名探偵コナン
名探偵コナンは1994年から週刊少年サンデーで連載が始まった青山剛昌さん原作の推理漫画作品です。連載開始から2年後の1996年にはテレビアニメ版の名探偵コナンの放送が始まり、翌年1997年には劇場版名探偵コナンが公開されました。今では劇場版名探偵コナンは毎年1作品ずつ新作となる劇場版名探偵コナンが公開されています。
名探偵コナンのあらすじ
高校生探偵である工藤新一はある日幼馴染の毛利蘭と遊園地に遊びに来ており、そこで黒ずくめの男の怪しげな取引現場を目撃します。取引を見ることに夢中になっていた新一は背後からもう一人の男に殴られ気を失い、毒薬を飲まされてしまいます。
そして目が覚めると小学1年生ほどの身体が縮んでいました。組織の人間に工藤新一が生きていることが知られれば周囲の人間に危害が及ぶと考え、正体を隠した工藤新一は『江戸川コナン』として数々の難事件を解決しながら黒の組織の陰謀を追う!
アンドレ・キャメルとは
アンドレ・キャメルとは、アメリカ連邦捜査局(通称:FBI)の捜査官の一人であり、年齢27歳の男性です。筋骨隆々とした体格を持つドイツ系のアメリカ人のアンドレ・キャメルは人相は良くないものの捜査官をやっているほどですから悪い人ではありません。名探偵コナンに登場する2年前にとある用事で日本に訪れていたことがあり、日本語は堪能です。
アンドレ・キャメルは赤井秀一が作戦の増員として呼び寄せた人物であり、ジェイムズ・ブラックの指揮の下で赤井秀一やジョディ・スターリングらと共に黒の組織を追っています。アンドレ・キャメルは赤井秀一に呼ばれただけあって、彼からの信頼は厚いようです。
アンドレ・キャメルとは その2
『アンドレ・キャメル』という名前の由来は『機動戦士ガンダム』の作中で『キャメル戦艦』を指揮していた『ドレン大尉』が由来となっています。ドレン大尉は赤い彗星こと『シャア』から絶大な信頼を得ていた人物なので、赤井秀一から信頼されているアンドレ・キャメルにピッタリの名前であると言えます。
また、アンドレ・キャメルは作中でジョディ・スターリングに『電話が妻からかかってきた』と言うシーンがありますが、実際は赤井秀一からの電話であり、電話の相手が赤井秀一であることを隠すためについた咄嗟の嘘です。なのでアンドレ・キャメルは独身です。
アンドレ・キャメルは凄腕のドライブテクニックを持つドジな人
体格と人相が相まって、初対面の印象がかなり悪くみられがちです。アンドレ・キャメルはその人相のせいであらぬ誤解を生むことが多く、ジョディには正体を疑われ、事件現場付近に居ただけで千葉刑事に滅茶苦茶怪しまれて容疑者候補の一人にさせられたりしたこともあります。さらには少年探偵団からは見た目だけで『殺し屋』だと決めつけられたことも。
そんな印象が悪く災難が降りかかりやすいアンドレ・キャメルですが、実際には温厚かつ心優しい性格の持ち主であり、卓越したドライブテクニックと優れた運動神経をも兼ね備えています。名探偵コナンの作中ではその能力を駆使して江戸川コナンと赤井秀一が立てた水無玲奈(キール)に関わる極秘任務をやり遂げたり、巧みなテクニックで車を運転するなど様々な活躍を見せています。その反面、不用意な発言によるミスも多くあり、極秘情報をもらしてしまったことも。
アンドレ・キャメルは不幸体質?
アンドレ・キャメルは筋トレが趣味であり、身体がなまらないように仕事の合間を縫って知覚のホテルの階段を使ってトレーニングしています。あえてホテルをトレーニングの場所として選んでいるかと言うと、2年前に来日した時に飲んだレストランの特性フルーツジュースの味が忘れられなかったからという御茶目な理由だそうです。
ファミレス限定のオリジナルカレーが好きであったりとよくフラッとしているせいかその過程で事件に巻き込まれることが多いです。そのため日本警察の目暮十三らや毛利小五郎、毛利蘭、服部平次、遠山和葉、世良真純とまで面識を持つようになりました。しかしFBIは日本で極秘に捜査しているので来日の目的を尋ねられた時は『傷心旅行中のジョディを連れ戻しに来た』という設定で誤魔化しています。
アンドレ・キャメルが所属するFBIとは
ジェイムズ・ブラックの指揮の下で、黒の組織を追い潜入捜査のために日本を訪れている組織がFBIです。名探偵コナンの物語が始まる5年前から2年前までの間にはFBI捜査官である赤井秀一一人を黒の組織へ潜入させ、当時ボスである『あの方』に最も近いとされていた組織の幹部『ジン』の身柄確保を狙っていました。しかし同じくFBI捜査官の一人であるアンドレ・キャメルの失態により作戦に失敗し、一時撤退します。
アンドレ・キャメルを含むFBI捜査官は日本で極秘捜査中
その後は過去の犯罪の証拠を数点掴んでいる黒の組織のメンバー『ベルモット』を標的とし、彼女の来日に伴って米花町付近に滞在しながら捜査を行っていました。潜入・調査のプロであるベルモットへの対策のため、日本に操作に訪れていることは日本警察に伏せており、あまり表立っては動けない状況での捜査となっています。
FBI捜査官の一人であるジョディ・スターリングはアンドレ・キャメルと共に捜査官として日本警察に認識されていますが、捜査している内容の詳細を伏せるために『長期休暇で傷心旅行中のために来日している捜査官カップル』という少々強引な設定で通しています。
アンドレ・キャメルが所属するFBIと江戸川コナン
やむを得ない拳銃の使用においては、日本での捜査に協力的である江戸川コナンに口裏を合わせてもらうなど、何らかのフォローをしてもらっています。ジョディ・スターリングとジェイムズ・ブラックは、潜入中に面識を持った江戸川コナンの推理力を高く評価しており、彼との情報交換や共同作戦などを積極的に行っています。同じくFBI捜査官の一人である赤井秀一は江戸川コナンのことを『坊や』と呼び、自身の死を偽装する策を講じてもらうなど、多大な信頼を寄せています。
ただし、FBI捜査官たちの中でも江戸川コナンの正体を知っているのは赤井秀一のみですが、江戸川コナン自身は他の捜査官たちにも正体を知られているのではないかと疑っています。捜査官たちも明確には気付いていないものの、何かあることは薄々気が付いている雰囲気です。
赤と黒のラッシュでアンドレ・キャメルが初登場!
アンドレ・キャメルは原作漫画の第58巻の『赤と黒のラッシュ』で名探偵コナンに初めて登場しました。2年前の黒の組織への潜入捜査の時に自分の不注意で赤井秀一の正体が組織に知られ、捜査は失敗に終わってしまいます。されにその失敗が原因で赤井秀一の恋人であった宮野明美も命を落とす結果となってしまいました。
赤井秀一からは『彼女も死を覚悟していた事だから気にするな』と言われましたが、アンドレ・キャメル自身はをのミスをとても悔やんでいました。自分のミスを気に病んでいたときに赤井秀一から電話で極秘任務の増員として適任な人物は居ないかと尋ねられ、自分の命を危険にさらすことを承知で赤井秀一に報いる為に自ら運転手役に志願しました。
アンドレ・キャメルの正体は黒の組織のあいつ!?
アンドレ・キャメルは初めて登場したとき、その人相の悪さとガタイの良さ、さらに怪しすぎる行動のせいで読者や視聴者からは完全に敵(黒の組織側の人間)だと思われていました。さらに、一部では黒の組織の構成員の一人の素顔ではないかという噂が広がりました。
アンドレ・キャメルの顎が、黒の組織の構成員の一人である『ウォッカ』の顎に非常に似ています。そのため、登場したときアンドレ・キャメルは多くの人に『ウォッカが素顔で登場した』と思われていました。アンドレ・キャメルだけでなくFBI捜査官たちみんな、黒の組織の構成員だと思わせるような、青山剛昌先生の策略でした。アンドレ・キャメルの正体は、ちゃんと本物のFBI捜査官です。
アンドレ・キャメルは黒の組織の構成員?
極秘任務中は度々怪しい素振りを見せており、人相も相まってアンドレ・キャメルはジョディ・スターリングはおろか、名探偵コナンの読者や視聴者にまで『ウォッカでなくとも黒の組織の人間ではないのか?』と疑われていました。しかし一連の行動は他の捜査官たちに自分のドライブテクニックをアピールするためであり、その結果ドライブテクニックの腕を見込まれて水無玲奈脱出計画の運転手に選ばれました。
アンドレ・キャメルが殺人事件の容疑者として疑われていた事件の最中に、赤井秀一が来葉峠で黒の組織に暗殺されてしまいます。安室透(バーボン)がやけどを負った赤井秀一に変装して周囲を探っていたとき、アンドレ・キャメルは『これは組織の罠ではないか』と疑っていましたので、彼は組織の人間ではないといえます。
アンドレ・キャメルがまたやらかす
『緋色シリーズ』では安室透の策にまんまと嵌り、赤井秀一から聞いていた楠田が死んだという情報を漏らしてしまいます。その後、赤井秀一が実は生きているんじゃないかという可能性が浮上すると、『またやってしまった…』と自分の失敗を悔います。そして安室透の仲間(CIA)に追われて絶体絶命の危機に陥ったとき、車の後部座席から今まで死んだと思っていた赤井秀一が登場し、アンドレ・キャメルは涙ぐんで赤井秀一の帰還を喜びました。
赤井秀一の指示でCIAの追手を振り切ったアンドレ・キャメルは赤井秀一と沖矢昴が同一人物だと知り、黒の組織のNo.2である『ラム』が動き出した事を教えてもらいました。その後は工藤邸で灰原哀を見守る沖矢昴(赤井秀一)と連絡を取り合うようになり、有事となれば彼に呼び出され隠密に灰原哀の警護を行っています。
アンドレキャメルの登場回【テレビアニメ版名探偵コナン】
『赤と黒のラッシュ』で初登場して以来、FBIが事件に絡むときに登場するようになったアンドレ・キャメルの登場回を一覧にしてまとめてみました。
500話『赤と黒のラッシュ 遺言』
501話『赤と黒のラッシュ 嫌疑』
502話『赤と黒のラッシュ 潔白』
503話『赤と黒のラッシュ 決死』
504話『赤と黒のラッシュ 殉職』
563話『探偵団VS強盗団(騒然)』
564話『探偵団VS強盗団(沈黙)』
578話『危機呼ぶ赤い前兆(オーメン)』
579話『黒き13の暗示(サジェスト)』
580話『迫る黒の刻限(タイムリミット)』
581話『赤く揺れる照準(ターゲット)』
651話『コナンVS平次 東西探偵推理勝負』
704話『漆黒の特急(ミステリートレイン)』
734話『ジョディの追憶とお花見の罠』
779話『緋色の序章』
780話『緋色の追求』
781話『緋色の交錯』
782話『緋色の帰還』
783話『緋色の真相』
792話『三人の第一発見者(前編)』
843話『探偵団はヤブの中(前編)』
847話『千葉のUFO難事件(前編)』
861話『17年前と同じ現場(前編)』
アンドレ・キャメルの登場回【劇場版名探偵コナン】
劇場版第18作『名探偵コナン 異次元の狙撃手』
劇場版第20作『名探偵コナン 純黒の悪夢』
人に良さが仇となる?アンドレ・キャメルの失態
ガタイの良さと強面な人相で第一印象が最悪のアンドレ・キャメル。しかしアンドレ・キャメルの性格はとても優しく、凄腕のドライブテクニックを持ったFBI捜査官です。
そんなアンドレ・キャメルはドジであり、うっかり屋さんで素直な人物のため、安室透の策にまんまと引っかかったりと不用意な行動で事態を悪くしてしまうことがしばしば。下記にアンドレ・キャメルの失態をまとめました。
アンドレ・キャメルの失態【赤と黒のラッシュ(嫌疑、潔白、決死、殉職)】
2年前、『ライ』というコードネームを与えられ潜入捜査をしていた赤井秀一は、ついに黒の組織の幹部であるジンと共にあたる仕事に漕ぎ着けます。FBI捜査官たちは赤井秀一とジンの待ち合わせ場所に張り込みましたが、そこに一人の老人が居座っていました。赤井秀一は老人を無視していましたが、アンドレ・キャメルは「ここは危険だから居てはいけない」と老人に声を掛けてしまいます。しかしこの老人の正体は黒の組織の構成員の一人であり、組織に赤井秀一の正体がFBI捜査官であることが黒の組織にバレてしまいます。
このアンドレ・キャメルの失態では、赤井秀一の正体がバレただけでなく組織のしっぽを掴み損ね、さらには赤井秀一の恋人である宮野明美が殺害されてしまう最悪の事態を招いた失態となりました。
アンドレ・キャメルの失態【コナンVS平次 東西探偵推理勝負】
ある日起こったファミリーレストラン店内での殺人事件。遺体の第一発見者の中に居たのはアンドレ・キャメルでした。以前日本に来日した際に食べたカレーが忘れられず、一人で食べに来ているときでした。そして、犯人は関西弁を話す男であるということを証言します。
ここでは失態というわけではありませんが、度々巻き込まれるついていない出来事の中でも一番ついてない出来事です。ジェームズ・ブラックにはこの事件に巻き込まれた後に『良く事件に巻き込まれる男だな、キャメルは』と言われてしまうほどによく巻き込まれています。
アンドレ・キャメルの失態【バーボンの謎を解くピース】
バーボン(安室透)の挑発に屈しなかったアンドレ・キャメルでしたが、ベルモットがジョディ・スターリングに変装しているとは知らずに『奴が車の仲で拳銃自殺したなんてことは…口が裂けても…』と既に楠田陸道が死亡していることをバラしてしまいます。
もちろんこれはバーボン(安室透)らが企てた計画通りでありました。バーボン(安室透)曰く『それに君なら…うっかり口を滑らせてくれそうだから…』と、初めからアンドレ・キャメルに仕掛ければ間違いなく聞きだせることを確信しての計画だったようです。
アンドレ・キャメルの声優情報
引用: https://pbs.twimg.com/media/CiPCWrqVAAQLvWq.jpg
数々の豪華声優陣で作成されている名探偵コナンですが、アンドレ・キャメルの声優は梁田清之さんが担当しています。低くて重圧な声質を持つ梁田清之さんですが、ファンの間では声質の変還が話題となりました。いかにも太く、低く、そして渋い声が特徴的ですが、昔はイケメン2枚目キャラクターの声優を担当することが多く、声質も高めでした。
そんな梁田清之さんが声優を担当している作品と言えば、やはり一番の有名作品が『SLAM DUNK』の赤木剛憲(ゴリ)が挙げられます。その他には『コードギアス 反逆のルルーシュ』のアンドレアス・ダールトンや『獣神ライガー』のリュウ・ドルク、『機動戦士ガンダムF91』のザビーネ・シャルなどの声優を梁田清之さんが担当しています。
最期に
見た目では完全に悪役キャラクターなアンドレ・キャメルの紹介でした。筆者も登場初期は見事に騙されました。2018年4月に公開される最新作ではCIAが動き出しますね。それに合わせてFBIの動きも活発になるのではないかと期待が寄せられています。今後のアンドレ・キャメルの活躍が楽しみですね!