『名探偵コナン』の原作漫画では第40巻に収録されています。またアニメでは第421話から422話にかけて放送されました。阿笠博士の初恋の人をコナンと少年探偵団が探すラブコメ回で、50年越しの恋を描く感動的なエピソードです。
『名探偵コナン』の中では珍しく殺人事件の起こらない回ですが、子供らしく微笑ましい暗号ミステリが面白く、阿笠博士に焦点を当てた貴重な名作回としておすすめです。
神回19選目:コナンと平次恋の暗号
『名探偵コナン』の原作漫画では単行本83巻に収録されている回です。アニメでは第763話から764話にかけて放送されました。恋愛に関しては鈍感すぎる服部平次が、はじめて和葉への恋心に気が付くラブコメ回としておすすめの回です。
東京と大阪をまたにかけたスケールの大きな暗号トリックが解かれていく様も面白い、傑作回でもあります。平次が和葉への想いを叫ぶ名シーンも、見どころとなっています。コナンと蘭とのラブコメに比べてド派手な演出となっている点が、2組のカップルのキャラクター性の違いを強調している点に感心させられます。
神回20選目:紅の修学旅行
『名探偵コナン』の原作漫画では第94巻と第95巻にかけて収録されています。アニメでは第927話から928話にかけて放送されました。コナン(工藤新一)と蘭との恋愛が一気に加速する回として、放送前から注目されてきたおすすめの人気の高いラブコメ回です。
修学旅行先でコナンが出会う天狗にまつわる不可能犯罪を扱った事件です。やはり注目は久しぶりに高校生の姿に戻ったコナン(工藤新一)と蘭とが互いの気持ちを確かめ合うキスシーンでしょう。多くのファンが待ち望んでいた感動的な名シーンです。
なおこのエピソードは、劇場版『から紅の恋歌』の後日談的な内容となっており、映画で登場した人気キャラクター・大岡紅葉が再登場しています。また、エンディング曲を多く歌っている倉木麻衣が本人役で声の出演を果たしています。
名探偵コナンの神回21~30選まで紹介
ここから先は、コナンたちの名珍場面が楽しめる神回を紹介していきます。驚きのトリックや謎解きが楽しめる傑作ミステリ回です。そして予想の斜め上を行く唖然とするストーリー展開に思わず笑ってしまう面白い回を中心に紹介します。
神回21選目:商売繁盛のヒミツ
まずは思わず笑ってしまう面白い回5選を紹介していきます。コナンの推理がことごとく外れるという珍しいコメディ回です。『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナル回です。アニメでは第225話で放送されました。
コナンが憧れるイギリスの名探偵シャーロック・ホームズが解決した代表的な事件『赤毛連盟』をモチーフにした事件です。推理が上手くいかなくて戸惑うコナンが面白いです。一方で普段はコナンの推理の引き立て役になることの多い円谷光彦をはじめとする少年探偵団の面々の活躍が楽しめる、おすすめ回にもなっています。
神回22選目:まさか!UFO墜落事件
『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナル回です。アニメでは第698話で放送されました。墜落したUFOを発見するコナンと少年探偵団でしたが下敷きになって男が死んでいるのが発見されます。予告編が流れたときから、コナンファンをざわつかせた面白いおすすめ回です。
視聴者の斜め上を行く予想外の展開や、やたらとUFO事情に詳しい光彦など思わず笑ってしまう名シーンが多くあります。その一方で、しんみりしてしまう切ない終わり方となっておりよくできた脚本に感心させられます。
神回23選目:恋の地獄めぐりツアー
『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナル回です。アニメでは第851話から852話にかけて放送されました。アニメでは定期的に「旅情ミステリー編」として、コナンたちが日本各地の旅行先で事件に巻き込まれる事件を放送しています。その土地の実際の風景や名物などが描かれるのが特徴です。
それは犯人が操るドローンを追っていたコナンが、ドローンと一緒に飛んで行ってしまうという衝撃的な展開で多くの視聴者を笑わせた面白い回です。放送終了後、ネットを中心に話題となったコナンの名シーンです。
神回24選目:東京婆ールズコレクション
『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナル回です。アニメでは第943話で放送されました。この作品は脚本に、浦沢義雄さんが参加しています。浦沢義雄さんは、これまでにも『名探偵コナン』のオリジナルアニメの脚本をいくつも手掛けておりシュールなギャグが特徴となっています。
登場キャラクターの奇抜さだけでなく、事件の動機も面白い内容となっています。『名探偵コナン』としてはあまりにカオスな衝撃回だったため、放送後にはネットを中心に大いに盛り上がったおすすめの面白い回です。
神回25選目:呪いの仮面は冷たく笑う
ここからは一転して、本格的なミステリ作品として印象に残る人気回をまとめて紹介していきます。まさに『名探偵コナン』ならではの推理が面白いおすすめの神回ばかりです
「呪いの仮面は冷たく笑う」は『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナル回で、アニメでは第184話として放送されました。壁一面を覆う仮面が不気味な館で起こる不可能犯罪に、コナンたちが挑みます。
おどろおどろしい雰囲気や密室トリックの謎、意外な犯人など本格ミステリ色の強い『名探偵コナン』屈指の傑作ミステリ回になっています。
神回26選目:完全半分犯罪の謎
『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナル回で、第418話として放送されました。テレビ局を舞台に脚本家が毒殺される事件にコナンたちが遭遇します。
先にも触れた通り『名探偵コナン』では「犯罪者を擁護しない」という方針が強いため、犯行動機が弱いエピソードが多いのが特徴です。この事件では意外な犯行動機が視聴者の意表を突くものになっている傑作回です。
なお、この回の脚本を担当した扇澤延男さんは、神回21選で紹介した「商売繁盛のヒミツ」などの面白い回や、アガサ・クリスティの『ABC殺人事件』を題材にした「米花町二転三転ミステリー」などの本格推理回も手掛けています。ここでは紹介しきれない『名探偵コナン』の名作回を多く制作しているので、扇澤延男さんの脚本回に注目してみてください。
神回27選目:ホタルが灯した真実
『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナル回で、第577話として放送されました。田舎の村で起こる殺人事件にコナンと少年探偵団が挑みます。
推理物としてはやや印象が薄いのですが、終盤の犯人を追うコナンのアクションシーンや切なさを演出する灰原哀のラストの感動的なセリフなど名シーンの多い回となっています。
脚本はミステリ作家としても活躍している辻真先さんです。『鉄腕アトム』や『巨人の星』など日本のアニメの黎明期から活躍する脚本家でもあります。
神回28選目:降霊会W密室事件
『名探偵コナン』の原作漫画にはないアニメオリジナルのエピソードで、アニメでは第603話から605話にかけて放送されました。コナンも参加することになった死んだアイドルの霊を呼び戻す降霊術の最中に事件が起こるというオカルト的な展開や、2つの密室が絡む複雑さなど魅力的な謎が多い本格ミステリです。
『名探偵コナン』のアニメオリジナル回としては珍しい3話にわたる長編エピソードな点も含め、推理小説ファンにはたまらない面白い設定と展開でいまなお多くの人気を集めるおすすめの傑作回です。
神回29選目:服部平次との3日間
『名探偵コナン』の原作漫画では第54巻から55巻にかけて収録されているエピソードです。アニメでは第479話に2時間スペシャルとして放送されました。このエピソードでは、2つの別々な事件が描かれます。前半はコナンたちが訪れたお寺で起こる死体消失事件、後半は孤島で行われる工藤新一(コナン)をはじめとする高校生探偵たちによる推理合戦です。
どちらも、本格ミステリとして優れたトリックが使われており『名探偵コナン』の傑作回として評価が高いエピソードです。また『名探偵コナン』の人気キャラクターである服部平次がコナンと組んで事件を説くことからファンの間でも名作回として知られています。
もうひとつ、この回を『名探偵コナン』の神回にしているのは後半の「探偵甲子園」に登場するゲストキャラの越水七槻の存在です。男勝りの僕っ子女子校生探偵として、コナンや服部平次たちと推理合戦を繰り広げた彼女の姿は多くの視聴者の人気を集めました。
そして再登場を望む声を受けて、生み出されたのが「世良真澄」でした。この回がなければストーリー的にも重要な人気キャラクター・世良真澄はいなかったと考えると『名探偵コナン』の極めて重要な神回といえます。
神回30選目:図書館殺人事件
神回30選の最後を飾るのは、『名探偵コナン』の「伝説のトラウマ回」と呼ばれて多くのファンの記憶に残る傑作エピソードです。『名探偵コナン』の原作漫画では第10巻に収録されています。アニメでは第50話として放送されました。
失踪した図書館職員を捜索するため、夜の図書館に忍び込むコナンと少年探偵団。昼間は優しかった館長が、夜の闇に紛れて悪鬼のような形相でコナンに襲い掛かってきます。多くの子どもたちを震え上がらせた名シーンです。夏の夜に何度も楽しみたい『名探偵コナン』の傑作回です。
名探偵コナンの隠れた名作を紹介
必見の神回を紹介してきましたが、他にもぜひ見てほしい面白い名作が『名探偵コナン』にはいくつもあります。その中から、惜しくもランクインしなかった傑作をいくつか紹介します。
追いつめられた名探偵!連続2大殺人事件
『名探偵コナン』の原作漫画では第14巻に収録された事件です。アニメでは第96話として放送されました。コナンが推理合戦に敗れるという珍しいエピソードです。
その相手はコナンの父親である推理作家・工藤優作です。さすがの名探偵コナンも父親には勝てなかったといううことで、『名探偵コナン』の隠れた名作回となっています。
江戸川コナン失踪事件 史上最悪の二日間
通常の『名探偵コナン』のアニメ放送枠ではなく「金曜ロードSHOW!」で放送されたスペシャル回です。記憶喪失となったコナンが「伝説の殺し屋」と対決するエピソードとなっています。
アニメ『名探偵コナン』では、これまで様々な有名作品とコラボした面白いエピソードがいくつも描かれています。その中でもミステリ映画として評価の高い『鍵泥棒のメソッド』と『名探偵コナン』とのコラボ作品としてつくられた本作は、日本アカデミー脚本賞を受賞した同作をもとにしているだけあってそのサスペンス性が高く評価されている傑作です。
また失踪したコナンを必死に追いかける灰原哀の活躍にも注目です。彼女のその感動的な様子は、灰原哀ファンの間では名シーンとして高い人気を誇っています。
10年後の異邦人
最後は、テレビ放送されていない貴重なエピソードを紹介します。
熱で寝込んでいたコナンは、自分が高校生の姿に戻っていることに気が付きます。試しに高校へ登校すると、そこには蘭や園子の姿はなく代わりに成長した少年探偵団の面々が待っているのです。驚くコナンに、同じように高校生の姿になった灰原哀が驚くべき事実を話はじめます。
工藤新一(コナン)をはじめとする主要キャラクターの10年後の姿を描いたこの作品は、「週刊少年サンデー」の読者サービスとして制作されたエピソードになります。のちにDVD『名探偵コナン SECRET FILE』に収録されました。『名探偵コナン』の登場人物たちの十年後の姿が見られるのはこの回しかないため、コナンファン必見の名シーンとして紹介しました。
名探偵コナンの神回は見逃せないシーンばかり!
1000回近くにわたるアニメ『名探偵コナン』の中から、特におすすめの神回を30話を紹介しました。もちろん『名探偵コナン』には、これ以外にも感動的な名シーンや話題に上る面白い回はたくさんあります。
特に魅力的なキャラクターの多い『名探偵コナン』では、好きなキャラクターが活躍する回はそれだけで見どころがあります。また『名探偵コナン』のアニメオリジナルの回では脚本家の個性が光る名作や面白いエピソードが数多くつくられています。
『名探偵コナン』は歴史が長いだけあってこだわりのファンも多い作品です。そのため今回は、ランキング形式ではなく30選ということで神回を紹介してきました。ぜひみなさんもこだわりポイントを見つけて、自分なりの『名探偵コナン』の神回を探してみてください。