プロ野球の一年を解説
シーズンが始まると毎日のように試合が行われ、身近な存在であるプロ野球ですが、シーズンは一体いつからいつまでなのか、シーズンオフがいつからいつまでなのか、試合は何試合あるのか、案外分からないことも多々あるものです。そこで、2019年のシーズンについて、その流れを追って解説していきたいと思います。
プロ野球のリーグについて
日程の説明をする前に、プロ野球のリーグについて簡単に説明します。プロ野球にはセントラル・リーグ(セ・リーグ)とパシフィック・リーグ(パ・リーグ)があり、それぞれ6球団ずつが所属しています。通常同一リーグのチーム同士が対戦します。そして両リーグのクライマックスシリーズ(あとで説明します)を勝ち上がった代表チームが日本シリーズ(あとで説明します)で対戦し、勝者が日本一となります。
また、シーズン中には異なるリーグのチーム同士が対戦する交流戦を行う時期があります。こちらについても、あとで説明します。
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プロ野球シーズンの流れ① 春季キャンプ
プロ野球選手のお正月と言っていいのが2月1日です。というのも、2月1日にシーズンオフが終わって春季キャンプが始まり、ここから本格的にチーム練習や対外試合が始まっていくからです。春季キャンプは通常2月1日から3月の上旬くらいまでにかけて行われ、合宿形式でトレーニングを行います。
トレーニング内容は、序盤は基礎練習で体作り、後半にかけて技術的、実戦的な内容になっていくのが通常で、チーム内でのレギュラー争いも後半にかけて熾烈になっていきます。
キャンプ地としては、過去はグアムやサイパンといった暖かい南の島が主流でしたが、現在は沖縄や宮崎、高知など国内が主となっています。
プロ野球シーズンの流れ② オープン戦
プロ野球では、キャンプ後半からシーズン開幕前にかけて、各地でオープン戦が行われます。2019年のオープン戦は2月23日(土曜日)から3月24日(日曜日)にかけて行われ、試合数は101試合が予定されています(ただし、雨天などで中止になった場合は代替はありません)。
オープン戦の成績は公式記録にカウントされないため、結果に関係なく選手の仕上がりの確認や調整のために出場したり、成長度合いを見るためにあえて若手を起用したりします。
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プロ野球シーズンの流れ③ レギュラーシーズン
オープン戦が終わるとレギュラーシーズンの始まりです。2019年は3月29日に開幕し、秋の閉幕まで長い戦いが続きます。通常、シーズンというとこのレギュラーシーズンを指します。レギュラーシーズンの成績が公式記録となり、レギュラーシーズンを通して、リーグ内で最も勝率が高かったチームがリーグ優勝となります。また、リーグ上位3チームが、次のステージであるクライマックスシリーズに進出することができます。2019年シーズンの試合数は各チーム143試合です。
プロ野球シーズンの流れ④ 交流戦
レギュラーシーズン中に、交流戦の期間があります。これは、セ・リーグのチームとパ・リーグのチームがそれぞれ対戦する期間で、試合数は各チームに対して3試合ずつ、計18試合行われます。2019年の交流戦は、6月4日(火)から6月23日(日)の日程で行われます。交流戦の成績は公式記録となり、シーズンの成績にも反映されます。
交流戦はリーグ対抗戦の側面があり、交流戦で勝ち越したリーグに所属するチームには、順位に応じて賞金が贈られ、勝ち越したリーグで最も勝率が高かったチームから一人MVPが選ばれ、賞金200万円が贈られるほか、各リーグから一人ずつ、「日本生命賞」として100万円が贈られます。
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プロ野球シーズンの流れ⑤ オールスターゲーム
レギュラーシーズン中には、オールスターゲームも行われます。これは、両リーグからファン投票および監督推薦で選抜された選手でチームを編成して、セ・リーグ対パ・リーグで対戦します。2019年の試合数は2試合で、東京ドームと甲子園で行われます。
この試合の成績はシーズンの成績には入らないため、選手はリラックスしてプレイします。オールスターゲームでは直球しか投げないという投手や、ホームランしか狙わないという打者もいます。これもオールスターゲームならではです。
プロ野球シーズンの流れ⑥ シーズン終了
各チームがレギュラーシーズンの全試合を消化したら、レギュラーシーズン終了となります。各リーグで4位以下に終わったチームは、この時点でシーズン終了、秋季キャンプからオフに入ります。一方、3位以上になったチームは、このあとに行われるクライマックスシリーズに進出します。クライマックスシリーズを勝ち抜いて日本シリーズに出場することが目標となります。
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プロ野球シーズンの流れ⑦ クライマックスシリーズ
クライマックスシリーズは、各リーグ上位3チームが参加して、日本一を決める日本シリーズの出場権を争います。クライマックスシリーズはファーストステージとファイナルステージの2つのステージからなります。
ファーストステージは、リーグ2位のチームとリーグ3位のチームが対戦し、先に2勝した方がファイナルステージに進出します。試合は2位チームの本拠地で行われ、2位チームの1勝0敗の状態からスタートします。つまり、2位チームには1勝のアドバンテージが与えられているわけです。
ファーストステージの試合数は最大3試合で、引き分けを含めて両チームが同じ勝敗になった場合は、2位チームがファイナルステージに進出する決まりになっています。
ファイナルステージでは、ファーストステージを勝ち上がったチームと、リーグ1位のチームが対戦し、先に4勝した方が日本シリーズへ進出します。ファーストステージと同様、リーグ1位のチームには1勝のアドバンテージが与えられます。また、ファイナルステージの最大試合数は6試合で、引き分けを含めて両チームが同じ勝敗になった場合は、リーグ1位のチームが日本シリーズに進出し、敗退したチームはこの時点でシーズン終了し、秋季キャンプからオフに入ります。
リーグ優勝できなくても日本シリーズに出場できる可能性がある事には賛否がありますが、非常に盛り上がる対戦でもあります。
2019年のクライマックスシリーズの日程はまだ決まっていません。
プロ野球シーズンの流れ⑧ 日本シリーズ
両リーグのクライマックスシリーズを勝ち上がったチームが日本シリーズで対戦し、勝った方が日本一となります。全てのチームはこの日本一を目指して一シーズンを戦います。日本シリーズは先に4勝した方が日本一となりますので、引き分けがない限り試合数は最大7試合となります。
2019年の日本シリーズは10月19日から10月27日にかけて行われ、第1,2,6,7戦はパ・リーグの出場チームの本拠地で、第3,4,5戦はセ・リーグの出場チームの本拠地で行われます。この日本シリーズが終わると、全チーム秋季キャンプからオフに入ります。
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プロ野球シーズンの流れ⑨ 秋季キャンプ
各チームシーズンが終わったら、通常短いオフを挟んで、10月下旬から秋季キャンプを行います。秋季キャンプは春季キャンプと異なり、開始日の取り決めはありません。秋季キャンプの内容は、体のケアに充てるベテラン選手や、体作りに励む若手選手など、それぞれの目的に合ったものになります。また、他球団を戦力外になった選手を秋季キャンプでテストする場合もあります。
プロ野球シーズンの流れ⑩ シーズンオフ
秋季キャンプが終わると、シーズンオフに入り、各選手は自由に時間を過ごすことができ、つかの間の休養期間となります。イベントやテレビ番組に出演するのもこの時期です。
しかし、もちろん選手たちはシーズンオフの間ずっと休んだり遊んだりしているわけではなく、ある程度の休みを挟んだら、各自自主トレを行います。場所は本拠地球場から海外まで様々で、他チームの選手と合同で行ったりすることもあります。この自由度が自主トレの特徴です。自主トレで体をつくり、力をつけて、十分に動ける状態で翌年の春季キャンプに臨むことが求められます。
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まとめ
これまで駆け足でプロ野球のシーズンを見てきました。これで、2019年からのプロ野球をより楽しく観戦できるようになればと思います。
また、プロ野球選手は、少しのオフシーズンを除いては、常にトレーニングや試合でのパフォーマンスを求められる厳しい職業であるということがおわかりいただけたと思います。このことを頭に置いて、選手へのリスペクトを忘れないようにしたいですね。