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中間管理録トネガワ

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「中間管理録トネガワ」は「カイジ」のスピンオフ作品!利根川幸雄の日常が面白い!

2021.07.07

「中間管理録トネガワ」は「カイジ」のスピンオフ漫画です。主人公は利根川幸雄。カイジといえば命がけのギャンブルを描いた漫画なのですが「中間管理録トネガワ」はそれとは真逆のギャグ路線です。今回は帝愛グループの一員、利根川の日常を描くこの作品を紹介していきます。

  1. 「中間管理録トネガワ」はどんな作品なのか
  2. 【中間管理録トネガワ】中間管理職としての利根川の苦悩を描く【カイジ】
  3. 【中間管理録トネガワ】主に兵藤会長の機嫌に振り回される【カイジ】
  4. 【中間管理録トネガワ】普通のことでは満たされないから余計に…【カイジ】
  5. 【中間管理録トネガワ】利根川のリアクションが面白い【カイジ】
  6. 【中間管理録トネガワ】絵の再現度が高い理由は?【カイジ】
  7. 【中間管理録トネガワ】黒服たちにも個性がある【カイジ】
  8. 【中間管理録トネガワ】利根川・・・困惑っ・・・!【カイジ】
  9. 【中間管理録トネガワ】利根川や兵藤会長以外のキャラクターも登場!【カイジ】
  10. 【中間管理録トネガワ】まとめ【カイジ】
「中間管理録トネガワ」は「賭博黙示録カイジ」をはじめとした「カイジ」シリーズのスピンオフ作品です。主人公は利根川幸雄(とねがわゆきお)。
帝愛グループ内部での利根川の日常を描いており、利根川の中間管理職としての姿を、この作品内で存分に見ることができます。「カイジ」本編でもカイジに策を見破られてもその頭脳でカイジと激戦を繰り広げました。
「トネガワ」ではこういったギャンブルを行いませんが、帝愛内でバリバリと働き、これまで培ってきた力でもって仕事をこなしていく姿を見ることができるはずがありません。むしろ利根川が板挟みにある立場から振り回されまくるのが、この作品の真の魅力です。
「中間管理録トネガワ」はスピンオフのギャグ漫画なんですから。
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帝愛グループ内での利根川の立場は中間管理職です。総帥である兵藤和尊のご機嫌を常に伺い、利根川自身は多くの黒服たちを束ねる幹部の立場でもあります。そんな板挟みの状態で苦悩する利根川をギャグテイストに描いています。
「カイジ」本編にも使われている独特な間の取り方や表現を使っていますが、それがことごとくギャグに回っているので非常にシュールな笑いを生み出しています。
帝愛グループの兵藤和尊は絶対的な力を持つ恐ろしい存在です。一代で帝愛グループを超巨大企業に育て上げ、自らの野望を達成するために資金集めに執着しています。兵藤会長の野望とは帝愛の「王国」を作ること。そのために法外な金利で金を貸し、債務者から搾り取って、返済できない者には臓器売買や王国建設のための労働施設への誘拐など、常軌を逸した行動をしています。
兵藤会長は経営力と資産運用力にも長けています。帝愛グループを創設して40年、世界中から資金を集めるだけでなく、政財界にもコネクションを持ち、帝愛に有利な法案を通させるなどして、権力までも高めています。そんな絶対的な力を持つ人間がトップなのですから、利根川も兵藤会長の機嫌を注意深く気遣わなければならないのです。
「カイジ」シリーズでも金の亡者と呼ばれる兵藤会長ですから、これまでの人生で様々な娯楽や快楽を味わってきました。そのせいか、兵藤会長の感性は異常なまでに飛んでいて、命を賭けるようなギャンブルや人が苦しむ姿を何よりの愉悦としています。
暴利で金を貸して返済できない債務者をギャンブルに参加させ、負ければ指切断や臓器売買、強制労働施設への連行など、恐ろしいことを行っているわけです。もちろん利根川はそうした面を知っているので、下手に怒らせないようにと兵藤会長の意向に沿って動き回っています。
第1話では「血湧き肉躍るような、ワシの細胞が活性化させるような、債務者が命を取り合う狂宴」を企画せよと命令します。命令が物騒すぎますよね。しかし帝愛は闇金も真っ青の闇金ぶりな仕事をする企業です。これくらいぶっ飛んだ命令が来ることもうなずけます。
会長から無茶な命令をされた利根川。それがどんなに難しいことでも、会長の命令とあらば実行せねばなりません。利根川のプライドもありますが、何より兵藤会長が何をしでかすか分からないのが一番怖いのです。
そんな危機的な状況ではありますが「中間管理録トネガワ」ではギャグ的な展開へと変わっていきます。例えば先ほどの「血沸き肉躍るギャンブル」の企画を命令された時、利根川は胸中でこう語っているのです。
'週末のゴルフが・・・パァ・・・!'
「カイジ」本編の利根川を知っている身としては驚きの発言ですよね。初めて見た時は「利根川ってそんなこと考えるんだ……」と少し驚いてしまいました。面白いのがゴルフが潰れるという些細(?)なことに対して、やたら緊迫した描写がされていることです。過剰なまでのシリアスな演出はまさに原作そのもの!「カイジ」から読んでいる読者にとってはかなりウケているようです。
「トネガワ」の絵って「カイジ」の原作にそっくりですよね。特徴があるので真似はしやすい絵だとは思います。いろんなところで福本伸行さんテイストのパロディを見ますからね。「トネガワ」が人気になった理由の一つに「絵が原作そのまま」という点があります。
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見て分かる通りそっくりです。正直なところ前知識がなかったらどっちが本物か分かりません。実は「トネガワ」を描いているのは元々「カイジ」のアシスタントだった漫画家なのです。それを聞けばここまでそっくりで、さらに表現や雰囲気などの再現度の高さも頷けますよね。
帝愛グループには通称「黒服」と呼ばれる社員たちが大量にいます。主に黒服たちが債務者たちの前に表れて取り立てを行ったり、逃げた債務者を追いかけたりしています。「カイジ」本編では名前もないモブキャラばかりだった彼らにも名前が与えられ、利根川チームとして「血沸き肉躍るギャンブル」を企画するところから物語が始まるのです。
ふと思ったんですが、帝愛が黒い企業(色んな意味で)なのは結構噂になっているはずなんですよね(アニメ一話参照)。それを承知で入社を希望するほどの何かが彼らにはあるんでしょう。帝愛グループに力があるのは言わずもがななので、それを目当てに入社したという可能性もありますね。
黒服たちを会議室に集めた利根川が始めたことってなんだと思いますか?利根川がまず始めたことは黒服たちの自己紹介です。
「なんで自己紹介するの?」と疑問に持つ方もいるでしょう。しかし、考えても見てください。サングラスに黒いスーツを着用した男たちが、帝愛グループ内にはごまんといるんです。流石の利根川も特徴がなさすぎる黒服たちの名前を憶えているはずがないので、自己紹介を要求します。
その自己紹介も面白く、山崎と川崎が続いて「崎」が二回も続いてややこしいだの、荻野と萩尾がややこしいだの(見た目もかなり似ている)、左衛門三郎二朗に「今、二人分の自己紹介をしなかったか?」だの、思わぬ困難に利根川も頭を抱えてしまいます。
「カイジ」では散々、力のある人間としての強さを見せられてきたので、水面下で色々頑張ってたんだなあ…と利根川に同情する方も多いでしょう。
利根川や兵藤会長の出番が多いですが他にも帝愛と縁のあるキャラクターが登場します。カイジをエスポワールに誘いギャンブルの道へ走らせるきっかけになった遠藤勇次。利根川と同等以上の実力を持つ手愛グループ№2候補の黒崎義裕。裏カジノの店長であり、数々の仕込みによってカイジを苦しめた一条聖也。
アニメのキャストとして名前が載っているので、アニメを視聴していればどこかで彼らの姿を見ることができるでしょう。特にカイジ本編でも登場が少ないキャラクターは、どんな風に描かれるのかが楽しみですね。
「中間管理録トネガワ」について紹介させていただきました。モブキャラだった黒服達にも名前がついていて、本編の内容も絡めながら進んでいく様子は面白く感じます。アニメも絶賛放送中で、「カイジ」シリーズでよく知るキャラクターもこれから出てくるところです。
「賭博黙示録カイジ」からの読者も少なくなく、初めて読んだ人にもカイジをよく知っている人にもオススメの作品ですね!ここまで読んでいただきありがとうございました。
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://twitter.com/344tom/status/964501759933628417