ごぼうの栄養について
まずはごぼうの栄養について考えましょう。ごぼうは便秘解消にいいとよくいわれますが、それは食物繊維によるものです。しかもごぼうは水溶性食物繊維と不水溶性食物繊維の両方を含んでいるのが特徴です。特に水溶性食物繊維は腸内フローラを整えるだけでなく、最近ではアレルギー症状の改善に役立つという報告もあり、積極的に摂りたい栄養素のひとつです。
またごぼうはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸を含んでいます。クロロゲン酸は抗酸化作用があり、アンチエイジング、生活習慣病予防、美白、抗ガン作用のある有難いミネラル。実はごぼうを水でさらした際にでる茶色い色がクロロゲン酸なのです。では栄養素を失わずにどうやって、どれくらいごぼうのあく抜きをしたらいいのでしょうか?
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煮物のごぼう、あく抜きは何分?どんな方法で?①ごぼうの皮をむくには?
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まずごぼうの皮を除きます。ごぼうは皮の近くに香りや風味、うま味がギュッと詰まっているので、厚く皮を剥く必要はありません。包丁の背でこそげとるか、たわしで洗う、一番おすすめなのはアルミホイルをくしゃくしゃにしたものでこする方法。ひげや泥、固い皮がアルミホイルの中に溜まるので流しを汚さず、栄養分も残したまま皮がきれいに取り除けます。
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煮物のごぼう、あく抜きは何分?どんな方法で?②サラダの場合
煮物にするときやサラダ、きんぴらにするときなど、用途に応じてあく抜きをしましょう。まずサラダの場合です。ドレッシングやマヨネーズで和えた時白い方がきれいで見栄えがするので、酢水であく抜きをします。どれくらいの濃度かというと、1リットルの水にお酢を大さじ1~2程度。酢水に切ったそばからさらします。2~5分もさらすと真っ白に。それから柔らかくなるまで茹でるか、電子レンジ加熱してからサラダにしましょう。
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お酢がない場合は水にさらしても。ちょっと長めの10分くらいさらしましょう。やや風味は逃げますが、その後柔らかく茹でるとサラダにぴったりです。お酢がない!と焦らないでくださいね。
煮物のごぼう、あく抜きは何分?どんな方法で?③きんぴらの場合
きんぴらごぼうや豚汁にする場合はしょうゆや砂糖で濃いめに味付けするので、白くする必要はありません。そんな時は切ったそばから水にさらします。どれくらいかというと、だいたい1~2分です。サラダにしたいけれどお酢がない場合も水に長めにさらせば大丈夫です。ただ、最初に書いたようにごぼうの栄養素であるポリフェノールは水にさらせばさらすほど逃げていきます。
ごぼうって同じせん切りでも、繊維を残すか断ち切るかで食感が変わり、仕上がりにも影響大。例えばきんぴらごぼう。ささがきごぼうもプラスして3種で切り方だけ変えてみるとずいぶん違う。ささがきは歯切れよく柔らか。繊維残すとシャキシャキ感すごい。繊維を切ったのがバランスよく個人的に一番好き pic.twitter.com/8tKYaEESEy
— 白ごはん.comをやってる人(冨田ただすけ) (@sirogohan_com) August 1, 2018
ポリフェノールを効率よく獲りたい場合は、切ったそばから水につけ、切り終わったらすぐにざるにあけるといいでしょう。また最近ではごぼうはあく抜きのために水にさらす必要はないとも言われています。ごぼうを切った断面が黒ずんでいるものは、特にあくが強いごぼうと判断し、ちょっと長めに水にさらせばあく抜き完了です。新鮮で断面が白いごぼうなら水にさらすのは栄養を逃すため御法度。ごぼうの場合あくイコール栄養素と考えましょう。
煮物のごぼう、あく抜きは何分?どんな方法で?④煮物の場合
煮物のごぼうに限らず、豚汁やきんぴらなどサラダ以外のごぼうの下処理に有効な方法です。栄養素を逃さず、しかも抗酸化力がアップするという画期的なあく抜き法は、電子レンジを使います。どれくらい電子レンジにかけるのかというと、500wで約2分間です。まず、ごぼうを2~4㎝にカットします。耐熱皿に載せてラップはせず500wで2分加熱するれば、クロロゲン酸が逃げるどころか2倍以上の効力になるのです。
あくも抜けて栄養価アップするなら、やらない手はありませんね。電子レンジであく抜きした後は柔らかくなっているので、そのまま乱切りにして煮物にしたり、細切りにして豚汁やきんぴらにしてもいいでしょう。柔らかくなっているので茹でる必要もなく切るのも簡単です。電子レンジにかけた後熱くなっていますが、もちろん水にさらす必要はありません。
ごぼうのあく抜きは目的別に。煮物は電子レンジでも。
水溶性食物繊維をたっぷり含み、ポリフェノールの一種クロロゲン酸という抗酸化作用の効果をもつごぼう。せっかく食べるなら栄養素を逃さずに摂りたいですね。サラダは酢水に浸けて白く仕上げましょう。お酢がない場合は水でもOK。それ以外はしょうゆなどで味付けをするため白くする必要はありません。栄養を逃さないためにそのまま使うか、サッと水で流す程度で大丈夫です。
そしてクロロゲン酸の効果をよりアップさせる電子レンジでのあく抜き。煮物や豚汁、きんぴら、天ぷらなどいろいろな料理に活用できます。おまけに柔らかくなっているので茹でる必要もなし。ぜひごぼうの下処理のひとつの方法として覚えておいてください。