『進撃の巨人』は、原作:諫山創による漫画作品、およびこれを原作としたアニメなどのメディア作品のことを言います。『進撃の巨人』は『別冊少年マガジン』に掲載されており、2009年10月号から、現在でも連載中です。
また、累計発行部数がまだ未完ながら7100万部を突破しているほどの大人気作品です。これは日本の歴代の漫画の中でも19番目に位置し、まだ完結していないことを考えるとこれからも伸びていくと考えられます。
『進撃の巨人』に登場する巨人は、主人公のエレンたちと敵対する存在であり、人類をおびやかす存在です。巨人は、その名の通り、通常の人間とは異なり体調がでかく、最低でも3m以上あり大きい者は15mを超えます。
そんな巨人ですが大きいだけでなくその巨体に見合った筋力を持っており、通常の人間なら、握りつぶされてしまいます。そして巨人は人間を食べることを目的に動いており、口に入れられてしまうとまず助かりません。
また、巨人の強さは単純な力だけでなく、驚異的な生命力にもあります。巨人は人間の形はしているものの頭や心臓が弱点というわけでなく、体の一部を失っても動くことが出来、しばらくすると損傷した部分も再生するという、強力な能力を持っています。
しかしながら、巨人には明確な弱点があります。それは「後頭部より下のうなじにかけての縦1m、幅10cm」の部分で、この部分を損傷すると再生することなく、行動を停止します。
「ユミルの民」とは、『進撃の巨人』に登場する人類の祖先にあたる民族のことを言います。人間と巨人の歴史は、作中の時代から1820年前に、「ユミル・フリッツ」という女性が、「大地の悪魔」との契約により「始祖の巨人」の力を手に入れたことがすべての始まりです。
ユミル・フリッツは、この始祖の巨人の力を有効に使い、自身の国に繁栄をもたらし、エルディア国の建設に大きく貢献しました。そして、彼女は死ぬ際に、自身の強大な力を9つに分けました。この9つの力を持った特別な巨人が、「鎧の巨人」や「超大型巨人」であり、人間の自我を持っったまま、特別な巨人になれます。
この別れた9つの特別な巨人の力は、強大な力故に、この力を巡って戦争が起きます。その結果、エルディア国が保持していた9つの力のうち、7つの力がマーレ国に奪われてしまう結果となりました。
人間が自分の意思で巨人になることができる能力で、これは全てで9つあります。これらの9つの巨人はそれぞれ特別な能力を持っています。これらの9つの巨人は巨人の始祖である「ユミル・フリッツ」が死ぬ際に自身の力を9つに分けたとされています。
9つの巨人とは、「始祖の巨人」「進撃の巨人」「超大型巨人」「鎧の巨人」「女型の巨人」「獣の巨人」「車力の巨人」「顎の巨人」「戦槌の巨人」のことです。
巨人化できるものが巨人になるにはいくつか条件があります。当初はこの条件がわからずエレンは苦戦していました。まず1つに自身の体の一部に深めの傷を負う必要があります。これは、この傷口から巨人化が始まって広がっていくので、体を巨人化する際のスタート地点を作っているのかもしれません。エレンは、毎回自身の指の付け根を噛み切って巨人化しますが、巨人の再生力がなければ、相当痛いところまで皮膚を噛み切っているようです。
そして第2に、目的意識を持つことです。これが最も重要で、ただ実験的に巨人化しようとしたエレンは、全く巨人化出来ませんが、スプーンを拾おうと思った瞬間巨人化します。つまり小さくてもいいので目的がはっきりしていなければ巨人化出来ないというわけです。
また、巨人になった際に人間としての意思を保ち続けるには訓練が必要であり、また巨人化した際には、体力と精神力の消耗が激しく、必要以上に巨人化を長く続けていると、自我がなくなり無垢の巨人のように人間を襲ったりします。
エレン・イェーガーは、9つの巨人の力のうち「進撃の巨人」と「始祖の巨人」の2つの巨人のちからを継承しています。2つの巨人の力を持っている人物は他にはおらず、エレンは特別な存在です。
この2つの巨人の力は、エルディア人がマーレ人に奪われなかった2つの巨人の力で、エレンは、父親であるグリシャ・イェーガーからこの力を受け継ぎました。
「進撃の巨人」の能力は、他の巨人のような特殊な能力は作中まだ登場していません。しかし、他の巨人に比べ力が劣っているわけではありません。「進撃の巨人」は、他の巨人に比べ、人間とほとんど同じフォルムをしており、体術などの人間ができる技術で戦うことが出来ます。また、部分硬化などもできるので尖った能力はないもののオールマイティな力という印象です。
「始祖の巨人」は、全ての巨人の祖先にあたる巨人です。そのため、巨人としての能力は他の能力に比べると強力なものとなっています。その能力とは、すべての無垢の巨人を操ることができるというものです。しかしながら、この強力な能力は、誰でもつかえるというわけでなく、「始祖の巨人」の力を代々受け継いできた王族であるフリッツ家の者しか使うことが出来ません。
そのため「始祖の巨人」の力は、エレンが保持してはいるものの、彼がこの力を使うことは出来ません。また、作中一度だけエレンは「始祖の巨人」の力を使うことが出来、無垢の巨人を無意識に操りました。これは、このときエレン自身が巨人になったダイナ・フリッツに触れていたため、能力を発揮できたと考えられています。つまりフリッツ家でないエレンでも、フリッツ家の血筋の者に触れていれば、能力は発動できることになります。
ライナー・ブラウンは、「鎧の巨人」の力を持っています。「鎧の巨人」は、シガンシナ区の入り口を「超大型巨人」が破った後、その内側にあるウォール・マリアの壁を破りました。「鎧の巨人」は、約15mほどの体格で、普通の巨人より筋肉が非常に発達した見た目をしています。そんな「鎧の巨人」の能力は、全身を硬化する能力です。
巨人の硬化能力自体は、「鎧の巨人」だけでなく、エレンの「進撃の巨人」やアニの「女型の巨人」も部分的に出来ますが、「鎧の巨人」は、全身を硬化した上で、戦うことが出来ます。
当初は絶対的な防御を見せていた「鎧の巨人」ですが、弱点も存在します。それは、硬質化出来ない関節などの可動域です。人体の構造上、関節は硬質化してしまうと動けなくなってしまうので、必然的に硬質化はされません。この弱点をついてエレンは、「鎧の巨人」に関節技を決めることで、有利に戦いを進めました。
ベルトルト・フーバーは、「超大型巨人」のちからを持っています。「超大型巨人」は、その名の通り、通常の巨人とは比べ物にならないほどの巨体を持っており、その体調は60mにもなります。この「超大型巨人」が観測されるまでは、大型のもので15mとされていたので、この「超大型巨人」がどれだけ大きく規格外のものなのかが分かります。
「超大型巨人」は、シガンシナ区の扉を蹴り破り、壁の中に巨人たちを導き入れました。人類と巨人たちの戦いのきっかけを作った張本人であるため、エレンからは非常に敵意を向けられており、5年ぶりに再開した際には、ほとんど勝ち目がない戦況にも関わらず無謀に戦いを挑みました。
「超大型巨人」は、体が巨大というだけでも強さに大きなメリットをもたらしていますが、しかし、デメリットも有り、その巨大な体ゆえに小回りがきかず、立体機動装置をつかって体にまとわりつかれることもあります。
そこで「超大型巨人」は、体から超高温の蒸気を出すことができる能力を持っています。これにより、弱点のうなじに斬りかかられる際に、蒸気を出して近づけないようにしています。この体から蒸気を出す能力ですが、実は無尽蔵に蒸気を出すことができるわけでなく、蒸気を出すたびに、体の体積が減っていき、最終的には蒸気を出すことができなくなります。
アルミンは、ベルトルトから「超大型巨人」の力を受け継いだ人物です。「超大型巨人」を討伐する際にアルミンは、自身が「超大型巨人」の蒸気の犠牲になることで、「超大型巨人」の討伐を成功させます。
しかし、アルミンは「超大型巨人」の攻撃により全身にやけどを負い瀕死の状態になりましたが、まだ死んでいませんでした。瀕死のアルミンにリヴァイは、巨人化の薬を投入し、「超大型巨人」の能力を持っているベルトルトを食べさせることにより、この能力を受け継がせました。アルミンの「超大型巨人」は、ベルトルトのときとは少し形状が異なっており、アルミンのほうが少し痩せ型になっています。
アニ・レオンハートは、「女型の巨人」の能力を持っています。「女型の巨人」は、体長17mと通常の巨人より少し大きい巨人で、人間の女性のような骨格を持った巨人です。
「女型の巨人」は、「進撃の巨人」と同様に、他の巨人と比べ、人間に近い好を持っているため、体術を使った戦闘を行うことが出来ます。これにより体術の得意なアニの強さを十分に発揮されました。また、皮膚の部分硬化が出来たり、スピードや持久力も優れていることから、汎用性の効くオールマイティな力のようです。また、「女型の巨人」は距離は短いですが、無垢の巨人を呼び寄せる能力を持っています。
ジーク・イェーガーは、「獣の巨人」の能力を持っています。「獣の巨人」は、17mを超える大型の巨人で全身を毛で覆われており、やや長い腕を持っており、人間よりは猿のような類人猿に近い見た目をしています。
「獣の巨人」は、特別な能力こそ無いものの、その長い腕を利用して岩などを投擲することを得意としています。また、岩を手のひらの中で砕き、広範囲に投擲することで、一度におおくの調査兵団の命を奪いました。
ユミルは、「顎の巨人」の能力を持っています。「顎の巨人」の巨人は、その名の通り巨人な顎を武器として戦います。「顎の巨人」は、体は普通の巨人と比べても小柄体格をしており、その小ささを生かして、俊敏に戦います。
「顎の巨人」は、体に比べて、大きな顔が特徴で、巨人の屈強な肉体を噛み切るほどの口の大きさを持ちます。また、爪での攻撃も得意としており、巨人の弱点であるうなじをねらいます。
「座標」という言葉が『進撃の巨人』に初めて登場したのは、エレンが一時的に無垢の巨人を操って危機的状況を打破したときです。ライナーはこの力を持ったエレンに対して、最悪の人物が「座標」の力を持ったと言っています。
このときは、エレン自身「座標」の力を無自覚に使っていたので、この力の強大さがわかっていませんでしたが、巨人を憎むえれんがもしこの力を自在に使えたとしたら、たしかに敵対するライナーたちにとっては、最悪の人物かもしれません。
しかし、この「座標」の力は、巨人の始祖であるフリッツ家のものしか使えません。なので、エレンは、普段はこの力を行使することは出来ません。一度だけエレンがこの力を使えたのは、巨人になったダイナ・フリッツに触れていたからだと言われています。
マーレ人にとってエルディア人は、憎むべき存在です。これは1700年間もの間エルディア人は、巨人の力を使って世界を征服していたことが原因で、このときマーレ人も武力により、エルディア人に弾圧されました。
こういった経緯で、現在では立場が逆転しマーレ人がエルディア人を管理する立場にありますが、マーレ人はエルディア人を「悪魔の末裔」などと読んでいます。
また、近年ではエルディア人の保有する「始祖の巨人」の力を欲しており、壁の中で暮らすエルディア人に対して、ライナー、ベルトルト、アニを派遣しました。
ライナー、ベルトルト、アニは、マーレ国より壁の中に送り込まれた戦士です。その目的は、壁の中の人類であるエルディア人を滅亡させ、エルディア人に残された2つの巨人の力「進撃の巨人」と「始祖の巨人」の力を手に入れることです。
これは、3人の故郷であるマーレ国の内政事情にわけがあります。マーレ国は、9つの巨人の力のうち7つの巨人の力を保持しています。そのため、大陸の他の国に比べ、軍事力が高く、巨人の力で大陸を牛耳っていました。しかし、技術の進化と共に巨人の力だけでは、他国との争いに対処しきれなくなっていました。
そこで、エルディア人の保有する残りの2つの巨人の力を取り戻し、内政を立て直そうと考えました。特に「始祖の巨人」の持つ「座標」の力は、無垢の巨人を操ることが出来、大幅な戦力の向上が見込めます。
この記事では、『進撃の巨人』に登場する、巨人化することができる登場人物について、巨人化するための条件を中心にご紹介してきました。
『進撃の巨人』には、主人公のエレンを含めて、人間から巨人になることのできる人間が何人かいます。彼らのこれからの活躍がストーリーに大きく関与することは、間違いなく、これからも巨人の力を持つ彼らからは目が話せません。