世界4大スピリッツの1種類、ジン
カクテルで楽しむことが多いジンは、ボタニカルと呼ばれるハーブやフルーツの皮など各種スパイスをブレンドして造れた蒸留酒です。そのアルコール度数は高く40〜50度。ジンは昔から愛されてきたお酒で、ウォッカ、テキーラ、ラムと並び世界4大スピリッツの一つとされています。
ジンは高アルコール度数で、独特な強い風味のお酒なので主にカクテルで飲まれることが多いですが、よく冷やせばストレートやロックで飲むこともできます。バーテンダーにとって必需品といえるお酒なので、バーには欠かすことはできない存在です。
ジンの種類は4つ!ほかにリキュールが1種類
カクテルベースのお酒として親しまれているジンですが、その種類は一体どれくらいあるのでしょうか? ジンは大きく、ドライジン、ジェネヴァ、シュタインヘーガー、オールドトムジンの4つに分類されます。それ以外に正しくはジンではありませんが、非常に名前がよく似たアルコールで、スロージンというリキュールがあります。
ここではこれらジンの4種類とスロージンを加えた、全5種類をご紹介します。バーに行ったときにジントニックを注文するなどジンの種類にこだわりたい方もいると思いますので、ジンの種類と特徴を知っておくと、ジンベースのカクテルをもっと楽しめますよ!
ジンの種類と違い① ドライジン
引用: https://shop.r10s.jp/ledled/cabinet/item_spirit-gin/5-suntry-g-1800.jpg
ジンといえば一般的にはドライジンを指すことが多いです。ジンの中心的存在であるドライジンは、ロンドン生まれのお酒で「ロンドン・ジン」などと呼ばれることもあります。ドライジンの起源は19世紀までさかのぼり、イギリスで新しい蒸留器が開発されたことから始まりました。
ドライジンの主原料は乾燥させたジュニパーベリーのスパイス。ドライジンはクセの強い味わいですが、カクテルに使うとすっきりとした風味になります。代表的なドライジンの銘柄は、ビーフィーター、ボンベイ・サファイヤ、ギルビー ジン、ゴードン ロンドン、タンカレードライジンなどですね。
ジンの種類と違い② ジュネヴァ
引用: https://shop.r10s.jp/vin-naturel/cabinet/liqueur/img60019149.jpg
ジュネヴァは昔ながらの製法で造られているジンの種類です。1800年頃に誕生したジュネヴァは産地であるオランダを拠点にジンの基礎として広く親しまれてきたお酒なので、クラシックジンとも呼ばれます。
ジュネヴァとドライジンの違いは製造方法にあって、ドライジンより麦芽を多めにした糖化発酵の醸造酒に、ジュニパーベリーを漬けて単式蒸留にかけています。ジュネヴァは蒸留回数が少ないのでドライジンよりも香りが強くなり、雑穀の糖分が含まれるため、ほのかな甘みを感じるのが特徴。ジュネヴァの代表的な銘柄としては、ボルス バレル エイジド ジュネヴァがあります。
ジンの種類と違い③ シュタインヘーガー
引用: https://shop.r10s.jp/shot-3/cabinet/gin/imgrc0065917309.jpg
ドイツ産のシュタインヘーガーは、ドライジンよりもジン独特の風味がおさえられたお酒となっています。ドライジンやジュネヴァとの最大の違いは使用するジュニパーベリーで、ドライジンやジュネヴァでは乾燥したジュニパーベリーを使っていますが、シュタインヘーガーは生のジュニパーベリーを使っています。ドライジンよりもさらにカクテル向きのジンといえるでしょう。
シュタインヘーガーは製造に2種類のスピリッツを使用するこだわりで、単式蒸留でジュニパーベリーのスピリッツを造った後、連続式蒸留で麦芽やとうもろこしなどの雑穀類からグレーンスピリッツを造ることで、香りや味わいを豊かにしています。
シュタインヘーガーはドイツでビールを飲む前に胃腸の働きを活発にする目的でワンショット飲まれているとのこと。シュタインヘーガーの代表的な銘柄としては、シュリヒテがあげられます。
ジンの種類と違い④ オールドトムジン
引用: https://shop.r10s.jp/liquorsbest/cabinet/open2/3010093.jpg
オールドトムジンとほかのジンとの違いは、原材料に砂糖を加えていること。製造工程はドライジンと同じですが、砂糖を2%程度使用しているため、甘い味わいがするジンとなっています。ちなみに、砂糖以外にもサトウキビ原料のスピリッツを使用することで甘さを出す方法もあるようです。
オールドトムジンを使用したカクテルとしてはトムコリンズが有名で、代表的な銘柄には、タンカレー・オールドトムジンがあります。
ジンの種類と違い⑤ スロージン
引用: https://shop.r10s.jp/ledled/cabinet/item_liquor-b/img55648002.jpg
スロージンはジンの種類ではありませんが、念のためにご紹介しておきます。スロージンはジンの原料であるジュニパーベリーの代わりに、スローベリーと呼ばれるスピノサスモモの果実を材料に使って造られるリキュールです。
引用: https://shop.r10s.jp/liquorsbest/cabinet/open6/402002201.jpg
スロージンもアルコール度数約30度と強いお酒ですが、果実のフレッシュな風味が味わえるのでカクテルベースにすると、女性でも飲みやすいお酒になります。クリアなレッド色をしたスロージンは、カクテルにするときれいな色合い。代表的な銘柄には、ボルス スロージン、ゴードン スロージンなどがありますよ。
これがおすすめ!カクテルに合うジンの種類をご紹介
ドライジンなどのジンの種類や違いはおわかりいただけたと思うので、ここではカクテルにピッタリのおすすめのジンをご紹介します。ジントニックなどジンベースのカクテルが好きな方や自宅で作ってみたい方は、ぜひチェックしてみてくださいね!
カクテルにおすすめのジン① ビーフィーター ジン
引用: https://shop.r10s.jp/ledled/cabinet/item_spirit-gin/img55556300.jpg
ロンドンで製造されているドライジンのビーフィーターは、赤い衣装の近衛兵が印象的なボトルデザイン。さわやかなボタニカルの香りとキレのある後味が、カクテルにするとスッキリとクリアです。ジントニック、ジンリッキーなどにもおすすめのジンの代表的銘柄といえます。
ビーフィータージンは19世紀に誕生したお酒で、創業から現在まで秘伝のレシピを継承して造られています。世界中の人々から愛される、これぞジンといったお酒ですね。
カクテルにおすすめのジン② タンカレードライジン
引用: https://shop.r10s.jp/masuya-sake-ten/cabinet/01101836/img56693601.jpg
定番人気のジンといえば、タンカレードライジン。厳選したボタニカルを使用していて、4回蒸留を繰り返したことで、洗練されたクリアな味わいとなっています。タンカレードライジンは名前のとおり、ビーフィータージンと同じドライジンですが、人によって好みがあると思うので一度飲みくらべてみてもいいかもしれませんね。
引用: https://shop.r10s.jp/auc-sakedepot/cabinet/01559665/03209383/img58569542.jpg
かつてのアメリカ大統領ジョン・F・ケネディも好んだ高品質のジンであるにもかかわらず、値段は初心者でも買いやすいお手頃価格となっています。
カクテルにおすすめのジン③ ボルス ジュネヴァ
引用: https://shop.r10s.jp/liquorsbest/cabinet/open6/301015501.jpg
ボルス ジュネヴァは、ウィスキーとウォッカの良いとこ取りをしたようなジンで、ウィスキーの芳香さとウォッカの透明感が一つになったようなお酒。
一時は、禁酒法と第二次世界対戦の影響で、オランダのローカルスピリッツとなってしまったジンですが、多くのバーテンダーがクラシックカクテルの復活を支持したことで、現代に蘇りました。昔からオリジナルコリンズといったカクテルで親しまれてきたジンです。
カクテルにおすすめのジン④ シュリヒテ シュタインヘーガー
引用: https://shop.r10s.jp/ledled/cabinet/item_spirit-gin/5-slht-stinhgr.jpg
ドイツで知名度抜群のシュリヒテ シュタインヘーガー。ほかのジンでは味わえない、
まろやかな甘みとコクが特徴です。
シュタインヘーガーはカクテルベースにしてもおいしいお酒ですが、冷凍庫でボトルをキンキンに冷やして、グラスも冷やしたものを使い、ストレートやロックで飲むのもおすすめ。アルコール度数が高いので、たくさん飲めるものではありませんが、ジン本来の風味を味わうことができますよ!
カクテルにおすすめのジン⑤ ジンクス オールドトムジン
引用: https://shop.r10s.jp/ledled/cabinet/item_spirit-gin/5-junx-old-tom.jpg
「ヘンリー」「ヘイマン」から受け継がれてきたオールドトムジン「ジンクス」は、ジンとは思えない芳醇なオレンジフレーバーとほのかな甘さが特徴。材料のボタニカルは、ジュニパーベリー、スウィートオレンジピール、レモンピールなど全8種類をブレンド。
引用: https://shop.r10s.jp/lq-hasegawa/cabinet/spirits/15453_t.jpg
フルーツを両腕に抱えたトムキャットのボトルデザインもユニークで、ジンのイメージを180度変えるような味わいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今回は、ジンの種類と違い・それぞれの特徴についてご紹介いたしました。ジンにはドライジン、ジェネヴァ、シュタインヘーガー、オールドトムジンの4種類があります。また、ジンではありませんがスロージンというリキュールもカクテルと相性抜群です。ジンの種類によって、製造や原材料に違いがあるので、お好みに合わせて選んでみるといいですね!