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中間管理録トネガワ

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【中間管理録トネガワ】兵藤和尊の名言集スピンオフでの制裁シーン

2021.07.05

帝愛グループを統べる帝王とも呼べる男、兵藤和尊。カイジシリーズを通しての主人公カイジの最大の敵として現れる兵藤和尊はスピンオフ作品「中間管理録トネガワ」にも出ています。本編とは違った一面が見られるのですが本家の恐ろしさはどこへやら……。

  1. 中間管理録トネガワはカイジシリーズのスピンオフ
  2. 我々の知る利根川の裏側を見られる
  3. 舞台となる帝愛グループとは
  4. 帝愛グループを統べるのは兵藤和尊
  5. 兵藤和尊の息子、和也にも……
  6. 兵藤和尊の狂気
  7. 「王」を自称するほどに強い兵藤和尊の力
  8. 実は兵藤和尊にも人情の厚い一面が「あった」
  9. 幾度となく裏切られてきた経験が兵藤和尊を変えた
  10. 中間管理録トネガワにおける兵藤和尊は
  11. 会議中に寝るなど兵藤和尊の意外な一面も見れる
  12. 圧倒的……どうあがいてもっ……おじいちゃんっ…………!!
  13. 兵藤和尊の名言
  14. カイジシリーズ本編からも一つだけ紹介
  15. 【中間管理録トネガワ】帝愛グループの長、兵藤和尊のまとめ
『中間管理録トネガワ』は福本伸行さん原作の漫画『賭博黙示録カイジ』から始まるカイジシリーズのスピンオフです。主役は主人公のカイジを苦しめた帝愛グループのNo.2である利根川幸雄です。時系列としては帝愛グループの主催するギャンブルにカイジが参加する前の出来事にあたります。
原作での血なまぐさい命の駆け引きとは裏腹に、この作品は終始コメディ調で話が進んでいくため、カイジシリーズをしっかり見ている読者としては、かなり安心して見られる作品です。カイジシリーズ特有の表現も、面白おかしく使われていて、シュールな笑いを読者に届けています。
カイジと出会う前の利根川は、中間管理職として兵藤和尊の機嫌を窺いながら、部下をコントロールするという、板挟みの立場にいます。カイジシリーズ本編での利根川の影も残しつつ、中間管理職としての葛藤に悪戦苦闘しながら働く姿は感動的……ではなくかなりシュールです。
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中間管理録トネガワでは、中間管理職として部下にも兵藤和尊にも振り回される利根川が幾度となく描かれています。裏の仕事や黒い部分が強かったので、この作品での利根川はかなりマイルドです。「利根川も僕らと同じように苦労してるんだなあ……」と共感するところもあるでしょう。
まあ、やってることの黒さはあんまり変わらないですが……。限定ジャンケンの会場の企画会議をしたり、多重債務者のクズどもにやらせる悪魔的ギャンブルを考えたり、会長の兵藤和尊に貢献しています。
帝愛グループは金融会社を営んでいる組織です。中心となっているのは金融業ですが、グループという名の通り、カジノやホテルなど様々な形態で経営をしています。金融会社と言っても闇金もびっくりの闇金っぷりで、主人公のカイジは友人が帝愛から借りた借金の保証人となってしまったために、帝愛グループから追われてしまいます。
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借りた金額は30万円程度でしたが、金利によって返済する金額が膨れ上がって14ヶ月後には385万円になっています。ヤバイなんてものではありません。たった1年で金額が10倍になるなんて、金利の計算もしたくなくなります。
帝愛グループの財源は言うまでもなくこの法外な金利が支えています。さらに会長の兵藤和尊も国の重鎮とのコネクションを持っているため、帝愛グループにとって有利となる法案をいくつか通しているそうです。もちろん裏があるということは、作中の登場人物も分かっているのでしょうが、力が強すぎて揉み消されたり、告発した人間が悲惨な目にあうことは明らかでしょう。
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帝愛グループを統べるのは創設者でもある兵藤和尊です。カイジシリーズが開始した時点ではすでに40年ほどたっています。性格は冷酷で嗜虐癖を持つサディストです。人の苦しむ姿を見ること、そして常軌を逸した狂気的なギャンブルを何よりもの愉悦としています。
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兵藤和尊がもたらす惨状は読者も吐き気を催すほどです。弱者に金を貸し暴利によって搾取を繰り返すばかりか、博打で負けた人間には器官破壊(要は内臓破壊)、指切断、焼き土下座などえげつないものばかりです。
こんな残虐なことを「負けたら罰ゲーム」という感覚でやっています。恐ろしや……。
本当に恐ろしいことに、目の前で人間が苦しんでいる様を見て、兵藤和尊は大爆笑しているわけです。喜劇でも見ているかのような、サーカスでピエロを見ているかのような……弱者とはいえ人を人と思わないような行動はカイジシリーズで嫌という程体感できるでしょう。
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兵藤和尊には息子が二人います。そのうち一人は中間管理録トネガワには出ていませんが、本編であるシリーズの『賭博堕天録カイジ』でカイジの前に立ちはだかります。名前は和也で次男、顔は兵藤和尊に似ていますね。
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ボンボン育ちで周囲からチヤホヤされながら育ったせいもあって、性格はかなり捻くれている模様です。残虐性も息子の和也にも引き継がれており、負債を背負った人間に対してゲームを仕掛け、命を賭けたやり取りを見ては笑っているサディストです。父親の影響を受けているとのことですが、幼少のころからなのか、ある程度の年齢になってからなのかは分かりません。思春期のころに影響を受けたとしたら相当ヤバいですよね。
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兵藤和尊の狂気は凄まじい力を持っています。帝愛グループによって得た莫大な資産と本人の類い稀なる資産運用管理力によって、創設者にして一代で莫大な財を築き上げてきました。しかし兵藤和尊はそれでも「足りない」とさらに金を欲しており、世界中の金をかき集めて帝愛による「王国」を築き上げようとしています。
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莫大な財を築き上げ、しかも非人道的な手段を使ってまで手に入れてきたからか、兵藤和尊は生半可なことでは満足できない、快楽を感じられないようになっていました。そこで暴利によって弱者から金を搾取したり、常軌を逸した博打をやらせたりすることで快楽を得ています。
借金が払えない人間や、博打に負けてしまった人間には、熱した鉄板の上で土下座をさせる焼き土下座や、指の切断、王国を建設させるために働かせる地下強制労働など、想像するのも嫌なことを行っています。そうやって人が苦しむ姿を見て、兵藤和尊は楽しそうに笑うのです。
兵藤和尊は自らを王と自称するだけあって、本人の実力も常人の域を出ています。先に書いた資産運用の技術だけでなく、ギャンブルで策を立てたり、逆に相手の策を見破って罠を仕掛けたり、何より王たる者の強運を持っています。
また、帝愛グループを超強大な企業にまで育ててきた経験から、世の中を心理を突いた発言や、読者にとっても考えさせられる名言なども作中で言っています。意外にも勝負事ではフェアな一面を持っており、一概に魅力がないキャラクターではない、むしろカリスマ性のあるキャラクターになっています。
兵藤和尊が最初からあのように狂った人間だったかというとそうではありません。実は過去には人を助けるために金を貸していたことがあったようです。どうも困っている人間を見捨てられなかったのだとか……。今の兵藤和尊からはまったく考えられないような一面ですよね。
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ただし、兵藤和尊は金を貸した人間から幾度となく裏切られてきたと語っています。自ら助けた人間が容赦なく自分を裏切っていく。そんな人間たちの姿を見続けた兵藤和尊の心にどんどん闇が差してきたわけです。最初から金だけに固執してきたわけではなかったのでしょう。こうした辛酸を舐めさせられてきたことによって、他人に対して冷徹になったり、苦しむ姿を見て愉悦に浸ったり、金に固執するようになったわけなのです。
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中間管理録トネガワでの兵藤和尊は、カイジシリーズ本編よりかは幾分か落ち着いた様子を見せています。とは言ってもその狂気は健在で、本編よりもマイルドに描かれているだけです。言っていることはやはり物騒です。例えば、債務者が命を取り合うような死のゲームを企画しろ!という無茶ぶりをするなど(これが後の限定ジャンケンへと発展することになります)、ギャグテイストに描かれている割には冷静に考えるとかなりヤバいです。
中間管理録トネガワがギャグテイストなこともあってか、兵藤和尊の様子もなんだかしょうもないというか、笑ってしまうような部分が目立ちます。
中間管理録トネガワ(4) (ヤンマガKCスペシャル)
価格 ¥ 626
自らが出させた企画(底辺の債務者たちが命を取り合い、血沸き肉躍る興奮を与えるような死のゲーム)がどうなっているのか様子を見に会議室へ来るシーンがあります。突然のトップの来訪に焦る利根川と部下の黒服たち。会議の行く末を見守る兵藤和尊は難しい顔で睨みつけるような視線を送り続けています。
焦った利根川は、これまで出てきたアイデアの全てを却下し、せっかく黒服たちが出したアイデアを痛烈に批判します(兵藤和尊の機嫌を窺いながら)。全て却下したことで兵藤和尊が頷いたのを確認した後で、利根川は気づきます。兵藤和尊が居眠りしていて、今までの仕草は全て眠気に耐えていたうえでの行動だったということに。
まさかカイジ本編であれほど狂気的な一面を見せまくっていた兵藤和尊が、会議中に居眠りをするとは誰が予想したでしょうか。念のため理由を言っておくと、会議の時間は夜中にまで及んでいて、いくら帝王とはいえ老齢の会長が起き続けるには難しい時間だったからです。しかも、その時の寝言が「ククク……もう食べられぬっ……!!」という大変ベタなものです。
本編とのあまりのギャップ、そしてモノローグで「おじいちゃん」扱いされているなど、カイジ本編から知っている読者からしたら非常に笑えます。また、風呂に入っているときは機嫌がよく、朗らかに笑っています。案外、リラックスできるような状態だと、こうした人の良いというか、天然というか、そんなところも中間管理録トネガワでは見ることができます。
'どいつもこいつも……人間の本質をわかっとらん……贋作……紛い物…………!ワシは本物が見たいっ……!!'
世に蔓延している愛や恋、「一人じゃない」と歌う音楽、TVや音楽や映画からもたらされる一般的には大切なモノとされることに対して、それは本質ではないと兵藤和尊は指摘します。人間の本質はそんなものではない、そんなものは上辺だけだと……化けの皮を剥がした先のものを見たいと言っているのでしょう。
でも「切りすぎた前髪」と「タイトなジーンズ」と「ねじこむ」ってあんまり関係ないと思います(詳しくはアニメ第一話を見てください)。
'「ありのまま」では……クズは一向に クズのまま……!'
映画を見たいと言い出した兵藤和尊に対して、利根川は『ありのままで』という映画を薦めました。なんでも昨年ヒットした映画ということで持ってきたそうです。それに対して兵藤和尊が放った一言です。映画見たいとか急に言い出すせいでただでさえシュールなのに、急にこんな真面目なことを言うので正直なところ限界です。
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'命はもっと…粗末に扱うべきなのだっ……!'
ここでカイジシリーズ本編からも一つ紹介します。これはカイジと利根川がギャンブルをしているときに発した言葉です。大金を得るために命を賭けていくカイジを周りが止める中で、兵藤和尊だけはカイジの行動を肯定します。
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このセリフの後に彼は「生きたいだけの雑魚にはわからぬ感性」と、カイジを止める連中を批判しています。勝ちを取りに行くのに守ってばかりではいけません。時には命の危険を承知で攻撃を仕掛ける必要があります。場面が場面なので狂っているようにも見えますが、誰の人生にも言えることですし、帝愛グループを経営し強大にしてきた兵藤和尊にとっては骨身に染みている価値観なのでしょう。
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今回は兵藤和尊について紹介していきました。まだまだトネガワも6巻ということでカイジシリーズ本編のことも交えて紹介していきましたがいかがだったでしょうか。
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原作、アニメ、映画問わず、その狂気っぷりは読者に強烈なインパクトを与えます。常軌を逸したギャンブル。骨の髄まで、いや骨どころか存在まで絞りつくしていくような搾取。その強大な力は妙なリアリティを私たちに感じさせます。とはいえ、40年にわたり帝愛グループを育ててきたその手腕や人生経験は、一概に狂人の戯言と片付けられない程に本質をついています。
中間管理録トネガワでは多少その狂気は落ち着いていますが、シュールな笑いと共にこれからも数々の名言を生み出していくことでしょう。今日はここまで読んでいただきありがとうございました。
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://twitter.com/Tonegawa_Anime/status/1016925053018038272