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進撃の巨人

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【進撃の巨人】タイバー家の正体と目的|エレンとの関係や戦槌の巨人の真実を考察

2021.08.01

進撃の巨人に登場するタイバー家は、ヴィリー・タイバーを当主とした名誉マーレ人です。今回はタイバー家について、登場シーンや兄妹などの家族構成をまとめて解説します。戦鎚の巨人の正体や目的、エレンやジークとの関係も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

  1. 【進撃の巨人】タイバー家の謎に迫る
  2. 【進撃の巨人】タイバー家登場までの話を紹介
  3. 【進撃の巨人】タイバー家の基本情報をおさらい
  4. 【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーの目的
  5. 【進撃の巨人】タイバー家のその後
  6. 【進撃の巨人】タイバー家に救いは無かったのか

進撃の巨人は別冊少年マガジンで連載されているダークファンタジー漫画です。独特の世界観や徐々に明らかになる真実に魅了される読者が多数います。進撃の巨人は海外でも出版されて、その人気は世界的なものとなりました。

今回は進撃の巨人に登場するタイバー家について、物語における立ち位置や家族構成、そして9つの巨人の1つである「戦鎚の巨人」の正体も解説していきます。これまでのストーリーを振り返りたい方は、以下の記事がおすすめです。

主人公・エレンが継承した「進撃の巨人」については、以下の記事がおすすめです。9つの巨人の力について知っておくと、「タイバー家」や「戦鎚の巨人」についての理解が深まります。

タイバー家とは

タイバー家は、進撃の巨人の主人公・エレンたちが住むパラディ島と海を隔てた向こう側にあるマーレという国で登場します。それまで明るみに出なかった「戦鎚の巨人」を有するとされ、巨人戦争においてフリッツ王家に対して反旗を翻し、マーレを勝利へ導いた英雄です。

進撃の巨人において巨人の力を持つということは、悪魔の末裔と称されるエルディアの血を引いています。しかし、マーレにおけるタイバー家は迫害の的ではなく、むしろ羨望の眼差しが向けられるほどです。タイバー家が身にまとう衣服や優雅な振る舞いから、よほど良い生活を送っているのだなと感じさせてくれます。

彼らがどのように栄光を築いていったのか、そして戦鎚の巨人の正体は誰なのでしょうか。進撃の巨人であるエレンや獣の巨人・ジークとの繋がりなど、気になるところがたくさんあるタイバー家について、それぞれ見ていきましょう。

進撃の巨人の舞台となるのは、人類が巨人から逃れるために作り上げた三重の壁の内側です。主人公・エレンは幼馴染のミカサやアルミンと共に、平和な日々を過ごしていました。しかし、突如として現れた「超大型巨人」「鎧の巨人」によって、その平和な日々は終わりを告げます。

母を巨人に食われ、父が行方不明になる中、エレンは「全ての巨人を駆逐してやる」という強い意志を瞳に宿らせます。その後、外の世界を知るために調査兵団へ入団し、世界の真実へと足を踏み入れるのでした。

その最中、エレンは「進撃の巨人」をその身に宿します。行方不明と考えられていた父・グリシャは実は壁外の人間であり、フリッツ王家が持ち去った「始祖の巨人」を奪還するために壁の中へ潜入したとのことでした。エレンの「進撃の巨人」はその前に宿していた父を食らうことで受け継いだものでした。そして始祖の巨人も同時に継承した事実にエレンは驚愕します。

進撃の巨人の力を駆使しながら、エレンたち調査兵団は壁の外側へと調査範囲を広げます。彼らは道中で多大な犠牲を払った末に、人類を守る壁を越えて海までたどりつきました。そこで目にするきらびやかな水面に心躍る中、エレンだけは海の向こう側を見つめていました。何もかも垣間見た父の記憶通りだと静かに語り、「敵を皆倒せば、自由になれるのかな」と海の向こう側を寂しげに指を指します。

一方、海の向こう側であるマーレでは始祖奪還作戦を再開すべく、ライナーやジーク達が動き出していました。近々行われる祭事においてタイバー家が登場することを聞き、今さら何をと吐き捨てるのは顎の巨人・ポルコです。ジークは始祖奪還のためには物語が必要であり、その語り手としてヴィリー・タイバーが必要だと諭します。

その後、タイバー家は予定よりも早くマーレへ到着します。当主のヴィリー・タイバーは戦士隊隊長・マガトに対して一族を紹介しました。そこには騒がしく遊び回る子供たちや静かにたたずむ老人、そして後ろに控えるメイドなどいました。誰が戦鎚の巨人を継承しているのか、マガトは見抜くことはおろか、本当に来ているのかと疑問を抱くほど、タイバー家は「普通の家族」だったのです。

そんな「普通の家族」に見えるタイバー家について、家族構成はもちろん、マーレ国内やパラディ島での立ち位置などの視点から解説していきます。フリッツ王家との関わりやタイバー家が反旗を翻した巨人大戦についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

タイバー家の家族構成

進撃の巨人に登場するタイバー家の当主はヴィリー・タイバーです。マーレを訪れた一族には、少年少女が4人、少し大きい女の子が1人、壮年の女性2人(うち1人はメイド)、そして高齢の男女2人が描かれています。詳しい年齢や名前などは紹介されていませんが、ヴィリー・タイバーの言葉によると戦鎚の巨人の正体はこの中の誰かであることは確実です。

パラディ島のレイス家(フリッツ王家)を思い出すと、巨人の力は代々当主が継承しています。しかし、ヴィリー・タイバーは家族を紹介した上で「誰が戦鎚の巨人か」と正体を問うているあたり、ヴィリー本人が継承していることはなさそうです。あまりに高齢だと身体能力の低下が危惧されるため、壮年の女性か、少し大きい女の子あたりが継承者と予想されます。

進撃の巨人では、巨人の力を代々引き継ぐためにその血を絶やさないことが大切な条件となっています。特に高貴なる名誉マーレ人としての血は、なんとしても保持したいのが本音でしょう。そのことを考えると、ヴィリー・タイバーやその他の家族に兄や姉、弟や妹がいてもおかしくありません。壮年の女性や大きい女の子などはヴィリー・タイバーの姉や妹なのでしょうか。答えは後ほど紹介します。

マーレでのタイバー家の立ち位置

マーレにおけるタイバー家は何度もお伝えした通り、その地位は絶大なる権力のもとに確立されています。なぜかというと、100年前の巨人大戦において最も早くフリッツ王家に反目し、マーレ側についたからです。その後は歴史の表舞台に出ることが少なくなりましたが、進撃の巨人の作中では世界を平和に導いた一族として皆の記憶に強くとどまっています。

一方、名誉マーレ人として理想の暮らしを手に入れたタイバー家をよく思わないエルディア人もいます。その1人が顎の巨人・ガリアードです。彼は今更出てきて何の用だと言わんばかりに、タイバー家の名が出た時は嫌な顔を見せます。ライナーやジークなどは必要な役割を担ってもらうために必要だと理解していますが、大抵のエルディア人はガリアードと同じ反応を見せるでしょう。

パラディ島でのタイバー家の立ち位置

マーレ本国での話が出るまで、進撃の巨人においてタイバー家の名が登場したことは一度たりともありません。レイス家(フリッツ王家)にまつわる者では知っている人間もいたと思いますが、タイバー家は王家を壁の内側へと追いやった元凶でもあります。憎き敵国へと下ったその名を口にすることは、そうそうないでしょう。

進撃の巨人において、フリッツ王家が壁の中へ撤退した経緯や始祖の巨人の正体は以下の記事で紹介しています。気になる方はぜひ読んでみてください。

タイバー家は、進撃の巨人の前半で描かれるパラディ島での攻防においては影も形もありませんでした。マーレで登場するやいなや、その言動や行動に注目することとなります。次はそんなタイバー家の当主であるヴィリー・タイバーの目的について見ていきましょう。純粋なものから、進撃の巨人・エレンや獣の巨人・ジークと共謀していたのではないか?という気になる目的まであります。

タイバー家の務めとしてエルディア人を守るため

進撃の巨人の中でも、マーレでエルディア人を収容しているレベリオでは、多くのエルディア人が日々つつましく生活しています。名誉マーレ人を目指して血反吐を吐きながら訓練に励む継承候補生、その家族、そして市中の人々…マーレ人からの差別を受けながらも、必死に生きようとしている民を守ることはタイバー家の務めとして強く認識していることでしょう。

タイバー家の支配下であるマーレを存続させるため

戦鎚の巨人が誰かは見抜けなかったマガトですが、マーレがタイバー家の支配下にあることには気づいていました。つまりヴィリー・タイバーはマーレにおける実質的なトップです。マーレが滅亡することはすなわち、そこで生きるエルディア人をも消え去ることを意味します。そのため、国のトップとしてマーレを守る目的もあったでしょう。

別の面でも、ヴィリー・タイバーはマーレを守る画策を練ります。それは、腐敗しきった軍上層部を撤退させ、優秀かつ冷静沈着なマガトを軍トップへ据えることです。マガトと協力し、全軍を掌握することができれば、自国の民を守る目的は達成しやすくなります。パラディ島においても政権の主導権を今握っているのは軍なので、進撃の巨人における定番のパターンかもしれません。

タイバー家の平和を守るため

先に挙げた目的は、さも聖人君子のようなものばかりでしたが、ヴィリー・タイバーも人の子です。築き上げられた富と名誉を守りたいと思うのは、自然なことでしょう。そこで思い出したいのが、進撃の巨人中で度々登場するフリッツ王家の「不戦の契り」です。巨人大戦に敗れ、三重の壁の内側へと撤退したフリッツ王が言い残した契りは、不可侵を約束するならば攻撃しないというものでした。

「契り」という名は約束を意味し、約束は相手がいることで初めて成立するものです。つまり、「不戦の契り」を結んだフリッツ王家には、それに同意した相手がいるということになります。巷では、その相手こそがタイバー家ではないかと推測されていますが、いまだ定かではありません。

しかし、フリッツ王家は壁の中の楽園を、タイバー家はマーレの中の楽園を、お互いに享受するために「不戦の契り」を結んだ…と考えると納得できる話です。もちろん、自分の家族(両親や兄妹など)を守りたいという純粋な気持ちはあると思いますが、その裏に隠れる黒い思惑は人としてあってもおかしくはないでしょう。

タイバー家はエレンやジークと通じていた?

ここまでヴィリー・タイバーの目的をお伝えしましたが、1つ気になる点があります。それはヴィリー・タイバーはエレンやジークと協力していたのではないか?ということです。祭事前のマガトとの打ち合わせの中では、鼠と例えられたスパイが潜入していることを把握している場面もあります。

一方、地下で演説を聞き入るエレンは事前に内容を知っていたかのような落ち着きを見せていました。ヴィリー・タイバーの「死にたくない」という言葉に唯一驚いた表情を浮かべたエレンは何を思ったのでしょうか。

このシーンから、ヴィリー・タイバーはエレンやジークと通じていて、パラディ島勢力の襲撃を知っていたのではないかと考える人が続出しています。また、それを利用することで、先に挙げた目的を果たそうとしていたと考えられています。

しかし、結果として大参事を引き起こすエレン達の襲撃は、守るべきエルディア人の死が積み重なるものとなってしまいました。それをも承知で実行していたのであれば、本人が自嘲した「悪魔」そのものです…。果たして本当の目的は何だったのか、いずれはっきりと描かれるのかが気になるところです。

進撃の巨人においてはさまざまな人間の思惑や陰謀が複雑に絡み合います。中でも、エレンと繋がるジークの思惑は予想だにしなかったものも多いです。気になる方は以下の記事を参考にしてみてください。

ヴィリー・タイバーは祭事の演説の中で、巨人大戦の真実と立ち向かうべき本当の敵を世界へ訴えました。その後の展開ではエレンの他、ジークやパラディ島勢力も関わってきます。戦鎚の巨人の正体もとうとう明かされます。順番に見ていきましょう。

演説中に現れた進撃の巨人

巨人大戦における真実、そして真の敵であるパラディ島の悪魔への宣戦布告…全てを伝えたヴィリー・タイバーへ、地下室から巨人化したエレンが襲い掛かります。進撃の巨人はヴィリー・タイバーを演台ごと叩き潰し、胴体を真っ二つにしました。そして雄たけびと共に大きく開けた口で彼を受け止めると、パクリと軽く食べてしまったのです。

世界の要人やレベリオ収容区のエルディア人達は突如現れた進撃の巨人、そして目の前で行われた惨劇に一瞬時が止まります。そこからは地獄絵図…逃げ惑う人、瓦礫に埋もれて血を流す人など、それまでの華やかな雰囲気が一変してしまいました。

戦鎚の巨人との闘い

逃げ惑う人々の中、進撃の巨人へ向かって1人立ち上がる姿…それはタイバー家のメイドでした。ヴィリー・タイバーを「兄」と呼び、その最期を称えた彼女に眩い光が包み込みます。なんと、戦鎚の巨人の正体はタイバー家のメイドであり、ヴィリー・タイバーの妹だったのです。

拳を高質化した進撃の巨人・エレンに対し、戦鎚の巨人・ヴィリーの妹は地中から太い柱を作り、相手の体を突き上げました。次いで巨大な鎚を振り下ろし、進撃の巨人の首を叩き落とします。うなじから出たエレンに対し、「何か言い残すことは?」とヴィリーの妹は問いかけます。エレンの強い瞳には敗戦の色はなく、「今だ、ミカサ」と静かに告げます。

衝撃のラスト

雷槍を打ち込んだミカサに続き、ジャンやフロック、サシャやコニーも駆け付けます。人間同士の戦い、そして巨人同士の戦いが苛烈さを極める中、エレンは戦鎚の巨人に対する違和感を脱ぐえずにいました。それは、何度うなじを削っても復活し続けること…違和感の先を辿り、地中深くに結晶化したヴィリーの妹を発見します。

戦鎚の巨人が捕食される…とその時、顎の巨人・ガリアードが進撃の巨人のうなじへ食らいつきます。しかし、強力な顎の根元をリヴァイによって切り刻まれ、噛み切ることができませんでした。そこへ車力の巨人・ピーク、獣の巨人・ジークも集まり、対するパラディ島勢力はアルミンの超大型巨人を投入しました。戦いはいよいよ最終局面へと進みます。

ガリアードの攻撃を防御した際、エレンはヴィリーの妹を包む結晶体に傷がついたことに気づきました。最後は顎の巨人の歯を利用して結晶体を砕き、戦鎚の巨人の脊髄液を飲みほします。こうしてエレンは、進撃の巨人・始祖の巨人、そして戦鎚の巨人の力をその身に宿すことになったのです。

戦鎚の巨人の正体はタイバー家のメイド

戦鎚の巨人の正体はヴィリーの妹でした。彼女はタイバー家のメイドとして、ひっそり描かれていたため、その正体に気づく人は少なかったことでしょう。奮闘むなしく、当主のヴィリー・タイバーは進撃の巨人によってひねりつぶされ、戦鎚の巨人の正体であるヴィリーの妹は捕食されてしまいました。その他のタイバー家も舞台の脇に控えていた様子だったので、ほぼ全滅したと思って間違いないでしょう。

進撃の巨人26巻に描かれているストーリーです。その詳しい内容や考察が気になる方は、以下の記事がおすすめです。

また、戦鎚の巨人が加わったことにより、9つの巨人は全て明るみに出ました。進撃の巨人をはじめ、その他の巨人の継承者や能力などについては、以下の記事で解説しているので是非参考にしてみてください。

さまざまな目的を持って演説に向かったヴィリー・タイバーですが、その最期は進撃の巨人史上でも類を見ないほどの壮絶なるものでした。果たして、彼らの行いに救いはあったのでしょうか。結果だけを見ると、救いなどないに等しいでしょう。しかし、ヴィリー・タイバーはマガトとの会話の中で、世界の舵を取ることへの重圧を吐露します。

その中では、たまたま順番が回ってきただけ…と自分に言い聞かせながらも、手の震えが止まらないヴィリー・タイバーの心中が描かれています。この「順番」というものは進撃の巨人の中で度々クローズアップされるものです。自分の妹に巨人の力を継承させた後ろめたさも感じていた場面もありました。その重圧から解放されたという点では、救いがあったのではないでしょうか。

巨人の力が通用しない時代がすぐそこまで来ています。戦鎚の巨人の威厳にすがってきたタイバー家にとっても、暗い時代が来ることが予想された中での撤退はある意味良かったのかもしれません。進撃の巨人における今後の展開によっては、いち早く苦難から脱出したと見えてくることでしょう。

サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://m.media-amazon.com/images/I/51Du4M3PErL.jpg