【進撃の巨人】2期EDがめちゃめちゃ怖い?
人類と巨人との戦いを描いた漫画『進撃の巨人』は、2013年のテレビアニメ化で爆発的な人気を獲得しました。有名なアニメは、ストーリー考察や登場人物だけでなく、主題歌もよく話題になります。進撃の巨人の場合は、1期オープニングテーマ「紅蓮の弓矢」が大ヒットし、人気アニソンの仲間入りを果たしました。
その一方で、「怖い」「不気味」と言われている主題歌があります。それが、2017年4月より放映された2期のエンディングテーマ「夕暮れの鳥」です。「夕暮れの鳥」は讃美歌のような歌でありながら、不穏な曲調によってなんとも表現しがたい独特の雰囲気になっています。さらにエンディングの映像には怖い絵もあり、不気味さを加速させていました。
しかし「夕暮れの鳥」はただ怖いだけでなく、歌詞や映像から様々なことを読み取れます。これがファンの間での考察につながったのです。
【ネタバレ注意!】進撃の巨人2期の内容
アニメ進撃の巨人2期は、原作漫画の9巻~12巻にあたる部分が放映されました。1期と比べて謎が深まり、考察する余地も多かったのが進撃の巨人2期の特徴です。ウォール・ローゼ内での巨人たちの出現、獣の巨人の登場、超大型巨人と鎧の巨人の正体が判明する、さらには「座標」とよばれる力の存在など、手に汗握る展開が続きました。
2期EDの評判
進撃の巨人2期のEDの巨人がやたら怖い
— せんBo (@semBoy_555) May 10, 2017
巨人が人間を口だけで咥えながら歩いてたり人間モチャモチャ頬張らせて食べてたり
進撃の巨人2期のED怖くね?
— 4rs/しらす【Daphne】 (@4rs_zZ) November 17, 2020
自分だけかな?
伏線めっちゃあるし画像も気味悪いし、音楽も音楽のみなら🙆🏻なんやけど画像こみだと怖い
進撃の巨人2期ED「夕暮れの鳥」には、まず単純に映像としての怖さがあります。ED映像では、巨人が人間に襲いかかり食らう描写を絵画のように描いています。伝統的な芸術作品のようにエグい内容を描写しているのは、他作品にはない大きな特徴です。
また、ストーリーに関わる重要な伏線が張られていることにも注目が集まっています。EDに施された数々の仕掛けからはたくさんの事柄を考察できるため、一部ファンからは「ネタバレ」とすら言われました。とはいえ、ED映像はストーリーを楽しむ助けとなっています。進撃の巨人は伏線や謎が多く、あれこれ考察できるのが魅力です。
【進撃の巨人】2期ED「夕暮れの鳥」とは?
ここからは、進撃の巨人ファンの間で「怖い」といわれている、2期ED「夕暮れの鳥」という楽曲を手掛けたアーティストについて見ていきましょう。
「夕暮れの鳥」を歌うのは、神聖かまってちゃん【進撃の巨人2期ED】
アニメ進撃の巨人2期ED「夕暮れの鳥」を歌っているのは、神聖かまってちゃんという男女4人のロックバンドです。ボーカル・ギターを担当するの子、キーボード担当のmono、ドラムス担当のみさこ、ベース・コーラス担当のちばぎんの4人で構成されています(このうち、ちばぎんは2020年ツアーファイナルをもって脱退)。
神聖かまってちゃんの楽曲は癖になってしまう独特のもので、たくさんの人を魅了しています。アルバムタイトルも「友達を殺してまで」「みんな死ね」など、目を引く個性的なものが多いです。また、インターネット上の様々な場所で、彼らについての考察が見受けられます。
YouTubeやニコニコ動画など、インターネット上で知名度を上げた神聖かまってちゃんは、その後テレビ出演も果たすなど、活躍の場を広げています。
ちなみに神聖かまってちゃんは、2020年12月より放映されているアニメ進撃の巨人4期で、OP曲「僕の戦争」を手掛けています。こちらも耳に残る不思議な魅力をもった曲であるため、ぜひ一度聞いてみてください。また、ファンが楽曲や映像の考察をしています。各々の考察結果を覗いてみるのも面白いかもしれませんね。
神聖かまってちゃんの抜擢は、原作者たっての希望
実は、進撃の巨人原作者、諫山 創(いさやま はじめ)先生は、以前から神聖かまってちゃんのファンでした。楽曲のタイアップは、諫山先生からの提案によるものです。原作者直々の要望だけあって、進撃の巨人らしい雰囲気、そして考察しがいのあるエンディングに仕上がっています。また、EDストーリーボードも諫山先生が作成しています。当時諫山先生は、ご自身のブログでその喜びを語っていました。
【進撃の巨人】2期EDの画像を考察
摩訶不思議なメロディーと映像が合わさることで、進撃の巨人2期ED「夕暮れの鳥」は不気味でありながら目が離せない、中毒性のあるものとなっています。そしてそれだけではなく、エンディングを見てその意味を考察するファンも出てきました。上でお伝えしたようにED制作に諫山先生が携わっていること、そして映像は巨人の歴史を見せるようなものであることからも、何かありそうだと思うものです。
ここでは、エンディングの映像から言えること、ファンの間で共有されている考察を紹介します。進撃の巨人原作のなかで答え合わせされたものもあり、ネタバレを多分に含むため閲覧には注意してください。
ユミルと大地の悪魔の契約【進撃の巨人2期ED考察】
【考察用】進撃の巨人2期ED曲の映像「夕暮れの島」の全カットまとめ、ネタバレ凄いな https://t.co/MjbWsI0Ie9 進撃の巨人ちゃんねる : pic.twitter.com/ildPRh1HSW
— 進撃の巨人ちゃんねる (@shingekich) April 1, 2017
はじめに紹介するのは、人間と異形の怪物が何らかのやりとりをしている絵です。考察においてこれは、当時アニメ化されていなかった、原作漫画の内容を表していると考えられました。
大地の悪魔と契約するユミル・フリッツ。ユミルの持つ林檎は大地の悪魔から授かったモノなのか? pic.twitter.com/y8Ykg7knOF
— Jackson (@oldhickory_1829) July 4, 2019
進撃の巨人原作21巻86話に、ED映像と酷似した描写があります。ユミル・フリッツと大地の悪魔が契約を交わす様子です。ユミルはこのとき、巨人の力を手に入れました。
死体を食う3人の少女【進撃の巨人2期ED考察】
3人の娘以外の6体の巨人もユミルの体を食して誕生し、その血統がユミルの民になったのでは。
— アース(進撃の考察管理人) (@singekinb) October 15, 2019
王家血統とユミルの民の考察の到着地点で今記事書いていますが仕事が忙しく時間が無い(泣)
ただこの予想ならアニメ2期EDのツボの数が6個の回収にもなるので、当たりそうな予感(*^^*)#shingeki#進撃の巨人 pic.twitter.com/AJRMktfrDH
次にこちらの画像を見ると、卓状に乗ったほぼ骨の死体と、何かを食べている様子の3人の少女たちが描かれています。当時の考察で、少女たちは後に壁の名前にもなったマリア、ローゼ、シーナだと考えられました。さらにこの死体はユミルのもので、彼女たちはその肉を食べているのではないかという考察もされています。
今月の進撃の巨人、アニメ2期(2017)EDの謎映像がようやく回収された。 pic.twitter.com/iHCKCqCTgG
— もつれら (@mtmtsf) October 8, 2019
その後、進撃の巨人原作30巻122話で、エンディング映像の伏線が回収されます。つまり、当時の考察の答え合わせがなされたということです。エレンが座標に到達したことで、始祖ユミルの過去が明らかになり、画像のシーンが登場しました。
もともと奴隷だったユミルが巨人の力を手に入れると、当時の王はその力を得るため彼女を妻にしました。ユミルは3人の娘を産みますが、その後亡くなってしまいます。王は3人の娘・マリア、ローゼ、シーナに、なんと母・ユミルの肉を食わせました。ユミルの遺体の周りには壺が6つ置かれていることもあって、これが巨人の力を継承するために行われていたことだと判明します。
アニメ放映から時間が経過してからの見事な伏線回収に、考察していたファンは興奮しました。
ラーゴの惨劇【進撃の巨人2期ED考察】
進撃の巨人最新話で2期のedのシーン出てきてすげえわ pic.twitter.com/7ed1RrLNta
— やまも (@mkdvjvdt) February 8, 2019
こちらの画像では、巨人たちが海を歩いている様子が描かれています。ここに関係するであろう話が、進撃の巨人原作でされています。28巻114話では、祖父からマーレと巨人の歴史を教わるジークの描写がありました。
ジークの祖父が見せてくれたのは、1200年前に起きた「ラーゴの惨劇」についての本です。かつてマーレにあった大都市・ラーゴは、エルディア帝国の巨人に襲われ消滅してしまいました。その後もエルディア帝国によって「モンテの惨害」「ヴァレの惨禍」という惨劇が繰り広げられます。
その後ジークは、これらの歴史は作り話だとグリシャから伝えられます。しかし、ラーゴの惨劇の絵が2期ED映像とよく似ていることから、作り話で済ませるのは不自然と考察されています。
人々を襲う巨人【進撃の巨人2期ED考察】
進撃の巨人の2期のED、1つ1つの絵に意味が込められすぎててやばい。 pic.twitter.com/mlDWEze6Ll
— リムってください (@N96Ur) July 4, 2017
こちらもマーレを滅ぼしたときの場面と思われます。どちらも怖い絵ですよね。1枚目は巨人が建物の中の人々を襲っています。人々の悲痛な叫びが聞こえてきそうな、残酷な描写ですね。逃げ場のない屋内で巨人の群れが襲い来る絶望感が伝わってくるようです。
進撃の巨人2期のEDも小さいとき見てたらトラウマになったと思う pic.twitter.com/UfZRTgDpIC
— 優奈 (@1212_yuna_1212) May 6, 2017
2枚目では、手前に写った巨人が人を捕食しています。表情、血濡れた口周りや手が恐ろしい絵です。その後ろには、ひと際大きな巨人が立っています。かなり腕が長く見えることから、アニメ進撃の巨人2期で登場した獣の巨人と考察されています。
始祖の巨人に刻まれた×マーク【進撃の巨人2期ED考察】
アニメ進撃の巨人2期
— 3415 (@3415twi) April 11, 2017
ED
このバツ、"座標"ってことだね#進撃の巨人 #ももクロ #有安杏果 pic.twitter.com/tytljGMcdM
最後に紹介するのは、人物画らしきものに×印のある画像です。まずここで描かれているのは、始祖の巨人を含む9人の巨人たちとされています。始祖の巨人のもとには、知性巨人たちが跪いています。知性巨人のトップ3には、超大型と女型はほぼ確実に入ると考察されています。あと1人の候補としては獣、鎧、進撃あたりが有力です。それ以外は顎、車力と思われますが、もう1人は不明です。
考察としては、誰かがユミルの思想を否定しているものという説があります。あるいはフリッツの不戦の契りで戦いが止められたことを表しているという説、さらに、エレンの父・グリシャ、フクロウなどが構成した組織、エルディア復権派のメンバーが誓いをたてるときに体に刻むのも×印であることから、復権派がその巨人を奪還することを示唆している説などがあります。
【進撃の巨人】2期EDの歌詞を紹介
進撃の巨人2期ED
— 🐙高蛸🐙 (@takada19961027) May 24, 2017
神聖かまってちゃん「夕暮れの鳥」を訳してみた。
意訳とかちょっとごまかしたところもあるけど大体こんな感じかな pic.twitter.com/YyF4tvoF55
進撃の巨人2期ED「夕暮れの鳥」の歌詞は、すべて英語です。英語の歌詞は、日本語の歌詞では成しえない独特の雰囲気を醸し出します。また、どこか漠然とした内容であることから考察を楽しむ余地があります。ここでは、歌詞の一部を紹介します。なお、以下に記している歌詞の和訳は、上の画像より引用させていただいております。
「Song in the bird cage
Should I sing if I sing
Sky Look wind tomorrow」
和訳
「鳥かごの中で歌う歌
私は空へ歌ったら歌い続けるべきか
明日へ吹く風を見ろ」
よし
— みつ💤💞固ツイ見てちょ (@MITSU_0206) December 2, 2020
俺も寝よ
やっぱ進撃の巨人
2期のエンディングの歌詞が意味深なんよなぁ
今んなってみると漫画で伏線回収してるんよね
鳥肌すっご
「Blow today
Blow today
Morning in the bird
Spend with me
Blow tomorrow
Every single day
It is next to you」
和訳
「今日を吹く
今日も吹く
鳥たちの朝は
私と一緒に過ごす
明日風が吹く
いつものなにげない毎日は
あなたの隣にある」
ここでは、歌詞の冒頭部分にあたる部分をピックアップしました。「鳥かご」とは進撃の巨人作中に登場する壁のなか、「鳥」は壁の内側で生きる人々を指しているものと考察されています。明確なネタバレこそないものの、考察を進めると歌詞全体が意味深なものにに思えてきます。
【進撃の巨人】2期EDの考察がヤバすぎた!
進撃の巨人2期ED
— 藍生憂人 (@yutoaoi6u6) June 17, 2017
神聖かまってちゃん 夕暮れの鳥
とうとう最終回を迎えてしまいました。
神聖かまってちゃんがまたアニソンになったこと とても嬉しかったです。
諫山先生並びアニメ進撃の巨人のみなさん本当にありがとうございました。#singeki#神聖かまってちゃん pic.twitter.com/r2TgqkP4Sm
ここまで、進撃の巨人2期ED「夕暮れの鳥」を紹介してきました。「夕暮れの鳥」は、「怖い」と感じさせる不穏な曲調でありながら多くのファンを獲得しています。また、進撃の巨人原作者・諫山先生が深く関わっただけあって、エンディングの映像にもネタバレ的な仕掛けが施され、ファンの間で考察が盛り上がることとなりました。不気味でありながら考察も楽しめる「夕暮れの鳥」の世界を、今一度楽しんでみてはいかがでしょうか?