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おもひでぽろぽろ

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「おもひでぽろぽろ」都市伝説はある?ラストシーンは最後まで見逃せない!

2019.11.07

穏やかな映像、穏やかな恋物語が魅力的な『おもひでぽろぽろ』。ジブリ作品には付き物の都市伝説などは本作にもあるのでしょうか。ここでは、『おもひでぽろぽろ』の都市伝説や制作裏話の紹介とともに、物語ラストについて考察していきます。

  1. 『おもひでぽろぽろ』とは
  2. 【おもひでぽろぽろ】プレスコ手法で作られている【都市伝説・裏話】
  3. 【おもひでぽろぽろ】まったく違う物語になっていた可能性があった【都市伝説・裏話】
  4. 【おもひでぽろぽろ】高畑勲監督は監督をやるつもりがなかった?【都市伝説・裏話】
  5. 【おもひでぽろぽろ】違う作品にタエ子が登場している【都市伝説・裏話】
  6. 【おもひでぽろぽろ】本当は違うラストだった?【都市伝説・裏話】
  7. 【おもひでぽろぽろ】ラストで子どものタエ子から笑みが消える理由【都市伝説・裏話】
  8. 【おもひでぽろぽろ】ラストのその後は?【都市伝説・裏話】
  9. 【おもひでぽろぽろ】都市伝説が他の作品に比べて少ない理由【都市伝説・裏話】
  10. 『おもひでぽろぽろ』についてまとめ
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『おもひでぽろぽろ』とは、 原作・岡本螢、作画・刀根夕子で描かれた漫画を、ジブリがアニメ映画化したものです。監督は高畑勲さんが担当し、『火垂るの墓』に次ぐ第2作めとなりました。リアリティのある人間模様と大人向けの内容から、あまり知名度は高くありませんが、一定の根強いファンが多い作品ですね。

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東京でOLとして働く岡島タエ子は、会社から長期休暇をもらい、義兄の実家である山形へ行くことに。東京生まれ東京育ちのタエ子は田舎に対する憧れがあり、山形へ向かう列車の中で、田舎に強く憧れていた小学5年生のときの出来事を思い出します。当時体験した苦い思い出を思い出しながら、タエ子は今どういう風に生きるのか、何がやりたいのか考えるきっかけを得るのでした。

『おもひでぽろぽろ』は、プレスコアリング、通称プレスコと呼ばれる、セリフや音楽などを先に収録し、その後映像を作り合わせていく手法で作られました。高畑勲監督の最新作であり、遺作でもある『かぐや姫の物語』もこの手法で作られています。高畑監督は、「人間らしい動き」「リアリティ」というものをとことん追求し、時間と労力のかかるこの方法をとったのではないかと考えられます。

ちょっとした仕草や日常の風景など、そういった細部にまでこだわることで、視聴者はより親近感を持ち、どこかドラマを観ているような感覚になるのではないでしょうか。いわゆるアニメらしい絵柄ではないからこそ、絵ではなく物語そのものに集中することができますし、超人的な派手なアクションがないからこそ、昭和の日本らしさがひしひし伝わってくるようですね。

完成した『おもひでぽろぽろ』の物語は、高畑監督が描きたいと思って作られた物語ですが、当時はこの話に反対するスタッフも多かったのだそう。『おもひでぽろぽろ』を観れば分かることですが、本作はリアリティを追求して作られた結果、ジブリ作品で多く観られる夢物語のようなファンタジーさんがほとんど描かれていないのです。そこも良さではありますが、やはりそういった要素を入れたいと思ったスタッフの多かったのでしょう。

そこで提案された物語は、OLのタエ子が過去にタイムスリップして、過去の自分とともに過ごすことで成長をしていくというものでした。タイムスリップというSF要素を除けば、だいたい同じような展開ですが、そのたったひとつのSF要素が入ることによって、本作で見られるのどかな風景や、大人同士の恋愛模様などは描かれなかったのではないかと予想されます。

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高畑監督は、自他ともに認める完璧主義でした。プレスコ手法を選ぶあたりに、その片鱗が見えますね。そんな完璧主義の高畑監督ですが、自身のジブリ1作目となる『火垂るの墓』は制作時間が間に合わず、未完成のままの上映となりました。『火垂るの墓』は根強い支持のある作品で、現在発売されている映像や、テレビで放送されるものは完成した状態なのでそうは思えませんが、当時これは高畑監督にとって非常に痛い失態でした。

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高畑監督自身、『火垂るの墓』制作後、アニメ監督をしないという心持ちまでいったそうですが、鈴木敏夫さんはそんな高畑監督を根気強く説得し、アニメ監督してやり直す機会となったのが『おもひでぽろぽろ』です。現在は、『火垂るの墓』のほうが知名度がありますが、『おもひでぽろぽろ』を完成させたことで、高畑監督はその後もアニメ映画を手掛けることとなったのです。

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こちらは都市伝説・制作裏話というより、ジブリの恒例ではありますが、実は高畑監督が手掛けた『平成狸合戦ぽんぽこ』に、タエ子が登場しています。『となりのトトロ』のトトロの上方にいるため、あまり目立ちませんが、『おもひでぽろぽろ』本編で空を飛ぶタエ子と同様に、空を泳いでいるのです。

『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』などは、他作品に多く登場しているのですが、『おもひでぽろぽろ』のキャラクターが登場しているのは非常に珍しいことです。おそらく、マスコット的なキャラが人間しかいないので、出しにくいのだとは思いますが、これは非常に貴重なシーンなので、是非注目したい部分でもありますね。

『おもひでぽろぽろ』のラストは、一旦は東京に戻ろうと電車に乗ったタエ子が、かつての自分と同級生たちに後押しされ、山形へ引き返していき、山形でともに過ごした青年・トシオとともに歩いていくというものですが、当初、高畑監督が考えていたラストは、タエ子が山形へは戻らず、そのまま東京に行くというものでした。

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それを、トシオの元まで戻ると変更したのは、鈴木敏夫さんに言われた「視聴者へのサービス」という言葉が要因なのだとか。確かに、タエ子がそのまま帰ってしまうより、山形へ戻り、同じように駅まで戻っていたトシオと再会するほうがドラマチックで、観ているほうもドキドキ、キュンキュンできますよね。このあたりは、それほど現実的ではない行動かもしれませんが、結果的に素敵な恋物語となったのではないでしょうか。

ラスト、トシオと再会し、手を繋いで歩いていくタエ子を、子どものタエ子や同級生が笑みを消して見送っているシーン。直前まで相合傘を掲げ楽しそうにしていたのが嘘のようですね。このシーンで、子どものタエ子が笑みを消したのは、長期休暇中の10日間一緒にた大人のタエ子と別れることになった、本当に「過去のもの」となったことが理由ではないかと考えられます。

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山形に来る直前、小学5年生の自分を思い出し、その小学5年生の自分も山形へと連れて行き、滞在中も過去のことを思い出し続けていたタエ子。「田舎を恋しがった子どもの自分」「初恋に照れた自分」「わがままだった自分」が、大人になり、「田舎を得ることができた」「恋に照れる歳ではなくなった」「自分で自分のことを決められるようになった」ことを、タエ子自身改めて実感したため、子どもの時の自分と決別することになったのでしょう。

「トシオと結婚してくれ」と、トシオの祖母に言われていたタエ子。2人はラストで仲睦まじい姿を見せますが、その後結婚したかどうかについては描かれていません。「あとは視聴者の想像にお任せします」ということだとは思いますが、果たして彼らは結婚したのでしょうか。

おそらくですが、タエ子はトシオと結婚し、農家の嫁としてそのまま過ごしたのではないかと考えられます。

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本作は、タエ子の成長の物語であり、また恋を描いた物語でもあります。作中で生理の話が出たこと、子ども時代の友人たちがたくさん登場したことなどを考察すると、トシオと結婚し子どもに恵まれたと考えられるのではないでしょうか。帰る田舎があることを望んでいたため、もしかしたら東京に戻るという可能性も考えられますが、東京から引き返した時点で、山形で暮らすことを覚悟したのではないかと想像できますね。

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ジブリといえば、ちょっと怖い都市伝説や、本当にあり得そうな都市伝説、否定されながらもいまだに消えない都市伝説など、作品ごとに多くの都市伝説が語られています。視聴者に考えさせるような描写や展開が非常に多く、それが都市伝説をたくさん生み出しているのですが、本作ではそういったものがほとんどなく、都市伝説も異様に少ないのが特徴です。

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まことしやかに囁かれているものばかりなので、むしろ都市伝説がないほうが普通のような気もしますが、ジブリ作品は都市伝説も込みで好かれることが多いので、それがないことも本作の知名度があまり高くない理由かもしれませんね。

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高畑勲監督らしい、大人になると楽しめる作品となった『おもひでぽろぽろ』。子どもの頃、大人になってから、親になってからなど、見る時代や年代によって、受け取り方が変わってくる作品だと思いますので、是非様々な年齢のときに観ておきたいですね。

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サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51yWi3IUC8L.jpg