ハンターハンターのクラピカは、ルクソ地方に住む少数民族クルタ族の最後の生き残りです。 クルタ族は幻影旅団によって滅ぼされ、眼球を奪われ、 クラピカは幻影旅団を倒し、奪われた眼球「緋の眼」を取り返すためにハンターになりました。

基本的には冷静沈着で激情家の面を持っています。 仲間のことや幻影旅団が絡むと、冷静さを失って暴走することも珍しくありません。 冷徹であろうとしますが、本来は情に厚く利他的な性格です。 冷徹な理性と激しい感情がぶつかり合い、自らを傷つけてしまうことも珍しくありません。

他人の命には敬意を払う一方で、自分自身の生への執着は希薄です。 緋の眼を取り戻すことができれば、いつ死んでも構わないと思っている節があります。 しっかり者に見えて、意外と考えなしな天然っぽいところもクラピカの魅力でしょう。

冷静な反面、怒りやすいなど相反する面をいくつも抱えているのです。 完璧なように見えて、アンバランスで不安定なクラピカの性格は人を惹きつける良さが溢れています。

次にハンターハンターのクラピカの性別についてですが、女性のような顔立ちをしていることから女ではないかと言われています。 客観的に見ても体格の華奢さ、見た目の可愛らしさから女性に見えないこともありません。ハンターハンターの中でも、性別が不明のキャラクターと言われています。

しかし、ハンターハンターの中で、性別が男か女か明言されているキャラクターの方が少ないです。 まあ、見た目で男か女かわかるキャラクターがほとんどでしょう。

クラピカは、見た目からは判断しにくいことから性別がどちらかと議論されてしまうキャラクターです。

ただ、作中のクラピカの描写を見てみるととても男性的です。 そもそも追憶編のクラピカは、クルタ族の言葉で自分のことを俺と言っています。 普段から自分のことを私と言っていますが、心の中では俺と言います。

これに関してはアニメオリジナルの部分ですから、ファンサービスとして描かれているのではないでしょうか。また コミック14巻の表紙では、上半身ハダカで描かれています。 クラピカは、男性だと考えて間違いありません。

NHKの音楽番組「レッツゴーヤング」では、サンデーズの一員としてレギュラー出演していました。 アイドル時代に「熊と一緒に温泉に入る」という企画があり、温泉で熊に髪を噛まれたことがあるそうです。 スーパー戦隊シリーズ3作目のバトルフィーバーJに、連絡隊員ケイコ役として出演されています。

声優としてはタッチの浅倉南役が有名です。 「トップをねらえ」ではものすごい絶叫の演技をしていることでも知られています。 「ピーターパンの冒険」のピーターパン役や「ふしぎの海のナディア」のジャンなど本格的な少年役も演じるほど才能ある声優です。

英語のほかにフランス語、ポルトガル語、中国語も話すことができるそうです。 セリフが英語のキャラクターを演じたころもあり、ポルトガル語のキャラソンの作詞も手がけています。

ハンターハンターの新アニメでクラピカの声優をしたのは、沢城みゆきさんです。 沢城さんは、中学2年生の時に「デ・ジ・キャラット」のプチ・キャラット役で声優としてデビューしました。 「アルトネリコ2」ではヒロインのクローシェを演じています。

この作品では、様々な感情表現が要求される難しい演技を完璧にこなし、高い評価を受けています。 大学の外国語科の出身で英語もとても堪能と言われており、 現在は大抵の役はこなせる実力派の声優として高い評価を受けています。

ハンターハンターのクラピカ追憶編で、クラピカがクルタ族と生活していた頃の物語が描かれました。 恐らくクラピカの復讐の決着が描かれる時期が近いからこそ、描かれた物語ということでしょう。 クラピカが知り合ったシーラという女性など気になる要素が多いため、クルタ族襲撃のシーンは描かれていません。

幻影旅団がクルタ族の村を襲ったのは間違いありません。しかし、単純に「緋の眼」目当てに村を襲ったのではない可能性が高くなりました。 クルタ族と流星街の因縁が語られる時、クラピカの復讐は終わりが近いのかもしれません。

ハンターハンター暗黒大陸編のクラピカは、ノストラードファミリーの若頭として登場します。 実質的にファミリーのトップで、合法的な用心棒と賭博を財源に組を立て直しています。 緋の眼の奪還もとても進んでいます。あくどい手段を使って取り戻してきたようです。

十二支の補充要員として加入し、暗黒大陸への渡航船ではカキンのワボル王子の身辺警護を行っています。 護衛をしながら緋の眼を多数所有しているツェリードニヒ王子から、緋の眼を取り戻す機会をうかがっているのです。ゴン、キルア、レオリオの3人を大切な仲間と認識していますが、再び仲間を失うことを恐れています。

そのため、自分の戦いには仲間を巻き込まず、身を削って1人で戦い抜く覚悟を決めています。 エンペラータイムの制約で寿命を減らしており、クラピカは死に近づいているようです。

しかし「発動時に1秒につき1時間寿命が縮む」という制約をかけていることが判明しました。 また、エンペラータイム発動時は痛みに苛まれ、長時間使用すると数日寝込むほど疲労してしまいます。

奪う人差し指の鎖(スチールチェーン)は、鎖を指した相手からオーラを吸収し続けるのと同時に念能力を奪うことができます。 オーラを吸収し続けるかぎり、相手を「絶」と同じ状態にすることが可能です。 奪った能力を具現化したイルカにセットすることで、能力を解析し一度だけ自分で使えます。

一度使用した能力は本来の持ち主に戻ります。 一度解析することで、別の能力を奪うことが可能になるのです。 奪った能力を使用せず、別に人間に移譲することもできます。

自分1人で使う場合は奪うたびにセットした能力が上書きされてしまいます。しかし、他人に譲渡することで無限に能力を奪うことができます。

非常に強力な能力ですが、奪った能力をセットすると強制的にエンペラータイムが発動し、 一度能力をセットしてしまうと寿命が減り続ける非常に危険な能力です。

束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)は、幻影旅団のみに使用可能な中指の鎖です。 鎖の先に鉤爪がついていて旅団員以外に使用すると死亡する制約がある、非常に強力な鎖です。

武器として使えば、最強クラスの強化系能力者ウボォーギンが警戒するほどの威力があります。 さらに鎖で捉えた相手を強制的に「絶」にできるため、逃げることはほぼ不可能です。 エンペラータイム発動時以外は使うことができません。

物を探すだけでなく、相手のウソを見抜く能力があります。 クラピカは目を見ることでほぼ相手の嘘を見ることができますが、この能力を念で強化したものと考えられます。 クラピカ自身は「極限まで集中することで自己認知を超越した無意識下の直感が鎖に伝わる」と仮説を立てているのです。

直接相手を見ないと嘘を見抜くことはできません。 ただし、エンペラータイム時なら一度会ったことのある相手の画像を見るだけで、嘘を見抜くことも可能です。 あくまで嘘を見抜く能力なので、相手が嘘だと自覚していない場合や記憶喪失の場合は、嘘を見抜くことはできません。

律する小指の鎖（ジャッジメントチェーン）は心臓に刺すことで、ルールを遵守させる鎖です。 鎖の先には短剣が付いています。 ルールはクラピカが決めることができる上に、破った場合は心臓が潰されて死ぬというとても恐ろしい能力です。

グリードアイランドをクリアした後のゴンとキルアでも、ヨークシン編のクラピカのレベルに達しているとは言えません。 ジャッジメントチェーンやエンペラータイムなどの特殊な能力があるとはいえ、クラピカの基礎能力が異常に高いことは間違いないでしょう。

主人公のゴンとキルアは念能力に関して、1000万人に1人の才能の持ち主と言われています。 ハンターハンターの世界で、一般的なレベルがどのくらいなのかはわかりません。 2人の成長スピードは、10万人に1人の才能の持ち主と言われたズシをはるかに凌ぐものでした。

しかし、クラピカは成長の早さではゴンとキルアをさらに上回っています。 クラピカは、2人よりわずかに遅いスタートを切りましたが、数ヶ月で発・凝・陰・流・硬を身につけたようです。 この時ゴンとキルアの2人は、念の基礎しか身に付けていませんでした。

もちろん、幻影旅団と戦う意志を持つクラピカと明確な目標のない2人では、成長のスピードが変わってくることはわかります。 しかし、クラピカの念能力の完成度は、キメラアント編後の2人と比べても遜色ありません。 驚異的な成長速度です。 ただ、この強さには理由があるのかもしれません。

ハンターハンターのクラピカは、エンペラータイムを発動しているだけで、一秒につき1時間寿命が縮むことが明らかになっています。 今までどのくらいエンペラータイムを使っているのかは、明らかになっていません。 既に寿命が減っている可能性があります。

ヨークシン編の幻影旅団との戦闘などで、10年以上寿命が縮んでいるとも言われています。 暗黒大陸編でクラピカは、エンペラータイムを発動し続けなければならない状態になっています。 エンペラータイムは24時間で10年寿命が縮まる能力です。

クラピカは、自分の誓約で命を落とす可能性が高くなったと言えるでしょう。 作者の冨樫先生は、クラピカと幻影旅団は「全員死にます」とコメントしています。 幻影旅団も死にそうな展開ですし、ブラックホエール号でクラピカも幻影旅団も全員死亡する展開になるのかもしれません。

ハンターハンターのクラピカの念能力などについて紹介しました。 クラピカは以前から死亡する可能性が高いと言われてます。エンペラータイムの制約で死にそうな展開になっていますが、 魅力的なキャラクターであるため死んでほしくないと思う読者も多くいるでしょう。

普通ならクラピカのような人気キャラを作者は殺さないでしょう。いつ休載になるかわからないハンターハンターですが、ますます目が離せない展開になりそうです。