人気アニメ『進撃の巨人』に登場するエルヴィン・スミスは、声優の小野大輔が声を担当しています。エルヴィンは、5年前はキース・シャーディス団長が指揮する調査兵団の一員として、壁外調査に参加していました。現在は、調査兵団の第13代団長として、エルヴィンが組織を取りまとめています。

エルヴィンの誕生日は10月4日ですが、年齢は明らかにされていません。ただ、エルヴィンは30代後半と推定されます。公表されているエルヴィンの身長は188㎝で、体重は92㎏です。

見た目には細く見えるエルヴィンですが、身長と体重から考えると体格はガッチリしています。エルヴィンの大きな特徴は、ツーブロックに分けている少し変わった前髪です。いつもしっかり整えられているところに、エルヴィンの性格が垣間見えます。

エルヴィンの性格を表すとすれば「非情」と「冷酷」です。調査兵団の団長として、エルヴィンは情に流されることなく冷静に判断することが求められるからゆえです。

巨人と対峙する場面が多く、常に危険に晒されている仲間たちを守るために、エルヴィンは団長として必要なことでした。

エルヴィン役を演じている小野大輔の誕生日は、1978年5月4日です。血液型はO型で、高知県出身と公式サイトに記載されています。身長は175㎝なので、エルヴィンよりも少し低いです。現在はフリーとして活動しています。

小野大輔は、2001年に声優デビューした当初、吹き替えを中心に活動していました。その後、アニメ出演作品も増えていき、声優アワード主演男優賞・パーソナリティ賞など数々の賞を受賞しています。2016年には、所属していた声優事務所のマウスプロモーションを退所して、フリーになりました。

声優・小野大輔の歌声は定評があり、これまでに数多くのキャラクターソングも担当しています。2007年からは、小野大輔名義でアーティスト活動も開始しました。雑誌「声優グランプリ」では、「もす。」というコラムを連載するなど、声優の枠を超えて幅広く活動しています。

イケメンではなく「ハンサム」という表現の方が似合う声優、小野大輔さん。声優界の中でも、昭和な雰囲気を持っているからと言われています。整った容姿とは裏腹に、ラジオのパーソナリティをつとめている番組では、しばしばポンコツになるので、愛すべきいじられキャラという声優のポジションを確立しています。

様々なキャラクターを演じていますが、地声の声質はエルヴィンと近い、低めです。出演作品では、どちらかというと少年よりも青年以上の役を演じることが多いです。エルヴィン役を演じて以降、正統派ではない変わった役も増えてきました。声優として演じる役の幅が広がってきています。

大人気ライトノベル『涼宮ハルヒの憂鬱』で古泉一樹役の声優だったのが、小野大輔です。涼宮ハルヒは、小野大輔がアニメ声優として注目を集めたアニメでもあります。この作品は、主人公の涼宮ハルヒが結成した「SOS団」が巻き起こすSF要素満載の非日常アニメです。

古泉一樹は季節外れの転校生として登場し、正体は超能力者です。頭脳明晰かつ運動神経も抜群であり、常に笑顔で得体のしれない雰囲気を持っています。

しばしば感情的になるエルヴィンとは違い、小野大輔は声優として、つかみどころのない役を見事に演じていました。

ライトノベル「デュラララ!!」で、声優として平和島静雄役を演じていたのが小野大輔です。この作品は、池袋を舞台にした群像劇であり、ギャングの抗争や都市伝説などをメインに描いています。

静雄は「池袋最強の男」など数々の異名をもち、絶対に敵に回してはいけない男と恐れられています。トレードマークはバーテンダーの服に、金髪・サングラスという装いです。普段は物静かですが、キレると手の付けようがないほど暴れ回ります。

とにかく叫ぶシーンが多く、声の出し方はエルヴィンと似ているところがありました。

小野大輔は、枢やな氏の漫画作品「黒執事」で、声優としてセバスチャン・ミカエリス役を演じました。

黒執事は19世紀末のイギリスを舞台にしています。ファントムハイヴ伯爵家という名門の貴族に執事として従事しているのが、セバスチャンです。その正体は悪魔であり、料理や武術など全てにおいて完璧ですが、会話の中に皮肉や毒舌を交えたりと慇懃無礼な態度が目立つのが特徴です。

セバスチャン役を演じたことで、小野大輔の声優としての知名度が更に上がりました。黒執事のアニメは2期・3期・OVAと続く人気作品となり、小野大輔も全作で声優を続投しています。冷静さという部分は、エルヴィンと似ている部分があります。

大人気アニメ「おそ松さん」で、小野大輔は松野十四松役を演じています。「おそ松さん」は、赤塚不二夫氏の漫画「おそ松くん」を原作にして作られた作品です。20歳を過ぎてもニート状態のおそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松の6兄弟が繰り広げるドタバタ騒動を描かれています。小野大輔以外の声優も、とても豪華です。

原作の「おそ松くん」とは設定も内容も、かなり変わった物語になっており、小野大輔演じる十四松は、天然かつハイテンションで、かなり変わった役どころです。

エルヴィンとは正反対のキャラクターで、台詞の言い方のニュアンスは、小野大輔がラジオで話すときと似ていました。

高津カリノ氏のアニメ「Working!!」にて、小野大輔は声優として佐藤潤役を演じました。Working!!は、北海道にあるファミレス「ワグナリア」を舞台に、そこで働く人たちの人間模様を描いた作品です。

佐藤潤はキッチン担当で、あまり感情を表に出すことがない青年です。不愛想な物言いながらも「店で一番良い人」と言われるほどの面倒見の良い一面もあります。好きな女性には奥手で、実はヘタレです。

佐藤潤も、エルヴィンとは正反対の役どころでした。朴訥な喋り方にも関わらず、しっかり感情が伝わり、小野大輔の声優としての力量を示しました。

小野大輔の実家は「おの家具」という家具屋です。しかし残念ながら、2017年に閉店したようです。当時は、出演作品のアニメ・声優グッズも置かれていたとの情報がありました。母親は「DearGirl〜Stories〜 」というラジオにも「ママD」として出演するほどで、息子の大ファンと公言しています。小野大輔が連載中のコラムのなかで、兄は獣医と紹介しています。

小野大輔の愛称として、声優界で定着している「オノD（おのでぃ・小野D）」ですが、「だいすけ」という名前の声優が多く、呼び分ける必要があったことがきっかけと言われています。名づけ親は、声優の近藤孝行です。

同じ声優の神谷浩史と2人でしているラジオ番組「DearGirl〜Stories〜 」から生まれた漫画「DearGirl〜Stories〜 響」でも、オノDとして登場しました。

小野大輔が、結婚しているという決定的な情報はありません。2012年に結婚していると報道された際に、声優の「谷あすか」との写真が出回りましたが、同じ声優事務所に所属していた時に大勢の人と撮った写真と言われています。小野本人もイベントの中で、谷あすかとの結婚を否定しました。

「DearGirl〜Stories〜」のラジオでは、モテないキャラを全面に出していただけに、ファンの間では、小野大輔の見方が変わったとして大きな騒動にも発展しました。

声優の小野大輔はこれまでに数多くの作品に出演しました。エルヴィン団長の冷徹さと非情さの裏にある葛藤を、ここまで演じられる声優は小野大輔以外にはいないのではないでしょうか。

小野大輔がエルヴィン役でなければ、エルヴィンの魅力が伝わることもなかったかもしれません。ここまでエルヴィンが人気キャラになったのも、小野大輔の力が大きかったと考えられます。

エルヴィン団長を演じてから、優しい・カッコいいイケメンだけでなく、野太い声で喋る役など、声優として今までとは変わった役の出演作品も増えてきました。今後の声優・小野大輔の活躍に期待が高まります。