【Free!】『Free!』とは
『Free!』とは、小説『ハイ☆スピード』原案、京都アニメーションが映像化した、アニメ作品です。現在アニメシリーズは第3期まで放送済みで、劇場版も4作品が上映されるなど大ヒット作となりました。2020年にはシリーズ最新作の放送が予定されているなど、まだまだ根強い人気のある作品です。
【Free!】あらすじ紹介【ネタバレ】
水泳の才能があり、本人も泳ぐことが好きな少年・七瀬遙。しかし、中学時代のとある経験により、彼は水泳を辞めていました。同じく水泳から離れていた幼馴染の橘真琴とともに、平凡な日々を過ごしていた遙でしたが、高校2年に進学したとき、かつて同じスイミングクラブに通っていた1つ下の葉月渚と再会。
その直後、海外に水泳留学に行っていたかつての仲間・松岡凛とも再会し、遙は再び水泳を始めることになったのです。
【Free!】「1Fr 再会のスターティングブロック!」の見どころ【ネタバレ】
水泳が好きながら水泳を辞めてしまった遙と真琴が通う岩鳶高校に、かつて同じスイミングクラブに通い、一緒にメドレーリレー泳いだ渚が入学してきました。渚からスイミングクラブが取り壊されると聞かされた2人は、渚に誘われる形で、埋めたトロフィーを掘り起こしに廃墟となったスイミングクラブへ行くことに。3人はそこで、一緒にリレーを泳いだもう一人のメンバー・凛に再会したのです。
1話の見どころは、遙を気遣う真琴の様子や、水が大好きすぎる遙、そして凛と遙の因縁ありげな様子ではないでしょうか。遙がなぜ水泳を辞めたのか、以前と様子がまるで変わってしまった凛に何があったのか、話の根幹となる情報の伏線が随所に散りばめられています。作品を観ていくうえで押さえておきたいポイントでもあるので、特に凛と再会してからの遙の様子には注目したいですね。
【Free!】「2Fr 追憶のディスタンス!」の見どころ【ネタバレ】
凛に会いに、彼が通う鮫柄学園までやってきた遙たち。そこで遙と凛は対決をすることになります。遙と凛の対決後、渚が水泳部作ることを提案。遙たちの担任でもある天ちゃん先生に顧問を頼み、無事設立は許可されたものの、あと1人の部員追加、草が生え放題・ひび割れ放題のプールを補修することが条件に出されました。
2話の見どころは、水泳部設立に意外とやる気を見せる遙の様子や、凛と遙の過去ではないでしょうか。特に、遙が水泳を辞めた中1の冬にあった出来事については、是非注目したいところ。水泳留学までしたのに遙に負けてしまった中学生の凛と、高校生になり遙に勝った凛の姿は見比べたいところですね。
また、凛に負けても「勝ってよかったな」と平然と言えてしまう遙と、それに怒る凛との温度差も、今後続編を観ていくうえで押さえておきたいポイントです。
【Free!】「3Fr 理論のドルフィンキック!」の見どころ【ネタバレ】
遙たちはプールの補修も終え、凛の妹の江がマネージャーとして入部したことで、無事水泳部を設立することができました。一方凛も鮫柄の水泳部に入部し、正式な大会で対決するための一歩をお互い踏み出します。ただ、リレーを泳ぎたいという渚の願いを叶えるためには、やはり部員が1人足りません。誰かいないかと探すなか、渚は同じクラスの竜ヶ崎怜に目を付けました。
『Free!』メインキャラの特徴のひとつでもある「男なのに女みたいな名前」という設定。渚は、この名前と「棒高跳びで飛んでる姿が綺麗」ということを理由に、絶対怜を誘いたいと心に決めます。すでに陸上部に所属していた怜にべったり張り付き勧誘する渚の頑張りは、注目したいところですね。
また、泳ぐことができず水泳を嫌っていた怜が、遙の泳ぎに感化されるシーンも見どころのひとつ。水泳を苦手としていた怜を一瞬で魅了してしまう遙は、本当にすごいですね。
【Free!】「4Fr 囚われのバタフライ!」の見どころ【ネタバレ】
ついにプール開きを迎えた岩鳶高校水泳部。怜が加わったことで部員も正式に4人となり、夏の大会へ向けて本格的な練習が始まろうとしていました。県大会出場のために怜はすぐにでも泳げるようになることが課題とされ、真琴、渚、遙がそれぞれ泳ぎを教えるものの怜はなかなか泳ぎをマスターすることができません。
4話では、水泳以外で直接ぶつかり合う凛と遙、そしてついに進化を見せた怜が見どころではないでしょうか。「オリンピックに出て金メダルを取る」という夢を持つ凛にとって、才能があるのに記録にこだわらず「泳ぎたいから泳ぐ」という遙の姿勢は理解できない様子。認めているからこそ凛はもどかしいのでしょう。
凛は遙の気ままさ、自由さに腹が立つようですが、怜はそんな遙に憧れているよう。「フリーでいい」と言う遙のアドバイスを受け、教わっていないバタフライを練習し、見事泳げてしまった怜にも注目したいですね。
【Free!】「5Fr 試練のオープンウォーター!」の見どころ【ネタバレ】
県大会に向け、どの種目に出場するか話し合うなか、全員持久力が課題だという結論に至りました。そんな折、偶然、過去の岩鳶水泳部がやっていた無人島での夏合宿のしおりを発見。予算がないなか、スイミングスクールのかつてのコーチ・笹部協力のもと、遙たちは合宿を実施することに。
本島から3つの島を経由して再び本島に戻ってくる遠泳計4kmと、本島の砂浜ランニング1kmを3セットという、泳げない人間にとっては地獄のようなメニューと、ビート板で必死に三人についていく怜も見どころですが、真琴の様子にも注目したいところ。
みんなの足を引っ張ってしまっていることを気にする怜に、「みんなで泳げることが嬉しい」と伝える真琴はいつも通りにも見えますが、たまに海を遠く眺めたりするなどやはり海に何かある様子。真琴の表情や、そんな真琴を窺う遙の姿に注目したいですね。
【Free!】「6Fr 衝撃のノーブリージング!」の見どころ【ネタバレ】
遙と渚、真琴と怜の組み合わせで、テントで野宿をすることになった4人。雨風が強まる深夜、真琴の叫び声に気づいた遙は、目を覚ました渚とともに外へ。そこで、溺れる怜と助けに向かう真琴に気づきすぐに海に飛び込みます。渚もそれを追い、遙は溺れかけの真琴を、渚は怜を助け、それぞれ小島に到着しました。
6話では、やはり真琴の心中が見どころではないでしょうか。海が怖い真琴が何故遠泳合宿をすることにしたのか。いつも人のことを気にかけ、自分のことは後回しにしがちな真琴の、遙を思う気持ち、仲間を思う気持ちが非常によくわかる1話となっています。
雨が止んだあと、空に広がる満天の星空と、足元の水たまりに映る星空を見るシーンは非常に美しく、真琴の「恐怖」から「みんなで泳ぐ喜び」へ変化する心情を表しているようで、是非注目したいですね。
【Free!】「7Fr 決戦のスタイルワン!」の見どころ【ネタバレ】
県大会まであと5日と迫った岩鳶水泳部。最終仕上げのためにきちんとしたコーチが必要だという江の言葉を受け、スイミングクラブの元コーチ笹部に練習を見てもらうようお願いします。一方鮫柄では、遙と直接対決するため凛が準備を整えていました。
今までとは雰囲気の違うホラーのような始まりも見どころの7話。遙と戦うため、フリーの100しか出ないという凛と、実力があるのに遙との勝負ばかり拘る凛にモヤモヤする後輩の似鳥愛一郎など、鮫柄の面々にも注目したいですね。愛一郎のモヤモヤが、自分が遙に感じているもどかしさと似ていると察した凛の姿など、きちんと周りを見る力もあるという表現も今後の伏線として見ておきたい部分です。
7話の最大の見どころとなるのは、やはり県大会当日の様子。遙に正々堂々勝利しご満悦の凛と、そんな凛の「これでもうお前と泳ぐことはねぇ。二度とな」と言う言葉にひどくショックを受ける遙の姿などは、非常に高校生らしく、また人間らしい一面が垣間見える瞬間です。
【Free!】「8Fr 逆襲のメドレー!」の見どころ【ネタバレ】
凛と勝負することでまた自由になれると思っていた遙でしたが、結局自由を手に入れることはできず落ち込みます。凛は純粋に勝利を喜びますが、真琴に「勝ち負け以外にも大事なことはある」と言われ、再びモヤモヤを抱えることに。
岩鳶メンバーは全員、個人種目での地方大会出場はなりませんでした。しかし大会後、江から翌日のメドレーリレーにエントリーしていたことを知らされたのです。今まで、一緒にリレーを泳いだ仲間との軋轢を描いていた『Free!』において、「メドレーリレー」は非常に大事な要素。
かつて仲間だった遙、真琴、渚が、別の人物とメドレーを泳いでいる様子を見る凛の姿は、是非注目したいところ。特に、自分と同じポジションで、水泳を始めて数ヶ月の怜に対し「なんであんな奴があいつらと一緒に泳いでるんだ!」と憤るシーンは、凛が真に望むものが見え隠れする重要な場面ですね。
【Free!】「9Fr 迷いのルーズンアップ!」の見どころ【ネタバレ】
遙のフリーでの追い上げで、無事地方大会へ出場することが決まった4人。抱き合って喜ぶ4人の姿を1人眺める凛は、小学生のとき、大会で遙たちとリレーを泳ぎ喜びあった日のことを思い出していました。
凛との勝負から、ずっと浮かない様子の遙を心配し、渚たちが地元のイカ祭りへと遙を誘います。凛がお祭りに来ていることに気づいた渚と怜が、2人が会わないよう必死に行動する姿は、注目したいですね。シリアスな凛と、コミカルな怜のギャップが非常に面白いですよ。
遙が真琴たちに「リレーに出たい」「お前たちと泳ぎたい、もう一度」と言う場面も見どころのひとつですが、愛一郎と凛が別れるシーンの背景も是非注視しておきたいところ。鮫柄のカラーのひとつでもある赤色の明かりがある場所から、岩鳶のカラーのひとつである水色の光がある方へ凛が歩く姿は、遙や真琴、渚など岩鳶メンバーに思いを馳せる彼の心情を表しているようですよ。
【Free!】「10Fr 苛立ちのハートレイト!」の見どころ【ネタバレ】
小6の冬、凛が遙や真琴の通う岩鳶小学校に転入してきました。スイミングクラブも同じ場所で、あくまで「偶然」だと言う当時の凛ですが、どうしても遙たちとともにリレーを泳ぎたいようでした。
凛に誘われ始めて泳いだリレー。遙、真琴、渚にとっては、掛け替えのない大事な思い出でした。高校に入って始めて遙たちと知り合った怜は、何故今こんな状態なのか、凛との間に何があったのか気になって仕方ない様子。3人とは違う、どこか疎外感を感じさせる怜の姿は、見ていて心苦しいものがありますが、彼が真の仲間になるためにはどうしても必要な場面で、是非注目したい部分でもありますね。
特に、渚と2人きりになったあと、彼に「怜ちゃんを巻き込むつもりないから」と言われ、「ここまで巻き込んでおいて」と怒る怜の悲痛さは、彼の仲間に対する想いの強さを感じられるシーンですよ。
【Free!】「11Fr 激情のオールアウト!」の見どころ【ネタバレ】
単身、凛に会いに鮫柄に乗り込んだ怜。そこで怜は、思っていたモヤモヤをすべて凛にぶつけます。怜が部活を休んだことを心配した岩鳶メンバーは、部活後お見舞いに行くことに。病気ではなく、凛に会いに行っていたと知った遙たちは、改めて地方大会でのリレーを頑張る決意をします。
11話での見どころは何と言っても怜と凛のシーンではないでしょうか。凛と怜はそれぞれ、遙・真琴・渚という最高のメンバーと最高のチームを組んで、仲間への誇りを持っている人物同士。2人自身は限りなく他人で、しかし仲間もポジションも同じと言う最高の共通点を持っています。地方大会前日、現場入りした怜を呼び出し、落ち着いて自分の本心を伝える凛の姿や、それを静かに受け止める怜の姿などは是非注目したいですね。
また、遙が真琴や渚に感謝を伝えるシーンも見どころですよ。
【Free!】「12Fr 遙かなるフリー!」の見どころ【ネタバレ】
怜との出会いで落ち着きを取り戻したように見えた凛ですが、メドレーリレーのメンバーから外されたことで、再び情緒不安定に。個人で出たフリーの100mもボロボロで、心配する愛一郎に対し「水泳なんてやめてやる」と怒鳴り、荷物をまとめてしまいました。
プールから上がろうとしてもなかなか上がれない凛の姿には胸が痛くなりますね。12話の見どころは、そんなボロボロな凛が再び笑顔を取り戻すまでと、遙の「凛と泳ぎたい」というもっとも純粋な願い、そして、そんな遙の願いを叶えるため、あれだけみんなとメドレーリレーを泳ぐことを夢見た怜が、自分の代わりに凛を出場させたところでしょう。
リレーを泳ぎきり、笑いあう4人を1人応援席から見つめる怜の気持ちを考えると、複雑な気持ちになりますが、この出来事があったからこそ、怜と凛は仲間になれ、岩鳶メンバーの絆はより強くなったのではないでしょうか。
【Free!】『Free!』第1期についてまとめ
「遙・真琴・渚・凛、そして怜」「遙・真琴・渚・怜、そして凛」という、4人+1人だった構図が、水泳を通し「5人で仲間」となっていく姿を描いた第1期。凛と怜という、遙たち3人の仲間であることを望んだ2人の想いのぶつかり合いが、非常に気持ちを熱くさせたシーズンでした。