銀魂の吉田松陽は早い段階で既に亡くなっていることがほのめかされていましたが、詳しいことは中々描かれませんでした。死んだ理由も衝撃的でしたが、その正体は更に驚くべきものでした。銀魂の吉田松陽の秘密や名言などについてまとめてみました。

銀魂の吉田松陽は坂田銀時、桂小太郎、高杉晋助3人の師で松下村塾を開いていた人物です。 銀魂が始まった時点で既に亡くなっていることが語られていました。 詳細は不明ですが、親がいないと思われる銀時を育てた人物でもあります。

銀時には松陽と呼びすてで呼ばれ、高杉、桂からは松陽先生、あるいは単に先生と呼ばれています。 回想で登場する際はなぜか顔がはっきりと描かれていませんでしたが、暖かく優しい言葉からは穏やかな人物像が想像できました。

その後、姿がはっきりと描かれた際には、意外に童顔で若々しい外見をしていることが判明します。 同時にげんこつをもらった銀時が地面にめりこむなど怪力を披露しています。 更に、抜いた刀が見えないほどの速さで相手の刀を切断してしまうなど、尋常ではない強さを持っていることも明らかになりました。

性格的にはイメージ通りでしたが、吉田松陽がここまで強いというのは驚いた人が多かったと思います。

一国傾城篇では、吉田松陽は寛政の大獄で捕まっていたことが明らかになります。 坂田銀時、桂小太郎、高杉晋助の三人が攘夷戦争に参加したきっかけは吉田松陽を救うためだったのです。 しかし、最終的に3人は奈落に捕らえられてしまいます。

銀時には意外な選択肢が提示されます。 それは師か仲間どちらかを斬れというものでした。 松陽が捕縛される時に「皆を守る」と約束を交わしていた銀時は、その約束を守るため松陽の首を自らの手で切ることになりました。 松陽は約束を守った銀時に「ありがとう」と最後の言葉を送っています。

その後、銀時は姿を消し、桂は攘夷志士として活動、高杉は世界を壊そうとするようになりました。 しかし、この裏にはとんでもない事実が隠されていました。

銀魂の吉田松陽の声優をしているのは山寺宏一さんです。 1961年6月11日生まれで宮城県塩竈市出身です。 大学時代は落語研究会に所属していたそうです。 愛称は「やまちゃん」や「バズーカ山寺」などと呼ばれています。 1997年10月から2016年の4月まで「おはスタ」のメイン司会者を勤めていました

演じられない役はないとまで言われるほど演技力と声質の幅が広い声優さんで、そのせいでテレビアニメで主役を担当するのが遅れたと言われています。 ヤッターマンでは1人16役、更に彼岸島Xでは1人で50役を演じたことで話題になりました。

これだけの数の役を演じて聞いていた人が、違和感を感じなかったというのがすごいです。 エンドクレジットには50の役すべてが表示され、そのひとつひとつに「山寺宏一」の名前がずらっと並ぶのは異様な光景でした。 演じた役は人間だけではありません。

動物の鳴き声どころか、焚き火の音や瓦が割れる音まで演じたということです。 声優としてのデビューは1985年のOVA「メガゾーン23」の中川真二役です。

初めてアニメで主役を演じたのはOVA「DETONATORオーガン」の真道トモル役、テレビアニメでは1998年の「カウボーイビバップ」のスパイク・スピーゲル役が初主演でした。

銀魂の吉田松陽のモデルになった歴史上の人物は、長州藩士の吉田松陰です。 ペリーが2度目に日本に来た際、吉田松陰は海外に行こうとした咎で投獄されています。 その後の安政四年に松下村塾を開き、高杉晋作、桂小五郎、伊藤博文、久坂玄瑞らに学問を教えました。

松下村塾では、その後活躍する人物が多数教えを受けています。 安政の大獄で捕らえられて処刑されたことも考えると、吉田松陽のエピソードは史実の吉田松陰をかなり意識していることがわかります。

銀魂では虚の刀の柄が吉田松陰の家紋を意識した作りになっているということで、虚と吉田松陽の関係を匂わせる仕掛けもありました。

天照院奈落先代首領の虚はアニメ銀魂314話「業」で初登場しました。 原作で登場した時点でファンの間では、吉田松陽に似ていると話題になっていました。 劇中でも仮面をつけた虚の顔を見て坂田銀時が驚くなど、吉田松陽との関連性を匂わせる演出がされていました。

戦場に現れた虚は神楽、信女、沖田総悟の三人を寄せ付けない圧倒的な強さを見せました。 助けに現れた銀時が虚と戦いますが、この時も銀時は虚の太刀筋を知っているらしいことが語られます。 銀時の一撃で仮面が砕け、現れたのは吉田松陽と同じ顔で笑みを浮かべる虚の姿でした。

驚いて動きが止まった銀時は首をはねられそうになりますが、神楽のおかげで斬られずにすみます。 逆に動きを封じられた虚に銀時は一撃を加えます。 かなりの深手を負ったはずの虚ですが、その傷はみるみるうちに塞がってしまいました。

避難することになりそれ以上の戦闘にはなりませんでしたが、自分の手で死んだはずの師と同じ顔をした敵の出現に銀時は衝撃を受けました。

虚の正体はアルタナという惑星から発生するエネルギーを吸収し、不老不死になった人間でした。 虚がいつから生きているのかはっきり分かりませんが、奈落の首領として500年もの間殺戮を続けてきたようです。 幕府が天導衆に支配されるようになり、奈落も天導衆の支配下になりました。 ある日、虚は突然失踪します。

いなくなった虚は吉田松陽と名乗り、寺子屋で子供たちに手習いを教えていました。 つまり、吉田松陽と虚は同一人物でした。 ただ、人格は別物です。 何があったのかわかりませんが、虚の中に生まれた穏やかな人格が吉田松陽と考えれられます。

銀時に首を斬られた松陽は火葬されましたが、炎の中から虚として復活します。 その後、天導衆の一員になり逆に乗っ取るまでになった虚は、銀魂の物語の中で最大の敵になっていきます。 吉田松陽の人格は消滅してしまったようです。

しかし、「うずいているな 私の内にあるかつてあの男だった血肉が」と虚が言っていて、松陽は完全に消滅していないようなセリフもありました。

坂田銀時と初めて会った時に吉田松陽が言った名言です。 恐らく戦災孤児だった銀時は、戦場で死体から物を盗っていました。 突然現れた松陽に、銀時はボロボロの刀を向けて威嚇します。 そんな銀時に松陽は上記の言葉をかけました。

そして自分の刀を渡すと「使い方を知りたければついてきなさい」と言っています。 常に誰かを護るために剣を振るう銀時の原点になっている言葉なのではないでしょうか？

周囲とうまくやれず、父親とも揉めてばかりだった高杉晋助。 そんな高杉の「侍って何だ？」という質問に吉田松陽は自分にもわからないといった上で、上記の言葉を贈っています。

恐らく高杉晋助にとって吉田松陽は初めての理解者だったのでしょう。 その松陽が奪われたことで高杉は世界そのものを憎むようになったと考えられます。

銀ノ魂篇では解放軍が地球に押し寄せる中、虚は自分ごと世界そのものを滅ぼすような計画を立てていました。 銀時は仲間達と力を合わせ、何とか虚を倒し世界は救われたかに見えました。 しかし、2年後には虚の肉体を利用し不老不死を得ようとする勢力「天阮教」が暗躍していました。

虚の心臓を持っている銀時は天阮教と戦いを続けていたようです。 更に子供の姿に再生した虚に吉田松陽の人格が、一時的に戻ってくるという驚愕の展開もありました。 吉田松陽はやはり完全に消滅していませんでした。 銀時と高杉は協力し天阮教と戦うことになるようです。

銀魂の吉田松陽についてご紹介しました。 吉田松陽は銀魂最大の敵「虚」と同一人物でした。 一度は完全に死んだと思われた虚ですが、まだ物語に関わってくるようです。

吉田松陽を救うために戦うことになるようですが、このまま天阮教が最後の敵なのか？ それとも虚が再び復活するのか? まだまだ、銀魂から目が離せません。