『ソードアート・オンライン』は、川原礎原作の大ヒットライトノベルです。もともとはネット上の自サイトで公開されていましたが、その後『アクセル・ワールド』で電撃大賞を受賞し、その流れで『ソードアート・オンライン』も出版に至りました。現在も刊行は続いており、今アニメ化されている話の次の章となる第5部が販売されています。

世界初のフルダイブ型仮想現実、VRMMORPG「ソードアート・オンライン」が正式発売されることに。主人公・キリトもβテスト経験を経て、ゲームの世界に入り込みました。しかし、正式リリースされたゲームは、ゲーム制作者でありVRMMORPGの土台を作り上げた茅場によって、現実世界に戻れない死と隣り合わせのデスゲームと成り果てたのです。

アニメ1期では、本作のタイトルにもなったゲーム「ソードアート・オンライン」内での出来事を中心に話が進んでいきました。アニメ1期では、原作1巻〜2巻の「アインクラッド」編、3巻〜4巻の「フェアリィ・ダンス」の話が描かれ、キリトと、本作のメインヒロインとなるアスナの絆が描かれています。

「ソードアート・オンライン」で、アスナという少女に出会い、ゲーム内で結婚し、現実世界に生きて帰ったあとも一緒にいることを約束した2人。2人はゲームから帰るべく、最前線で戦っており、その最中で黒幕の茅場が仲間として潜り込んでいることに気付いたキリトが茅場を撃退。2年にも及ぶ戦いは幕を閉じることになりました。

しかし、キリトは目を覚ましたもののアスナは未だ寝たきりの状態でした。目覚める気配のないアスナに絶望するキリトは、彼女に似た少女が「アルヴヘイム・オンライン」というゲームで目撃されたことを知り、再びゲームの中に飛び込むことに。そこで彼女を救い出したキリトは、ついに現実世界で本物のアスナと再会を果たしたのです。

アニメ2期では、新たなVRMMORPG「ガンゲイル・オンライン」と、茅場の残したVRMMO世界の土台によって新たに生まれ変わった「新生アインクラッド」での短編を2つ描きました。「ガンゲイル・オンライン」の様子を描かれた「ファントム・バレット」は原作5巻〜6巻に収録され、その後の2つは7巻・8巻に収録されています。

「ソードアート・オンライン」の事件より1年後、総務省仮想課の菊岡から「ガンゲイル・オンライン」内で起きている死銃事件について調べて欲しいと、キリトに依頼がありました。ゲーム内での殺人が現実世界での殺人になるという恐怖の事件が、「ソードアート・オンライン」時代にあった殺人ギルド・ラフコフの元メンバーによるものだと気付いたキリトは、無事敵を撃破し、事件解決に導くのです。

新たに仲間を増やしたキリトは、「アルヴヘイム・オンライン」で話題になっている「聖剣エクスキャリバー」のゲットに行ったり、アスナはとある事情を抱えるギルドのお助けメンバーとして加入し、彼らと短くも心温まる交流をはたすのでした。

アニメ3期前半は、現在アニメが放送されている「アリシゼーション WoU」の前半戦となる物語が描かれました。原作内でも最長となる物語で、前半分だけで原作9巻〜14巻までを消費。原作の既読、アニメ全シリーズの視聴のみでも話を理解することは出来ますが、この前に放映された劇場版のAR装置や設定などが登場するので、そちらも観ておくといいですね。

キリトは菊岡の依頼のもと、医療用VR装置メディキュボイドを元に作られた、人間の魂を複製することができるというソウル・トランスレーターの被検体アルバイトを行っていました。現実世界とまったく同じように感じられる世界で、キリトはともに旅をする親友・ユージオに出会い、戦いの末死に別れることに。

ゲーム内時間で2年の時をともに過ごしたユージオの死、現実世界でのトラブルによりキリトは廃人となってしまうのです。

アニメ3期後半は執筆現在7話まで放送されています。後半は原作15巻から始まっており、18巻まで続いています。外伝を含めると、アリシゼーション編は原作20巻までありますね。19巻〜20巻は3期後半のメインとなる大戦のその後の様子が描かれています。

ラスボスだったアドミニストレータとの戦いのあと、自我を失い廃人となってしまったキリト。そんなキリトをアリシゼーション編のヒロイン・アリスが献身的にお世話しますが、敵との戦いのため前線に戻らなくてはいけなくなります。一方現実世界でも、菊岡の研究施設へ押し入ってきたテロリストによりピンチの状態が続いていました。

アリスのデータが欲しいテロリストたちがゲーム世界に飛び込むことを決めた頃、菊岡側にいたアスナもキリトを救い、アリスのデータを死守するため、ゲームの世界に潜ることを決意。しかし、テロリストのほうが行動が早く、頭の良いリーダーを手に入れた敵側は戦況を有利に運んでいくのです。

現在、テロリスト側がゲーム内の敵の大将となり、ゲーム内の大戦の様子がメインに描かれています。8話の予告を見る限り、8話ではまだアスナは登場しそうにありませんね。ゲーム内の時間は、現実世界の5000倍で進んでおり、ゲーム内の盛り上がりを見ていると数時間・数日経過しているように見えますが、現実世界では数秒・数分の時間しか経っていません。

アスナはすでにダイブの準備を済ませているので、そう遠くない時期に登場するとは思いますが、寝て、機械をオンにして、と行動するだけでゲーム内時間はかなり進むと予想されます。ただ、今までメインとなる物語は15話前後使って描かれていたことを考えた場合、10話くらいにはアスナが登場するのではないでしょうか。

原作から考察すると、キリトはアスナが来るタイミングではなく、アスナが来て、妹たちが来て、その後ユージオとの精神的対話で覚醒することになっているので、キリトの覚醒はもっとあとだと考えられます。下手すると13話くらいまで覚醒しないかもしれません。原作でも、キリトが覚醒するのはアリシゼーション編本編最終巻となる18巻ですからね。

18巻には大戦の最終決戦だけではなく、アリシゼーションの舞台であるアンダーワールドでの、アスナとキリトの夫婦生活なども描かれているため、そこをアニメでも映像化するなら、15話までには目覚めないと間に合いません。そこまで引っ張るかは微妙ですが、キリトの目覚めはもしかしたら年明けになるかもしれませんね。

原作から考察するならば、3期後半はこれからアスナが創世神ステイシアとして降臨し、戦況を優勢に変え、キリトとも再会という運びになるでしょう。アスナとアリスのやりとりや、テロリスト側の作戦会議、キリトと再会したアスナの様子などを観るのが待ち遠しいですね。

また、アニメでユイが「みんなの力を借りるかも」と言っていた通り、アスナ登場後、テロリスト側が現実世界の人間をダイブさせたことで、アスナ側は追い詰められていき、そのなかでキリトの妹と「ガンゲイル・オンライン」編のヒロインが新たな女神として登場するのです。アニメでは原作にいないキャラも作戦会議に追加されていたことを考えると、アニメオリジナルとして他ヒロインも登場すると考察されますね。

「アリシゼーション WoU」もすでに3分の１が終わろうとしていますが、そこで疑問なのが、原作をどこまでやるのかです。もちろん、18巻までは絶対に映像化すると思いますが、その後の19巻〜20巻までアニメで放送するのかが疑問なところ。現在のペースと、3期前半が6巻分映像化したことを考えると、外伝の20巻まで放送するのではないかと考察されます。

外伝は「アリシゼーション WoU」に組み込まなくても問題ない話ではありますし、副題から敵との大戦以外の話はやらない可能性もありますが、アリシゼーション編を本当に完結させるなら、キリトとアスナが現実世界に帰るまでの外伝も必須だと考えられます。外伝を映画で、というのはあまり考えられないので、原作20巻までを放送するのではないでしょうか。

原作は、短編集を間に挟み、新シリーズとなる第5部後半が12月に発売されます。5部には、これまでの通例通り、アリシゼーション編のヒロイン・アリスが新たな仲間として加わっており、キリトのハーレムがさらに強化されています。第5部がアニメ化するかはまだわかりませんし、是非続編となる原作もチェックしておきたいですね。