『3月のライオン』とは、大ヒット作『ハチミツとクローバー』を手掛けた羽海野チカ原作の漫画です。孤独を抱える人間と、そんな人間を優しく迎え入れてくれる優しい世界観が魅力的な本作は、今までにアニメ化・映画化がされ、まだアニメ化されていない部分の映像化が期待されています。

孤独を抱えていた主人公・桐山零は、天才と呼ばれる棋士でした。その孤独ゆえか、将棋の不調が続いたある日、心優しい川本家の3姉妹と知り合いに。この3姉妹と交流することで、零は次第に他の人々とも交流するようになり、心を開くようになりました。そして零は、3姉妹の次女であるひなたに次第に惹かれていくようになったのです。

現在、アニメ2期まで放送済みの『3月のライオン』。現時点では、アニメ3期の放送予定はありません。『3月のライオン』は各期2クールでの放送で、10月から始まり3月で終わるようにアニメ化されていました。このことから、仮にアニメ化するのであればどこかの年の10月からではないかと予想されます。

アニメ化する際、単行本5巻分ほど使っており、現在映像化していない分の巻数が5巻以上となったため、早くて2020年10月からの放送となるかもしれません。ただ、アニメの制作は放送予定の数年前から行われるため、まだ5巻以上のストックがなかった数年前から制作進行されていたかと言われれば、正直微妙なところです。ストックが溜まった今から制作するとなると、2022年以降の放送が現実的ではないでしょうか。

1期は1巻〜5巻を、2期は5巻〜9巻をアニメ化しており、それぞれ5巻分消費していることがわかります。このことから、3期は13巻までをアニメ化するのではないかと予想されます。14巻収録分の話も入る可能性はありますが、14巻〜15巻にかけてはよりひなたと零の恋がピックアップされ、その足掛かりとなるのが、14巻に収録されているあかりの恋についてのお話です。

その後またアニメ化すること考えた場合、14巻から放送したほうが作品に入り込みやすく、またひなたと零の恋について中途半端なところで終わることがないため、13巻までの内容が3期放送分だと想像されますね。また、次のアニメ化が2022年以降だと仮定した場合、現時点で2巻をストックしておくと、2年連続2クールという、1期・2期と同じ構成で、3期・4期を放送することが可能になります。

現在の最新刊は2019年12月に発売予定の15巻になります。特装版などがすでに出来上がっており、15巻に収録されるであろう話もすでに雑誌掲載済なため、15巻は延長などなく予定通り発売されるでしょう。一時休載などもありましたが、今まで通り年1刊行が続いているので、このままのペースでいけば、2022年には14巻と合わせてアニメ2クール分の5巻が揃いますね。

15巻では、零たちの文化祭から獅子王戦のトーナメント優勝までを収録するのではないかと予想されます。これまでもだいたい13話前後1巻に収録されているため、10月の雑誌に掲載された最新話までが入ると思われます。

では、15巻に収録される話にはどんなものがあるのか、ネタバレ紹介していきます。15巻の最初に収録される153話のネタバレについてはリンク先をご参照ください。

なんとか文化祭に顔を出すことができた零は、ひなたが参加したいという後夜祭に連れ立って参加することに。足を痛めたひなたは自然と零と腕を組む形になり、それを見た零のクラスメイトに囃し立てられてしまいます。ひなたはそれを否定しましたが、クラスメイトがいなくなったあと、零は「違わない」とひなたの否定を訂正し、ついにひなたに思いを告げたのです。

ついにひなたは零の気持ちを知りましたね。零の好意は今まで駄々漏れだったのになぜ気づきかなかったと思ったら、零は明確に「好きだ」と言葉で伝えてはいなかったのです。それは確かに気づかなくても仕方ないな、と思ってしまいますね。零の告白にひなたが何と答えたのか、それは記されていませんが、ひなたも零を想っているのは明確で、改めて告白すると宣言した零を受け入れていることから、同じように想いを伝えたのではないでしょうか。

B級2組の六段、野火止あづさは、田中太一郎の弟子で、零のトーナメントの対戦相手。あづさは、かつての自分のようにもてはやされている若い才能のひとつである零に対し、対抗意識といえばいいのか、認めているゆえの敵対意識といえばいいのか、非常に熱心で熱い想いをぶつけます。零のリズムを狂わせるようなあづさの攻めに、零はまた一歩成長していくのです。

15巻目にしてとても濃い新キャラが登場しましたね。おそらく、零とひなとの恋がひと段落したことで、零の心が確実にひとつ成長し、新章突入というような感じで、新キャラが投入されたのではないかと予想されます。あづさは今後もちょっとずつその姿を見せてくるので、単発使い切りキャラということはないでしょう。心の声が非常に騒がしいキャラで、師匠の田中を連想させますね。

むかえた獅子王戦4組決勝。相手は、あづさの師である田中七段でした。今期の順位戦でも好調な田中を零もしっかりと分析して勝負に挑みましたが、いつの間にか攻められているという展開に苦戦を強いられます。田中との勝負は深夜にまで及び、なんとか辛勝した零ですが、彼の心には恐怖のような暗闇が広がっていました。そんななか、零は順位戦で黒星を喫してしまい、昇級が苦しい状況となってきました。

167話はまだ掲載されていないのでわかりませんが、おそらく「道」という話は166話で終わりだろうと予想されます。「道」は零なりの将棋の戦法、駒の動かし方について零自身が見つめ直す話であり、50歳を超えて戦法を変える田中の姿や、田中から聞いた実父の将棋の指し方から、彼なりの道を追い求めていくのがテーマではないかと考えられます。昇級は厳しい状況となりましたが、この先人たちの話を聞いたことで、零はまた一段成長することができたのではないでしょうか。

167話以降は、恋愛より将棋のほうが多く描かれるのではないかと予想されます。零が昇級できるかどうかの場面で終わっているということもありますが、零にとってひなたたちのいる場所が、帰るところであり、安らげる場であることは間違いないので、次は棋士として一段階成長したところを描くのではないでしょうか。

そのなかで、ひなたと零の関係についても言及されるかもしれません。告白を経て、2人が交際したのか、交際ではなくただ想いを確かめ合ったのか、それは今後明かされるでしょう。2人とも想いを伝えるだけで、「付き合おう」と言いそうにない気もするので、そこの部分は知りたいところでもありますね。

零とひなたが互いの想いに気付いたことで、もしかしたら終わりが近いのではないかと想像してしまいましたが、あづさの登場がその想像を打ち消してくれましたね。棋界のトップである宗谷との話をせずに終わることはないとは思いますが、ひなたと零の恋の行方も本作の大事な要素なので、ついドキドキとしてしまいました。

まず、棋士としての零についてですが、先述したように宗谷との対戦を数回経験するのではないかと予想されます。これまで切磋琢磨してきたライバルたちと高め合いつつ宗谷に負け、その後またしのぎを削ってその実力を高めていく、というストーリーが棋士としての零には待っているのではないでしょうか。

また、ひなたとの関係についてですが、零は作中ですでにひなたにプロポーズまがいの発言をしています。少女漫画の定番でもありますが、2人の関係の終着点は交際ではなく結婚だと考察できますね。

『3月のライオン』は、満を持して宗谷と対戦、ひなたとの結婚、この2つを描ききるのではないでしょうか。

『3月のライオン』について、アニメ3期の予想、単行本未収録分までのネタバレと、今後どこまで展開するのかのネタバレ考察をしてきましたが、こう考えると、零の物語はまだまだ終わりそうにありません。是非また、アニメで動く零たちの姿が見たいですね。